作品タイトル不明
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《只今の戦闘勝利で【棍棒】がレベルアップしました!》
《【棍棒】武技の通壁砲を取得しました!》
《只今の戦闘勝利で【手斧】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【跳躍】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【二刀流】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【気配察知】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『赤星』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
時刻は?
午前10時10分になったみたいです。
S2u3マップの中央はまだまだ遠い。
竹林の中を進む移動速度は確かに落ちた。
それ以上に困ったのは、闇の竹林の中、真南に移動出来ていない事だ。
マグネティック・コンパスがどうも狂わされているようなのです。
これ以上の罠があっただろうか?
そして方位を正確に示すこの呪文の有難さを知る。
全く、こんな罠を仕掛けるとはな!
では、方位をどうやって確認したらいい?
広域マップ、そして両脇に存在するであろう黒い積乱雲の壁だ。
この積乱雲だが、長時間滞在しているとダメージがある。
しかも痛みが無い。
全く、厄介なんてもんじゃねえ!
だが、この黒い積乱雲だけが今のオレにとっての道標。
実に困る。
迷わなくて済むのと引き換えにダメージが加算されるというこの仕打ち、どうしてくれよう?
赤星のステータス値で既に上昇しているのは生命力でした。
もう1点のステータスアップは器用値を指定しましょう。
赤星 スペクターロードLv55→Lv56(↑1)
器用値 54(↑1)
敏捷値 53
知力値 54
筋力値 54
生命力 55(↑1)
精神力 54
スキル
剣 両手剣 棍棒 重棍 小盾 重盾 重鎧
受け 回避 夜目 連携 雲散霧消 魔力遮断
物理抵抗[極大] 魔法抵抗極大] MP吸収[大]
自己修復[極大] 時空属性 光属性 闇属性
火属性 風属性 土属性 水属性 溶属性
氷属性 邪気 耐光
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『シリウス』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
しかもマズい条件が重なりつつあるようだ。
徐々にだが、山の中に分け入っているであろう事が分かる。
山越え谷越えの連続?
時にはショート・ジャンプを使ってまで移動をする始末だ。
全く厄介な!
シリウスのステータス値で既に上昇しているのは敏捷値でした。
もう1点のステータスアップは精神力を指定しましょう。
シリウス ホワイトファングLv55→Lv56(↑1)
器用値 50
敏捷値 96(↑1)
知力値 50
筋力値 63
生命力 63
精神力 50(↑1)
スキル
噛付き 疾駆 跳躍 回避 威嚇 聞耳 隠蔽
強襲 平衡 匂い感知 危険察知 追跡 夜目
掘削 気配遮断 捕食吸収 自己回復[中]
物理抵抗[大] 魔法抵抗[中] MP回復増加[中]
光属性 闇属性 氷属性 耐即死 耐魅了 耐暗闇
ブレス 即死
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ジンバル』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
加えて厄介なのはナヘモトの影だ。
アンデッド化させる特性は承知だが、これが酷い。
ほぼ毎回、アンデッド化が発動している。
ナヘモトの影は後衛に控えてしまう傾向があるからだ。
先にグレイプニルで梱包したら楽が出来る。
それは確かだけどそれってどうなの?
逃げたくない。
真正面から全部、叩き潰してやる!
その意気で進んでいたのが間違いだったか?
半分、自棄だったのは認める。
でも後悔はしません。
いや、後悔したくない、と言った方がより正確だろう。
ジンバルのステータス値で既に上昇しているのは筋力値でした。
もう1点のステータスアップは器用値を指定しましょう。
ジンバル シュバルツレーヴェLv55→Lv56(↑1)
器用値 64(↑1)
敏捷値 101
知力値 33
筋力値 71(↑1)
生命力 67
精神力 33
スキル
噛付き 引裂き 激高 回避 疾駆 耐久走
忍び足 跳躍 危険察知 夜目 遠目 隠蔽
追跡 監視 気配遮断 暗殺術 物理抵抗[中]
自己回復[中] 魔法抵抗[小] MP回復増加[小]
強襲 掘削 闇属性 火属性 土属性 溶属性
暗闇 麻痺 毒 耐暗闇 毒耐性
しかもだ。
堕天使の数が微妙に増えてないか?
