作品タイトル不明
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『介入を開始します。プレイヤーアバターの行動停止を確認』
言葉を出そうとしても、出来ない。
そして運営アバターと思われる人形が次々と出現している。
オレが見ている範囲だけでも、4体。
後方にも何かが動いている気配がする。
他にもいるのか?
『NPCアバターの行動停止を確認』
『召喚モンスターの行動停止を確認』
『当該エリアをゲーム空間から隔離』
『タイムラインに修正を要します』
『周辺のNPCを即刻強制排除、行動記録を削除開始』
『プレイヤーへ通告。緊急事態につきゲーム中断とします』
『ログイン状態の保持をお願いします』
おいおい!
一体、何が起きているんだ?
緊急事態?
ゲーム中断?
『プレイヤーをログイン地点に転送します』
『モーションデータ保持終了』
『バックアップを確認』
『サーバー保守を開始』
『補助電源確保。補助リソースを解放』
『センチネル起動、脅威の排除を優先します』
聞こえてくるのは抑揚もなく感情も感じられない言葉の羅列。
一体これは何だ?
視界が反転、次に見た風景は召魔の森だった。
オレ自身に異常は無いみたいだ。
そして召喚モンスター達にも異常は無い。
ラルゴはブレスを吐こうとしていたようだが、敵がいなくなって困惑しているようでもある。
そうだよな。
オレも困惑してるよ!
そして目の前に真っ黒な人形が1体だけ佇んでいる。
マーカーは黒。
おい。
これは一体どういう事であるのか、説明はあるんだろうな?
『失礼致しました、キース様。当方の事情により中断措置を行いました』
「は?」
『何卒、ご了承頂きたく存じます』
「いや、了承も何も。何が起きたのか説明して欲しいですけど」
『ゲーム運用リソースに不足が生じる緊急事態が発生しました』
えっと。
意味が分からない!
「もう少し詳しく。理解出来ないのですが」
『当方の都合によりゲーム運用に支障が生じる緊急事態が発生しました』
やっぱり理解出来ない。
段々とオレの中で暴力的な何かが生まれつつある。
おい。
殴っていいか?
「具体的には?」
『お答え出来ません。何卒ご理解ご了承の程、お願い申しあけます』
「いや、理解出来ない以上、了承出来ないし」
『ご了承頂けます様、お願い申しあけます』
ダメだこいつ。
通り一遍等の答えしか返してくれそうに無い。
魔神はどうやら本体ではなく、殴っても無意味であったようだが。
こいつ、運営のアバターって事だよな?
代理なら代理でいい。
殴っていいかな?
痛みがあるかどうかは関係ない。
オレの気分の問題だ。
「何かがあった、というのは理解した。でも納得は出来ない」
『大変申し訳ございません。何卒ご理解ご了承頂けます様お願い申しあけます』
どうもこいつ、中の人は人間じゃないような感じだな。
益々、納得出来ない。
クレーマー化していいか?
「了承は、出来ない。責任者の説明を求める」
『返答に少々、お時間を頂いて宜しいでしょうか?』
「時間はいいけど、担保が無いのは困る」
『当該アバターを当ポータルに常駐、キース様からの問い合わせ窓口とさせて頂きます。如何でしょうか?』
うーむ。
どうすべきなんだろうか?
当ポータル、というのは召魔の森の事なのだろうけど。
運営に直接文句を言える窓口が常にある、というのはちょっとアレだが。
「いいだろう」
『ありがとうございます』
「アバターが待機する場所はこっちで指定したいが」
『了解致しました。キース様の指示する場所で待機いたします』
うーむ。
全く人間味が感じられない。
中に人間がいるというのであれば、常時待機するような行動は普通に取れない。
中身はAIなのかな?
そう思うべきだろう。
「では中へ」
召魔の森の城門の中に入れる事に否は無い。
無いのだが。
どこにこの真っ黒な人形を置くのか、思案せねばならない。
まあ適当に立たせておいていいかもだが。
城館の玄関に入ってすぐの所に立たせておこう。
気分だけだが廊下で立ってなさい、と言いたくなる。
中に人がいないのであれば無意味だし罰にもならないだろうけど。
「では、場所はここで」
『了解致しました』
「これから別のマップに跳んで狩りをしたい。何か不都合はあるか?」
『イベント関係の進行は停止中です。関連しない行動であれば不都合は皆無です』
何?
