軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

セリ12歳〜可愛いが過ぎる〜

ふんふふんのふーん。

私は、ご機嫌で薬草畑に水を撒く。

昨日は、泣きまくった上に爆睡をこいた。

その夜、私が目を覚ますと、クローバーが側に居てくれた。

手渡されたのは、クローバーママの残した日記。

そう、彼女は、既に父親が誰なのか知っていたのだ。

その上で、私達ディオン家の皆を家族として選んでくれた。

こんな嬉しいことない。

朝、起き上がって直ぐ、嬉しすぎてスキップをして転んだ。

その時も、クローバーが駆けつけてくれて、ニマニマが止まらなかった。

私って、幸せ者〜。

「セリ」

背後から、私を呼ぶ声がする。

振り返ると、

「ルー様!」

が立っていた。

約束の時間より、少し早いかしら?

いや、勿論、ウェルカムなんだけど。

「新しい作品が出来たんだ。読んでもらえるかい?」

息を弾ませて差し出してくださる本に、私は、飛びついた。

「えぇ、勿論!だって、私は、貴方のファン一号なんですもの」

最近では、過去作品を借りたくても、順番待ちでなかなか借りられない。

婚約者特権を最初に決めておけば良かったわ!

でも、最初に読めるのは、弟君達の次なんだから、良しとしなくちゃ。

ホップ君とは、今、同じクラス。

一応、成績順で一番上のクラスなの。

ホップ君は、ルー様と違って、凄く社交的。

クラスでも中心人物になっている。

スズナ&ナズナ姉妹は、スズシロちゃんの一件から、ホップ君を時々神様みたいに拝んでいる。

それに倣って他の女子も拝み始めたから、やめてあげて欲しい。

そんな姉妹も、私との仲の良さを競う時だけは、ホップ君にも負けたくないようだ。

常に二人で私を挟み込み、仲良しアピールに余念がない。

ホップ君だって、相手にしなくても良いのに、

「俺は、セリの家族になるんだからなぁ!」

なんて牽制している。

その台詞、語弊が生まれそうだから、やめて欲しい。

ルー様に至っては、

「何故、婚約者の僕が様付けで、弟が君付けなんだ?」

と唇を尖らせる始末。

こちらは、可愛いが過ぎますわ!

もぉ、好き、大好き。

だから、二人だけの時は、コッソリ、

「ルー」

って呼んであげたりもする。

私の二度目の人生は、今のところ、上手くいってる。

今後の野望は、化粧品事業を軌道に乗せて、一人でも多くの女の子を救うこと。

ちゃんと働くことが出来たら、きっと、しなくて良い苦労から逃れられるから。

手始めにセージさん推薦の女の子達に薬草の授業や製薬の手解きをしているけど、皆、真剣そのもので筋が良い。

私も今後のために、教本作りにも力を入れているわ。

なるべく実物に近い挿絵を載せて、私が気付いた特徴なんかもプラスして書きこんでいるの。

今度、一冊目の教本が出版されることになっている。

『ニワトリでも分かる薬草の本』

3歩歩いたら何があったか忘れるなんて言われるニワトリですら理解できるように、大きな絵と文字で、絵本風に作られている。

読むのが楽しいと、忘れたとしても、本を開く事を苦にしないでしょ?

小難しい本は、眠くなって枕になるのが関の山だもの。

本は、孤児院を中心に無料配布する予定。

卒業式前に、次世代の悪の根源となり得る人物達は一掃されたし、きっと、良い方に向かっていくわ!

そして、今の私の更なる夢は、

『骸骨騎士漫遊記』

ここに描かれる国々に、いつか二人で旅をすることよ!