軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

101話.学年対抗戦・vs二年生④

--轟 烈火視点--

「うぉっ!? 玲央の言った通りになりやがったな!」

「ええ、流石ですね玲央さんは。烈火君、水無瀬君、周りに敵はまだ居ませんね?」

「ああ! 今んとこ大丈夫だぜ!」

「あ、あ。気配を、感じ、ない」

俺達は玲央の作戦通り、凍った湖を背にして陣取っている。

火山の噴火によりマグマが流れ込んできて、いずれ溶けるにしても時間は掛かる。

その間に守りを固めておくってのが玲央の作戦の一つ。

そしてもう一つは、俺の役目。

最初は紅葉を剛毅と一緒に守る。

だけど俺の役目はそれだけじゃない。

玲央に託された、この戦いの鍵を握る作戦の要。

必ず果たして見せるぜ、玲央!

ドオオオオンッ!

「「「!!」」」

今の爆発、近い!

まさかアイン達がやられたのか!?

「落ち着いて二人とも。今結界を張ります」

紅葉が目を瞑むり両手を広げ、魔法陣を展開した。

結界は強力であればあるほど魔力を多く消費すると聞いている。

目に見える程の結界は、恐らく最上位。

美鈴も使っていたので覚えている。

「これで多少の攻撃は防げるはずです。私達の役目、分かっていますね?」

「へっ……おう!」

「あ、あ!」

そう、俺達の役目は、敵の目を引き付ける事。

キングすらおとりに使う玲央の作戦には驚かされる。

普通なら絶対にありえねぇ。

なんせ、キングが敗れれば負けなんだぜ?

なのに、だ。

あいつは平然と言いやがる。

「大丈夫。烈火と剛毅なら時間まで守り切れる」

「「!!」」

「その為の時間は、皆が必ず稼いでくれるよ」

「ははっ! そこは俺が、じゃねぇのかよ玲央!」

「いやー、俺は相手陣営へ走らないといけないからね……皆に任せるよ」

「「「「「!?」」」」」

「ちょっと玲央君、相手陣営へ走るってどういう事!?」

「おおおお落ち着いてリーシャさん、ゆれりゅ、ゆれてりゅ……!」

「あ……!」

今思い出しても笑っちまう。

あいつはいつもとんでもない事をけろっとした表情で言うもんだから、あのいつも冷静ですました顔のリーシャさんも、形無しなんだよな。

「おー、見つけたぜ一年キング」

「さくっとやっちゃいますか!」

「「「!!」」」

あれはビショップの紋章か!

まさか魔法使いが攻めてくるとか正気か!?

「一年、魔法使いは近接戦闘が出来ないと思ったらよ……」

「大間違いだぜっ……!」

マジックブレード……!

魔力を剣の形にした近接戦闘をする職業、魔法剣士か!

「おらぁっ!」

「ふ、ん……!」

「「っ!?」」

だけどよ! 両方使えるって事は、バランスが良いって事だろっ!

近接『も』いけるってだけで、近接『特化』に勝てると思うなよっ!

「剛毅っ!」

「お、うっ!」

「チィッ!? なんだこの一年!? つぇぇじゃねぇか!?」

「ぐぅっ! 重いっ……! こいつの攻撃をまともに受けるな、柄を落とすぞ……!」

「「おおぉっ!!」」

俺と剛毅の連携攻撃を、受けるのは難しいと判断した二人はギリギリで回避する。

けどよ、こっちは二人じゃねぇんだぜ……!

「烈火君、水無瀬君! いきます!」

「「!!」」

「貫けっ! 『スピア・オブ・グングニル』」

「しまっ……!?」

「クッ……!?」

合図と同時に俺達はしゃがむ。その後を紅葉の放った一条の光が貫き、先輩達の肩の紋章を破壊した。

これであともう片方!

「これでしまいだっ!」

「は、ぁっ……!」

「舐めるなっ! 『グランド・ダッシャー』!」

「「!?」」

地面から無数の土の刃が飛び出てくる。

けどこれはもう学習済みなんだよぉっ!