イベント関係はダメって事は、だ。
あの魔神の行動も何かのイベント、と考えるべきなのだろう。
ではあの場所に行っても魔神には逢えないのか。
すぐに戻って殴ってやりたかったんだが。
「ここには闘技場もある。対戦は大丈夫?」
『大丈夫です』
「ここには地下に洞窟がある。そこで狩りをするのも大丈夫かな?」
『明確な返答は出来かねます』
そうか。
大丈夫、と返答せずに曖昧な返答しかしない事には意味がある。
何か支障があるのだろう。
可能性だけかもしれないが。
「エリアポータル解放戦はどうかな?」
『明確な返答は出来かねます』
「E12マップ周辺でアラバスタードラゴンを狩りたい。問題はあるかな?
『大丈夫です』
ふむ。
大丈夫、と断言するのか。
イベント関係だけが何かしら不都合があるらしい。
困った。
楽しそうな展開が減ってしまうように思えます。
まあそこはそれ、色々と動いてみるとしようか。
N2E12マップのエリアポータル、護国谷に行ってみよう。
師匠達は動いているんだろうか?
動いていないような気もするけど。
それにしても気になる。
少し剣呑な言葉も聞いた覚えがある。
センチネル。
番人を意味する言葉だが、一体?
コンピュータ用語ではないと思いたい。
脅威の排除を優先、というのも気になる。
脅威って何?
その排除?
やはり意味が分からない。
まあそこは返答を待つしかないか。
時間が解決してくれるかどうかは疑問だけど。
今は狩りを優先させよう。
時刻は午後1時20分。
まずは護国谷に行ってみよう。
何か不具合が起きているかもしれないけど。
そうでない事を祈ろうと思う。
『おお、小さき者か』
『息災であるようだな』
「ども」
護国谷に来たのですが。
変わってない、と思えます。
そう大きな心配はしなくていいのかな?
門番役のフレイムドラゴンとブラックドラゴンも普段通りに見える。
心配する事も無さそうだが。
「師匠はいますか?」
『先刻、我が主の黒曜竜と金紅竜殿、それに翠玉竜殿と共に出立したが』
「どこへでしょう?」
『王城の様子を確認しに行ったのだ』
『待てばいずれ戻ると思うが』
どうやら師匠は不在か。
しかも王城方面に偵察行でもしているのかね?
偵察にはなりそうもないんだが。
ブラックドラゴンが上空を見る。
その視線の先には浮き島が2つあった。
もうそろそろ、動いてもおかしくはないのかも?
一体、何が起きようとしているのか。
分からない。
分かる筈も無いのでした。
さて、これからどうするか?
初志貫徹、アラバスタードラゴン狙いで狩りを続けてみよう。
布陣を確認。
スパッタ、イグニス、ビアンカ、ラルゴ、アリョーシャになっている。
少し移動を考慮するのであれば、ラルゴを外すのもアリかもしれないが。
このままで行こう。
南下したらいずれ師匠にも逢えそうな気がします。
そうだな、そうしましょう。
師匠達一行を見付けるのはそう難しくありませんでした。
N2E12マップとN1E12マップの境界付近で派手な戦闘になっていたからだ!
相手はアラバスタードラゴンを主力とする魔竜の群れだ。
だが。
白い魔竜の中に黄金色のドラゴンが混じっている。
琥珀竜だ!
師匠はロック鳥の背中にいるのが見えている。
そしてロック鳥の周囲に恐らくは師匠の召喚モンスター達だ。
パイロキメラ、フラッシュキメラ、ラーヴァキメラ、エルダーキメラです。
師匠ってば、キメラが好きなのかね?
戦況はどうか?
拮抗している、と言えばいいのだろうか。
どっちが優位に、というのは判断が難しい。
数で言えば魔竜達の戦力は4倍以上あるだろう。
グリフォンやヒッポグリフに騎乗する魔人を含めたらもっとその差は広がるに違いない。
金紅竜、黒曜竜、翠玉竜は各々が6頭ずつのドラゴンを率いている。
圧倒的な火力なのだが、通じていないのは琥珀竜が原因だろう。
まさに鉄壁だ!
その空中を漂う巨大な蝶のようにも見える。
攻撃はかなり手前で遮られており、結果がかなりの広範囲をカバーしているのが分かる。
ゆっくりと後退しているようであるし、どちらかと言えば魔竜側が劣勢であるのだろう。
『おお!小さき者か!』
「援護します!師匠!」
金紅竜は意気軒昂そのものだ。
その一方で師匠に声を掛けても返答は無い。
杖を揚げて応えただけだ。
『厄介なのがいる!魔神だ!』
「魔神、ですか?」
『琥珀竜の頭上だ!強力な結界を構築しておるのだ!迂闊に突っ込むのは危険だ!』
『魔人も侮れぬ!奇襲を仕掛けてくるぞ!』
センス・マジックで見える風景は酷いものだ。
周囲は魔力で溢れていて恐ろしい戦場である事が分かる。
「魔人を減らしに行きます!」
『承知だ!』
スパッタとイグニスが一気に高度を上げて行く。
ビアンカがオレの横で歌い始めていた。
さあ、楽しい空中戦になるかな?
