軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

145話 武器職人殺しでごめんよ

しょうがないので洗浄魔法(アルカリ電解水ジェット噴射!)で洗い、乾かした。

肉は食べられないらしいので、傷口を焼いて止血。頭は布でくるんで、マジックバッグにしまったが、胴体まで持ってくのか……。

「わかったわかった。布に包めばいいんだよな? 今頼んだから、折り曲げれば包めるくらいの布を用意してもらったから」

ものすごく嫌そうにしてたのが通じたのか、ソードがドワーフに頼んだらしい。

で、しばらくしたら布が運ばれてきたので、包んでリョークに収納。

ようやく、リョークが使役魔物ではなく、ゴーレムだと気付いたらしい。すっごい興味深げに見つめるドワーフに囲まれてる。

その近くでは、美少女エルフと少年ドワーフが話し込んでいる。深刻そうだな。

……まぁ、最悪、行きたくないと言われれば連れて行くつもりはない。無理やり連れて行っても、使用人達が迷惑するだけだ。

ギルドにサイクロプスを持って行ったら、依頼は出てたらしい。さっきだけど。

少年ドワーフが発見、土魔術で防衛(なんと! 土を沼の如く軟らかくして落とし穴に生き埋めにしたそうだ! すごいぞドワーフ!)。時間稼ぎして慌てて鉱山に向かい、サイクロプスが出たと報告したが信じてもらえないしたとえ出たとしても自分達でなんとか出来ると豪語され、それでも説得していたところに穴から抜け出したサイクロプスがやってきた。で、自分達ではなんとか出来ないと知る人間が走って下山、ギルドに報告。居残ったドワーフは迎撃したが、全然勝てなかったらしい。

「また土魔術は使わなかったのか?」

と少年ドワーフに聞いたら。

「鉱山でやると、その後の被害が大きくて、損害賠償させられるから」

——なんという答え。

世知辛いな! なら死ね!

少年ドワーフ、それでもちょこちょこと土魔術で防衛していたところに苛々したサイクロプスが吠え、私達がやってきたそうだ。

ちなみに、私がサイクロプスの首を切り落とした業物は何か、と問われて木刀を見せたら絶句された。

「……うん、すまんな。私は、大抵のものがこれで斬れてしまい、大抵のものは拳で砕けるのだ。大岩が当たっても大岩の方が砕けるし、魔術が使えるのでマグマも氷雪も防具が要らずに防げるのだ」

ごめんね、鍛冶職人殺しで。

さて。

流石にもう過信しないらしいドワーフは、今後はちゃんと冒険者に頼るらしい。

うん、そうした方がいいよ。

「業物どころか剣ですらない得物で斬れるのが最高の冒険者ならば、儂たちが身体を張って戦う必要など無い。そこに至るまでの冒険者達によく斬れよく防げる武器防具を与えてやるのが、儂たちの仕事だ」

と宣った。

うん、職人さんの言葉らしいね!

うむうむ頷いてたら、ソードが笑った。

「お前もそう思うのか?」

「当たり前だ。私だってな? 別世界では、いろんな武器防具を使いこなしてたぞ。火属性の魔物には氷属性の武器、耐火防具で挑み、よく鳴くうるさい魔物には耳栓をして、と、使い分けていた。最終的にすごい業物を手に入れたらそれ一辺倒になったりするが、そこに至る過程はいろんな武器防具を使っていたのだ!」

某狩りゲーでね?

でもRPGだって、最初から最高級の武器防具が手に入るワケじゃないし、ヒノキの棒と布の服から始めてスライムをちまちま倒すのがセオリーなんだから!

「ふーん……。って、おい、ちょっと待て。お前のいた世界って、魔物出ないんじゃ無かったのか?」

ツッコんできた。

「リアルの世界では出ないな。……ぎゃー!」

アイアンクロー‼

「お前? ソレって、まーた妄想の世界だろ?」

「妄想じゃない! ゲームだ! 遊びの世界だ!」

「尚悪いわ!」

「ぎゃー!」