最初のうちは3体だった。
今の相手は5体になっている。
しかも堕天使もアンデッド化して襲って来る始末だ。
マスティマも最初はゾンビ化、スケルトン化までで済んでいたのに、今の戦闘ではミスト化まであった。
もうね、どうしたものか?
やはり布陣に工夫すべきだ。
赤星、シリウス、ジンバルはここで帰還させよう。
湊川、石津、関戸を召喚しました。
アンデッドで統一になったけど大丈夫か?
いや、これでいい。
地の利があるとは言えないが、有利な点もある
関戸の死霊結界の範囲内でアンデッド達は戦わせよう。
ある程度、任せていられるから好都合だ。
オレは遊撃で、駆逐に専念したい。
ところで【棍棒】武技の通壁砲って何だろうね?
これからの戦闘の中で試す事にしよう。
使える武技であればいいんだが、期待していいのかね?
《只今の戦闘勝利で【棍棒】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【手斧】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【精密操作】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【軽業】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【耐久走】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【隠蔽】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『モスリン』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
時刻は午後0時10分だ。
クソッ!
まだまだ、S2u3マップの中央が遠い!
既に昼食時でもあるのだし、ここで小休止にしよう。
少し頭を冷やしたい。
それに装備の修復もしておくべきだ。
黒い積乱雲の壁の中に何度も突っ込んでいる。
気付いていないけど、装備にも結構な消耗があると思う。
昼食は携帯食でいい。
時間的な余裕はもう無いに等しい。
心理的な余裕は?
そこは考え方を切り替えたらいい。
今日のうちにS2u3マップのエリアポータル解放戦まで、済ませたらいいのだ。
うん。
少しだけ、気分が楽になったかな?
モスリンのステータス値で既に上昇しているのは知力値でした。
もう1点のステータスアップは敏捷値を指定しましょう。
モスリン ファントムLv55→Lv56(↑1)
器用値 20
敏捷値 70(↑1)
知力値 105(↑1)
筋力値 19
生命力 19
精神力 95
スキル
飛翔 形状変化 密着 影棲 壁抜け 怨声
憑依 呪詛 魔力感知 魔力遮断 物理攻撃透過
魔法抵抗[極大] MP吸収[極大] 時空属性
光属性 闇属性 火属性 風属性 土属性
溶属性 耐光
《只今の戦闘で召喚モンスター『ヘイフリック』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
ここまで地形に変化は無い。
相変わらず、山越え谷越えの連続だ。
変化があるとしたら、堕天使です。
同時に6体、襲って来るようになりました。
益々グレイプニルを使いたくなっているオレがいる。
我慢だ。
ある意味、使ったら負けな感じがしている。
こうなったら意地だ。
絶対に使わずにここを突破してやる!
ヘイフリックのステータス値で既に上昇しているのは器用値でした。
もう1点のステータスアップは敏捷値を指定しましょう。
ヘイフリック バンパイアデュークLv55→Lv56(↑1)
器用値 58(↑1)
敏捷値 58(↑1)
知力値 57
筋力値 57
生命力 57
精神力 57
スキル
杖 剣 刺突剣 刀 小盾 受け 回避 飛翔
空中機動 心眼 変化 連携 二刀流 気配遮断
魔力遮断 宮中儀礼 暗殺術 物理抵抗[大]
魔法抵抗[大] 自己修復[大] MP吸収[中]
MP回復増加[大] 奇襲 吸血 時空属性 光属性
闇属性 火属性 風属性 水属性 氷属性
致死毒 魅了 真祖化
(インスタント・ポータル!)
焦るな。
まだ堕天使やマスティマを殴れているのだからそれで満足すべきだ。
それにある意味、迷惑を蒙っているのはオレ達ではない。
一体、どれ程の数の堕天使とマスティマを屠っているだろう?