オレとその配下の召喚モンスター達だけであれば相手に出来ない戦力だが。
今なら可能だ。
存分に戦える!
頭上に魔人が騎乗しているであろうグリフォンとヒッポグリフ、そしてソリが見えていた。
うん?
ソリ?
頭上で飛び回る連中の中にトナカイさんが牽くソリが見えた。
援護?
援護で済ませるつもりは皆無となりました。
サンタ、いたんだ。
そうかそうか。
死ね。
死んでしまえ!
《只今の戦闘勝利で【ポールウェポン】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【闇魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【禁呪】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【馬術】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【魔法効果拡大】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【魔法範囲拡大】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ビアンカ』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
眼下には王城が結構な大きさで見えている。
だが、攻め込めるのはここまで。
どう攻撃しようと結界に阻まれてしまう。
クソッ!
魔竜の戦力は思っていた以上に減らせていない。
ほんの数頭って所だろう。
琥珀竜の結界を出入りしながら嫌がらせのように攻撃と撤退を繰り返していたのだ!
魔人は?
やはり半分以上、討ち果たせないまま逃がしてしまった事になる。
その中にはサンタもいた。
おのれ。
王城に潜入して撲殺してやろうか?
そんな血生臭い事を思い付いてしまう。
全部、琥珀竜が悪い。
ついでに頭上にいた魔神も悪い。
遠目であったし【識別】も出来ていなかったが、顔は見たぞ?
以前にも見た、狩人姿の魔神だ。
次に会ったら覚えておくがいい。
月夜の晩だけだと思うなよ!
いや、昼間でも襲っちゃうけどな!
ビアンカのステータス値で既に上昇しているのは敏捷値でした。
もう1点のステータスアップは生命力を指定しましょう。
ビアンカ アークエンジェルLv32→Lv33(↑1)
器用値 31
敏捷値 75(↑1)
知力値 74
筋力値 30
生命力 31(↑1)
精神力 74
スキル
杖 弓 飛翔 浮揚 変化 神霊 神撃 遠視
空中機動 魔力察知 魔力遮断 連携 自己回復[微]
物理抵抗[小] 魔法抵抗[大] MP回復増加[大]
時空属性 光属性 闇属性 風属性 土属性
水属性 木属性 雷属性 氷属性 呪歌 呪曲
(ショート・ジャンプ!)
ステータス操作を終えたら師匠のロック鳥の上へ跳ぶ。
浮き島を王城に落とすのを前にここまで攻め込むのは何かの意図があると思うのだが。
それに現在はイベントの進行に不都合がありそうなんですけど。
大丈夫なんだろうか?
「おお、キースか。助かったぞ」
「師匠、浮き島を落とすのではなかったので?」
「む?いや、落とすのではあるんじゃがな。前準備といった所でな」
「へ?」
「王城に連中の戦力を追い込んでおけば後々の面倒が少なくなるのでな」
「そういう事ですか」
一応、理解は出来るんですが。
王城の結界内に魔人の戦力を追い込んで、浮き島を落とすつもりであるらしい。
分かるんだけど。
やっぱり乱暴に思えてしまう。
「もう数日はこれを繰り返す事になるじゃろう」
『少々、手間ではあるがな』
『琥珀竜は良い。だが雲母竜の姿が見えぬのが気になるが』
『どこで何をしておるのか、知れたものではないな』
そういえば雲母竜の姿は見なかったな。
あのドラゴンは筋肉バカの魔神が連れているような所もあるようなんだが。
共にその姿を見せてくれないものだろうか?