「しゃらくせぇっ! 『ガイア・ブレイカー』!」

「「なにぃっ!?」」

飛び出てくる土を、地面を割るように叩き伏せる。

そのまま衝撃が先輩達を襲う!

「「がぁぁぁっ……!」」

「おおぉぉぉっ!!」

「は、ぁぁっ……!」

倒れた先輩達へと追撃し、俺達はそのままもう片方の紋章を潰し、二人を戦闘不能へと追いやった。

「よっしゃぁっ!」

「うまく、いった、な」

「ああ! 紅葉もナイスサポートだったぜ!」

「ふふ、ありがとうございます。これで……」

「驚いたな。まさかあの二人がやられるとは」

「「「!!」」」

居なかった、こいつは確実に居なかったぞ!?

「やるなぁ今年の一年生は。流石は本郷さんと結月さんが警戒するように言っていただけの事はあるって事か」

こいつの手に持っているのは、銃。

ガンナーか!

「見ての通り、俺の獲物は銃。二人がかく乱しているうちに、俺がキングを狙い撃つつもりだったんだが……ここまで早く倒されるとは想定外」

油断なく構えているが、銃相手だと通常はどうしても後手に回らざるを得ない。

先に動けば狙い撃ちにされるからだ。

だが……ここはこっちから動くしかねぇ!

「さて、こちらも先輩だからと余裕ぶってられる状況じゃなさそうなんでね。本気で行かせて貰う!」

「剛毅! 紅葉を守れっ! おおおおおっ!」

「しょう、ち!」

「ははっ! 突っ込んで来るか! 熱いねぇっ! 『クイックドロウ』!」

「甘いぜっ!」

速さなら美樹也で慣れてるんだよっ!

それくらいの速度なら、見切れる!

「うっそだろ!? 銃の弾丸を弾くかよ!? なら、これでどうだっ! 『アブソリュート・ブレイク・ショット』!」

「しゃらくせぇっ!!」

「なっ!?」

凄まじい銃撃の重さだが、リーシャさんの一撃に比べたらへでもねぇっ!

「化け物かっ!? ならばっ! 最大火力だっ! 『フルブレット・リボルバーマグナム』!」

六発の弾丸が目の前に襲い掛かってくる。

恐らく一発一発はさっきの弾丸と遜色は無い威力なんだろうな。

これをそのまま受けるのはちょいとキツイが……

「『無双三段突き』」

「なっ……!?」

俺には頼れる仲間がいる!

剛毅が全ての弾丸を突き落としてくれた。

後は俺がっ!

「これで終わりだっ! 『パワーブレイカー』!」

「ばか、なっ……! うぁぁぁぁっ!!」

っと、紋章を壊す前に気絶させちまったか。

「剛毅、助かったぜ。紋章を……」

「……すま、ぬ。烈火、殿」

「はいはーい。油断したねぇ? 基本ツーマンセルで動くんだから、私の存在に気付けなかったのは失敗だったね?」

「「!?」」

「なにもアサシンに特化した人がルークになるわけじゃないよ? 足りないモノを補う役職だってアリよりのアリだもん」

見れば、剛毅の両肩の紋章が破壊されている。

これで剛毅はもう戦えない。

「ま、えらそーに言ってもキングを仕留められなかったのは残念。流石に両方は無理だったか」

「……!」

見れば、右肩を紅葉は手で押さえている。

まさか……!

「彼の邪魔がなければいけそうだんだったんだけど、凄いよ彼。早々に倒せて良かった。でもふふっ……一年は皆思ってるよね。二年筆頭、陽葵ちんがクイーンだって。違うんだなぁこれが」

「「!?」」

「本当のクイーンはこの私。二年 レッド・ガード(Red Guard) が一人、 沖田(おきた) 麗子(れいこ) 。以後お見知りおきを」

そうか、当然いるよな二年にもさっ……!

俺達のように認められた四人が……!