同情はしないけど。
でも屠り続けなければS2u3マップのエリアポータル解放戦すら出来ないのだ。
邪魔するなら容赦は無いのです。
ところで【棍棒】武技の通壁砲は?
打撃対象の厚みに関係なく、ダメージを奥にまで浸透させる武技でした。
振撃砲の強化版と考えていいのだろう。
マスティマに対してかなり有効なんだが、一点だけ不満がある。
手応えが皆無になるのだ。
面白くない。
非常に有効な攻撃手段なんだけど、面白くない。
出来るだけ使わないようにしたいものだ。
いや、そろそろ戦闘スタイルを変えましょう。
戦闘が作業みたいになるのは避けないといけません。
《これまでの行動経験で【錬金術】がレベルアップしました!》
やはり結構、喰らってました。
モスリンを帰還させ、赤星、ビアンカ、バイヨネットの分まで修復してます。
オレ自身の装備も結構、喰らっている。
一番、危なかったのは湊川だろう。
やっておいて良かった。
赤星の場合、雲散霧消があるから気にしない事が多いのです。
アンデッドはある程度、任せておける。
その反面、オレが見落としをしている所がある。
アンデッドだからって放置していい訳じゃないのだ。
では、ここからは反省点を活かして先に進んでみたい。
布陣はどうする?
湊川、石津、関戸はこのまま、継続で。
テロメア、それにフローリンを召喚だ。
迷っていてもいい。
いずれはこの回廊も踏破出来る。
何事にも終わりはある筈なのだ。
《只今の戦闘勝利で【小刀】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【手斧】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【水魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【木魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【連携】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【ダッシュ】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【気配察知】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【魔力察知】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【身体強化】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【精神強化】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『湊川』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
時刻は午後4時20分です。
ようやくだ。
ようやく、エリアポータルらしき場所に辿り着いたぞ!
そこには竹林は無い。
クレーター状の窪地があるだけだ。
そして遠目でも分かる。
窪地の底に、唯一の明かりがある。
人魂であるのだろう。
待っているがいい。
ここまでに溜め込んだ鬱屈を全部、叩き付けてくれる!
そこに慈悲など無い。
どうせ相手は天使達と使徒であるのだろう。
もう分かっている。
全部、駆逐してやる。
だがどうやって?
そこが悩ましい所だ。
湊川のステータス値で既に上昇しているの器用値でした。
もう1ポイント分のステータスアップは敏捷値を指定しましょう。
湊川 スカルロードLv55→Lv56(↑1)
器用値 58(↑1)
敏捷値 58(↑1)
知力値 32
筋力値 86
生命力 86
精神力 32
スキル
剣 両手剣 槌 重槌 両手槍 ポールウェポン
小盾 重盾 重鎧 受け 回避 平衡 夜目
監視 魔力感知 魔力遮断 掴み 物理抵抗[大]
魔法抵抗[大] 自己修復[極大] MP回復増加[小]
MP吸収[小] 闇属性 火属性 土属性 溶属性
耐光
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『石津』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
だが今は冷静になるべきだな。
装備の修復を再度、行っておくべきだろう。
それに布陣をどうするか?
この地形であれば騎乗戦も選択肢に入る。
改めて頭上を見れば、黒い積乱雲が塞いでいるようだ。
時々、雷光が禍々しい様子を見せてくれている。
かなりの低空にまで、積乱雲が迫っているのだと分かる。
天使達が出現するのだとして、戦場が狭過ぎる気がするけどいいのか?
総大将になる使徒は馬に騎乗しているのは確実だ。
そっちの方が脅威になるかもしれないな。
石津のステータス値で既に上昇しているの筋力値でした。
もう1ポイント分のステータスアップは生命力を指定しましょう。
石津 スカルアサシンLv55→Lv56(↑1)
器用値 91
敏捷値 91
知力値 42
筋力値 43(↑1)
生命力 43(↑1)
精神力 42
スキル
弓 剣 手斧 両手槍 小盾 投擲 受け 回避
登攀 平衡 跳躍 ダッシュ 隠蔽 夜目 監視
呪詛 魔力感知 魔力遮断 強襲 連携 精密操作
跳躍 物理抵抗[中] 魔法抵抗[中] 自己修復[中]
MP回復増加[中] MP吸収[小] 光属性 闇属性
風属性 土属性 水属性 木属性 耐光
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『関戸』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
普段であれば、安定のヴォルフ、護鬼、戦鬼を加える所だ。
ちょうど枠が3つ、空いたとも言える。
だけどこの地形であればパナールに騎乗して戦うのもいいと思えてしまう。
どうする?