ちょっと体を動かしてみたいんですけど。
「魔人は減らしておるかな?」
「ええ、まあ。ボチボチですが」
「可能な範囲で良い。引き続き魔人と率いておる魔物を出来るだけ減らしておいて貰いたい」
「了解です」
師匠に言われるまでも無い。
無駄に殺意も芽生えてしまっていた。
どうにか解消したい所なんだが。
「王城に潜入はダメですかね?」
「魔神がおる。危険が過ぎるぞ?」
「ですよね」
名前持ちの魔人までなら魔人の指輪や魔人の仮面でどうにか誤魔化せるようだが。
あのドワーフの魔神には通じていなかった。
他の魔神も同様なのだろう。
「私はもう少し、この周辺で狩りを続けます」
「そうか。励むが良いぞ」
「はい」
『我等は谷に戻らねばならぬ。地上から迫る魔物もおるのでな』
『王城近辺は危険だ。分かってはいようがな』
「ええ」
魔人側も未だに護国谷へ向けて戦力を投入しているようだ。
キムクイガーディアン・スレイブもまだいるのだろう。
オレもそっちを手伝うべきなのかな?
まだ明るいうちはアラバスタードラゴンを狙いたい。
地上戦は夕方以降にすべきだろう。
(ショート・ジャンプ!)
アリョーシャの鞍に戻ると北へと向かう師匠達と別れて王城方面に転進だ。
挑発は出来るだけ近い方がいい。
金紅竜の助言は有難いけど、妥協は出来ないのです。
では、少し布陣を見直そう。
ビアンカは帰還だ。
黒曜を召喚しましょう。
もう少し、夕方まで空中戦だ!
いや、出来るだけサンタは早めに殲滅しないと!
これをオレに課せられた使命だ。
師匠にもジュナさんにも頼まれてますからね。
魔人を出来るだけ討ち減らす。
そう。
サンタよ、オレを恨むのはよせ。
オレは言いつけを守っているに過ぎないのだから。
《只今の戦闘勝利で【封印術】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ラルゴ』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に2ポイントを加算して下さい》
マッドサンタの攻撃は正直温い。
温い、というか袋の中から色々と取り出して投げて来るだけ、とも言える。
それが一定でないのが問題であるかもしれない。
最も火力があるのがボーリングのピンみたいな代物で、これが直撃すると大変だ!
爆発するだけであれば珍しくもないが、その衝撃が凄まじい。
黒曜、スパッタ、イグニスはいずれも気絶してたりするし。
どうにか状態異常の回復は出来ているけど、手間なのは確実だ。
ナイフも飛んで来る。
これは連射してくるけど攻撃力はそう脅威ではない。
投槍は威力もあり、射程も長い。
だが最も警戒すべきなのは鞭だろうな。
攻撃範囲は狭いが、捉えられた事があった。
この時に武技、それに呪文の強化を散らされてしまっていたようだ。
全部ではなかったようだけど。
射程の差がある武器を使い分ける辺り、中々の相手だろう。
だが。
背後にショート・ジャンプで跳び、首を刈るのはそう難しくない。
断鋼鳥のデスサイズの一撃で詰む。
気分はまるで処刑人だ。
それでいい。
サンタは処刑だ。
ラルゴのステータス値で既に上昇しているのは筋力値でした。
もう2点のステータスアップは器用値と生命力を指定しましょう。
ラルゴ グレータードラゴンLv8→Lv9(↑1)
器用値 56(↑1)
敏捷値 55
知力値 37
筋力値 56(↑1)
生命力 56(↑1)
精神力 37
スキル
噛付き 引裂き 飛翔 回避 跳躍 疾駆 夜目
水棲 水中機動 自己回復[小] 物理抵抗[小]
魔法抵抗[小] MP回復増加[小] 捕食吸収 ブレス
光属性 闇属性 火属性 風属性 土属性 水属性
氷属性 灼属性 毒耐性 耐即死
時刻はもう午後5時40分だ。
朝練にしてはかなり長時間に亘ってしまった。
もう夕方になっている。
こうなるともう朝練じゃねえ!
このまま夜もサンタ狩りを続けてもいいけどな。
ちょっと空中戦が長引いてしまった。
格闘戦が恋しくなってしまっている。
しかも強敵が欲しくなっている。
強敵、という意味でサンタではダメだ。
今日戦った強敵と言えばアラバスタードラゴンだが。
そればかり、というのは困る。
困るのです。
テレポートで召魔の森に到着。
夕食のついでに強敵と戦いに来ました。
狙いは?
対戦だ。
魔人の指輪を捧げたら名前持ちの魔人と戦える。
大苦戦するような強敵になるかどうかは微妙かもだが、そこは工夫次第だ。
ポータルガードの面々は?