その前にやるべき事を済ませてしまいましょう。
関戸のステータス値で既に上昇しているの筋力値でした。
もう1ポイント分のステータスアップは生命力を指定しましょう。
関戸 スカルウィザードLv55→Lv56(↑1)
器用値 47
敏捷値 47
知力値 104
筋力値 33(↑1)
生命力 33(↑1)
精神力 88
スキル
杖 小刀 小盾 受け 回避 夜目 怨声 魔力感知
魔力遮断 物理抵抗[中] 魔法抵抗[極大] 自己修復[中]
MP回復増加[大] MP吸収[中] 時空属性 光属性 闇属性
火属性 風属性 土属性 水属性 氷属性 灼属性
死霊結界 耐光
(インスタント・ポータル!)
さて、装備の修復をしつつ、悩もう。
定番の布陣で挑むか?
騎乗戦にしてしまうか?
テロメアとフローリンは残すとして、切り札はどうか?
どれも使える状態です。
それだけに選択肢は多い。
悩ましい。
だが、いずれは決めなければいけない事なのだ。
さあ、どうしようか?
装備の修復は全部、終えたよな?
現在の布陣を見回してみる。
ヘザー、テロメア、フローリン、パナール、火輪になってます。
どうしてこうなった。
単に戦力の底上げも兼ねた布陣であるのは内緒だ。
何か仕掛けがあろうとも構わない。
どうせまともじゃないのだろう。
こっちには切り札が全て揃っている。
その全てを一気に投入出来る代物ではないが、複数なら可能だ。
判断さえ間違えなければ、勝てる。
そう思えます。
そうなんだよな。
判断を間違えたら酷い事になりそうだ。
騎乗戦で天使達に頭上を確保されたら不利なのは分かっている。
上空には雲が低く立ち込めているし夜のように暗いままだ。
夜の騎乗戦と思えばこれでいいと思ったまでだ。
不利をどうにかするならレールガンが使える状態の方が好ましい。
それも確かだ。
そしてオレの肩にはグレイプニル。
総大将は最後のお楽しみにして、先に梱包するつもりです。
これで上手く行くのか?
それはどうだろう?
やってみてから判断するしかない。
呪文の強化が済んだら人魂に触れてみるとしよう。
覚悟はしている。
きっと酷い戦いになるに違いない。
《第二の封印が解除シークエンスへと進行します》
《緊急停止信号は未確認、侵入した脅威の評価は既に取得済みです》
《既存設定を適用します》
《警告!特定監視対象です!》
《リソース認証確認済み、対象の排除を開始します》
《戦闘ユニットへの特殊能力を付与、戦場への介入を認証します》
《勝利条件設定は変更ありません》
《設定終了》
《記録を開始します》
またこれか。
ここが第二の封印とやらなのはもう分かった。
いや、それが分かっただけで十分。
他の文言は聞き流していい。
それよりも、敵だ。
何か仕掛けもあるんだろ?
そうに決まっている!
人魂が消える。
そしてそこに出現したのは?
白い地面、だと?
それは徐々に、窪地の縁に向かって広がって行くかのように見える。
いや、その白い地面に何かがいる。
何であるのかは予測出来ていた。
こいつ等だ!
ドミニオン ???
イベントモンスター 天使 ???
??? ??? ???
ヴァーチャー ???
イベントモンスター 天使 討伐対象
??? ??? ???
パワー ???
イベントモンスター 天使 討伐対象
アクティブ ??? ???
だが、おかしい。
スローンの姿が無い?
いや、地形がこうだと居場所があるようで無いんだけどね。
上空を見てもスローンが来る気配は皆無だ。
待て。
白く見える地面が徐々に、パナールに騎乗するオレの足下に迫っていた。
良く見ると、羽?
一瞬にして何が起きているのか、分かってしまった。
「人馬一体!」「金剛法!」「エンチャントブレーカー!」「リミッターカット!」
クソッ!
スローンは最初からいたのだ!
いや、最初に見た天使がスローンだったのだ!
広がって行く白い地面、これがスローンだ!
??? ???
イベントモンスター 使徒 ???
??? ??? ???
((((((六芒封印!))))))
((((((七星封印!))))))
(((((十王封印!)))))
(((((プリズムライト!)))))
(((((ミーティア・ストリーム!)))))
(ミラーリング!)
天使達の後方に使徒もいる。
その様子は?
手早く見ただけだが、どうやら筋骨隆々とした偉丈夫。
髪はボサボサ、上半身は裸でどこかあの筋肉バカの魔神を連想させる。
手にしているのは幅広の剣。
騎乗馬は真っ赤だ!
実に猛々しい姿にオレの期待感もマックスだ!
先に梱包するか?
騎乗戦を先に楽しむか?
いや、その前に天使を片付けるべきか?
おかしな事が起きている。
どの天使も空へと飛ぼうとしない。
何と、翼そのものが変形して行く!
その形状と質感には見覚えがあった。
マスティマと同じだ。
攻防一体の強固な翼。
だが、マスティマよりも大きな体躯の天使もいる。
これはかなり手強いぞ?
(圧殺蹂躙!)
久々にこの英霊様を使う事になったか。
戦車の数は8両。
早速、白い地面から生えるように出現するアークエンジェルやエンジェルナイトを轢いている!
(ショート・ジャンプ!)
パナールを残してオレだけが跳ぶ。
跳んだ先は当然、使徒の後ろだ。
オレの手にはグレイプニル。
悪いけど、確保させて貰うぞ?
戦訓は活かすべきだ。
そして最後にこの使徒と戦う事を楽しみにしたい。
「ッ?」
気付くのが遅いよ!
上半身だけを二周、グレイプニルで梱包し終えた所で笑いが漏れそうになる。
馬鹿め!
そしてもう逃さない。
お前はオレの獲物だ。
但し、最後に頂く予定です。
選択肢は与えません!
(ショート・ジャンプ!)
動きを止めた使徒と共に跳ぶ。
白い地面の上、スローンの甲板の上だ。
もう少し、丁寧に縛り上げておく必要がある。
そして赤い騎乗馬が怒り狂う様子が視界に飛び込んで来た。
激怒してます?
全身から炎が吹き上がっているかのようだ。
いや、実際に吹き上がっている!
((((((八部封印!))))))
((((((九曜封印!))))))
(((((イビル・アイ!)))))
(((((アイス・コフィン!)))))
(((((ダーク・フォール!)))))
(ミラーリング!)
梱包し終えたら騎乗戦だよな?
それでいい筈。
戦車の英霊様ばかりに楽しませてはいけません!
(アポーツ!)
地面に残しておいた得物は双角猛蛇神の騎士槍。
いかん。
まだ笑ってはいけない!
まずは目の前の鉄の棺桶が問題だ。
ひび割れから炎が吹き上がってやがる!
これではダーク・フォールの効果にも期待し過ぎてはいけない。
(ショート・ジャンプ!)
パナールの鞍上に跳ぶ。
ドミニオンから先に仕留めたい所だが、目の前にいる赤い馬も危険だ!
オレの本能がそう囁いている。
きっと楽しい戦いになるだろう。
そして酷い戦いになるのも間違いない!
これはオレが望んだ世界。
その結果がどうなっても享受すべきなのだ!
「ストーム・アタック!」
パナールに騎乗してこの武技を使う機会は少ない。
でも無い訳じゃない。
久し振りだったから感覚を思い出すのに数回を要したけどそれだけだ。
基本は突撃三昧。
もうね、堪能させて貰ってます!
「シャッ!」
武技を繰り出す暇も無い!
でも素のままの突撃もまた素晴らしい!
そういう相手でここは満ちている!
(((((((ダークマター!)))))))
(((((((ソーラー・ファーニィス!)))))))
(((((((ディクレイ・ヒート!)))))))
((((((サーマル・ニュートロン!))))))
(ミラーリング!)
不満が無い訳じゃない。
突撃でドミニオンの胴体の貫通を目指しているんだが、未だに達成出来ていない!
馬上槍の武技、マキシマム・チャージでもダメなのだ。
足の太股であればもうちょっとなんだが。
貫通出来ない事を前提にして攻撃呪文を叩き込んでいるけど、これは窮余の策だ。
本意ではない。
パナールも会話が出来たらそう言うと思う。
戦闘開始以降、ずっと昂ったままなのだ!
理由は分かっている。
あの赤い馬だ。
個別で【識別】出来ない存在だが、パナールの体当たりを跳ね返したのだ!
身に着けている馬装具はどれも貧相にしか見えない。
これに対して、パナールの装備はオリハルコン系の重武装。
大いにプライドが傷付いている事だろう。
分かる。
オレにとっての筋肉バカの魔神と一緒だ。
ならば大いに、戦っていいぞ!
(フライ!)
(アクロバティック・フライト!)
(ミラーリング!)
パナールの鞍上から空へと舞う。
あの赤い馬はパナールの獲物だ。
オレは応援に回ろう。
いや、ドミニオンを仕留めに行くぞ!
ついでに周囲にいる有象無象の天使も、全て死ね!
((((((ソーラー・ウィンド!))))))
((((((プロミネンス!))))))
(((((ミーティア・ストリーム!)))))
(((((ヴォルカニック・ボム!)))))
(((((スチーム・エクスプロージョン!)))))
(ミラーリング!)
戦車の英霊様の獲物を横取りにする懸念はしなくていい。
攻撃呪文を重ねているが、これで沈むような天使は要らないのだ。
実際、戦車の英霊様は下位の天使を轢いても一顧だにしない。
轢き逃げだよね?
でも今はこれが正しい姿だ。
蹂躙出来る相手は情け容赦無く蹂躙すべきなのです。
「神降魔闘法!」
オレも空中を飛ぶだけでは芸が無い。
武技も使って突撃させて貰おうか!
戦車の英霊様がいるうちに減らしておかないといけません。
スローンのマーカーは確認出来ていないが、嫌な雰囲気がある。
頭上の黒い積乱雲が迫っていた。
まさか、このまま浮上し続けるんじゃあるまいな?
そのまさかが現実になる予測はきっと、外れない。
マズい。
このままでは使徒を梱包して確保している意味が無くなる!
スローンにも攻撃を加えないといけません。
だがその前に邪魔な天使を排除せねば!
時間は足りるだろうか?
そこが問題になりそうです。
(レビテーション!)
(ミラーリング!)
スローンはようやく浮上を止めた。
今度は落下し始めている!
接触型攻撃呪文と全体攻撃呪文の重ね掛けを何度も喰らわせていたんだが、どうにか仕留めたみたいです。
フローリンの目を通してマーカーを確認出来た。
確かに沈んだみたいです。
危なかったな。
残り数メートルで黒い積乱雲に強制突入する所だった。
もし、突入になっていたら?
勝ち目は無かっただろう。
既に戦車の英霊様はいない。
スローンの甲板上にあった天使の死体も次々と消えつつある。
使徒の赤い騎乗馬はパナールが真正面からの衝突、頭突きの連続で仕留めたのは見ていた。
軽く状態異常になっていたけど、火輪が祝福を使って解消している。
足場となっているスローンの死体だが、今度はレビテーションの呪文でゆっくりと下降させている。
残る相手は使徒本人だけだ。
グレイプニルで梱包済み、このまま仕留めるのであれば容易い。
そうすべきなのだと頭では分かっている。
で、それでいいのか?
良くない。
体が疼いていた。
(((((ダーク・ヒール!)))))
(ミラーリング!)
こいつも全体攻撃呪文の詰め合わせを何度も喰らっている筈。
危なかったな。
HPバーは残り2割だった。
でもMPバーは全く減っていない。
無駄にしちゃいけません。
使わせて貰いましょう。
オレは得物をどうする?
相手は幅広の剣を使うようだ。
オレから見たら大剣だ!
ならばオレもだ。
《アイテム・ボックス》から布都御魂を取り出す。
さあ、ここからだ。
ここからが本番だ!
グレイプニルを解いてヘザーに預ける。
布都御魂を使徒に向けたまま、距離を置く。
使徒の視線が自らの剣を一瞥。
心配ないから!
ちゃんとその機会はあげるから、ね?
「立て!そして剣を拾え!」
オレの声は通じたのか?
使徒の顔が紅潮し、その視線に怒気が加わる。
そして狂気も。
そうだ、戦え!
屈辱を晴らすには、そうすべきだ。
オレだったら、そうする。
剣を拾い上げ、こっちを振り返った使徒は様相が一変していた。
梱包している間に仕留めておけば良かった。
そう思える程の圧力。
さっさと屠らないと危険だ!
オレの体がそう感じ取っているのが、分かる。
矛盾する思いが交錯していた。
「クフッ」
いかん、まだ笑うな!
そんな余裕がある訳じゃない。
これは死地だ。
そして久々に楽しめそうな相手が増えた歓喜が生じている。
オレって本当にどうしようもない奴だな!
「チェァァァァァァァァァァァッーーーーーーーーー!」
『ケェッーーーーーーーーー!』
獣のような声が交錯する。
相手は殆ど裸のような有様、互角の勝負とは言えない。
それでも、1対1で、やる。
そうするのが礼儀だ!
「キィァァァァァァァァァァァッーーーーーーーーー!」
使徒が裸の理由が何となく分かった。
防具を身に着ける必要性を感じないからだろう。
何度も肉を断ち、骨を砕き、両断出来ておかしくない斬撃が直撃している。
普通なら貫通してもおかしくない突きも直撃している。
どれも体表の皮一枚を傷付けただけのような有様だ!
どういう仕組みになっているんだか。
人間離れしている!
いや、使徒であるのだし人間じゃなくてもおかしくはない。
だが、目の前にいる使徒はこれまでの連中に比べて最も好感度が高い。
大剣使いという意味では、冥界王ギルガメショ、建御雷神之化身に匹敵する相手か?
英雄王ルガルバンダとはスタイルがかなり違うが、パワーは比肩していると言える。
どれとも共通項がありながらも、違う。
目の前にいる使徒には何よりも狂気で満ちている。
それも哀しみを背負ったかのような、胸を締め付けられるような、狂気。
だからこそ好ましい。
撃ち込みが雑なのも気にならない。
パワーに比べて技量が足りていない、アンバランスな所を補って余りある!
『グギッ?』
「チェイ!」
僅かにだが、剣筋がブレているのが分かる。
力任せの剣撃を撃ち落とす機会が徐々に増えていた。
そして剣先を跳ね上げ、使徒の大剣の柄頭を撃つ。
剣を持ち直そうとしたからだったのか、使徒の手から大剣が弾け飛ぶ。
つい、勢いに任せて追撃、布都御魂が使徒の肩口を裂いていた。
これまでにない手応え。
皮一枚を裂いたのではない。
肉を、斬った。
いきなり、何で?
布都御魂を構えたまま距離を置く。
使徒はどこか苦しそうな様子を見せている。
HPバーはまだ8割以上を余らせていた。
MPバーだって使っていないも同然。
いきなり攻撃が通じた理由は?
思い当たる事はあるけど、今はいい。
まだ戦えるよね?
「拾え。そして続きだ!」
当然だ。
慈悲など無い。
何だったら回復させたっていいのだ。
オレの為に戦え。
オレに挑ませてくれ。
そして使徒よ、オレに挑め。
もっと狂気に満ちた世界を、オレに見せてくれ!