人形組とゴーレム組は残っている。
生産活動に闘技場の拡張工事をやっているみたいです。
他の面々は周囲の森で狩りみたいです。
ふむ。
対戦はポータルガードの参加は無しで挑もう。
いい感じで苦戦するのは確実だ。
手間であるようならグレイプニルで梱包して数を減らせばいい。
当然、布陣は変更で。
ティグリス、鞍馬、バンドル、船岡、ロジットにしました。
オベリスクに捧げるのは当然だけど魔人の指輪だ。
出現するのは名前持ちの魔人達。
格闘戦で戦える相手ばかりだ。
どれも素早い傾向があるのもいい。
城館内にいたスーラジに夕食を頼むとして。
運営アバターにも声を掛けておこう。
何か進捗、ありませんかね?
『大変申し訳ございません。返答までもう少々お時間を頂きたく存じます』
ダメみたいだ。
しかしこの返答、どこか慇懃無礼に感じられてしまう。
人間味が無いからだ。
どうにか殴りたくなる衝動を抑え込んで闘技場に向かう。
相手は運営アバターだ。
唯の黒いマネキン人形、と思え。
いちいち腹を立てても仕方ない。
《只今の戦闘勝利で【捕縄術】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【打撃】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【投げ技】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【ロープワーク】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘で召喚モンスター『鞍馬』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
ふむ。
大苦戦ではないものの、苦戦ではあるな。
数で不利、というのはやはり大きい。
まあそう大きな苦労にならない。
グレイプニルで早々に1名を梱包出来るからだ。
そしてバンドルは1体で複数の相手を易々としてくれる。
巨躯である事も効いているだろう。
それは船岡、ロジットにしてもそうだ。
特に大きな問題は無い。
格闘戦は十分に楽しめてます。
鞍馬のステータス値で既に上昇しているのは生命力でした。
もう1点のステータスアップは筋力値を指定しましょう。
鞍馬 神将Lv32→Lv33(↑1)
器用値 55
敏捷値 55
知力値 28
筋力値 77(↑1)
生命力 77(↑1)
精神力 28
スキル
剣 両手剣 刀 大刀 両手槍 ポールウェポン 棍棒
打撃 蹴り 投げ技 関節技 小盾 受け 回避 隠蔽
夜目 跳躍 憤怒相 自己回復[中] 物理抵抗[中]
魔法抵抗[中] MP回復増加[微] 時空属性 光属性
闇属性 火属性
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『船岡』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
しかし問題が皆無、という訳じゃない。
魔人の指輪が問題だ。
数戦した中で、魔人の指輪を確保出来ない事もあったりする。
得られたとしても最大で2個。
トータルで言えば1個分、減ってしまっている!
いかんな。
延々と魔人と戦えるかどうか、かなり微妙な感じになっている。
【解体】師匠にはもっと頑張って頂きたいものだ。
船岡のステータス値で既に上昇しているのは筋力値でした。
もう1点のステータスアップは器用値を指定しましょう。
船岡 玄武Lv32→Lv33(↑1)
器用値 37(↑1)
敏捷値 48
知力値 47
筋力値 37(↑1)
生命力 85
精神力 48
スキル
噛付き 巻付 回避 水棲 掘削 匂い感知 熱感知
振動感知 気配遮断 魔力遮断 堅守 変化 霊能
地脈操作 物理抵抗[大] 魔法抵抗[大] 自己回復[大]
MP回復増加[中] 猛毒 暗闇 石化 麻痺 即死
時空属性 光属性 闇属性 風属性 土属性 水属性
木属性 耐即死 毒無効
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ロジット』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
そしてスーラジがもう来てます。
夕食の時間だ。
そして悩む。
夜になっても継続でサンタ狩りをするか?
別のマップに行くのもいいんだけど。
地下側のd1マップはどうだろう。
【英霊召喚】が使えないうちは回避かな?
地下洞窟はどうだろう。
ポータルガードの面々が揃っていないからな。
これも控えたい。
海中専任の召喚モンスターを鍛えるのもいいけどね。
夜の森でサンタを狩るか。
アラバスタードラゴン?
キムクイガーディアン・スレイブ?
名前持ちの魔人?
後回しだ。
サンタを、狩ろう。
あの筋肉バカの魔神でも出現しない限り、狩り尽くしてみるか。
少しだけ格闘戦成分も補給出来るだろうし。
経験値的にはかなり微妙だが、そこは妥協しましょう。
ロジットのステータス値で既に上昇しているのは知力値でした。
もう1点のステータスアップは精神力を指定しましょう。
ロジット スキュラクイーンLv31→Lv32(↑1)
器用値 48
敏捷値 71
知力値 48(↑1)
筋力値 47
生命力 47
精神力 48(↑1)
スキル
両手槍 噛付き 巻付 打撃 回避 水中機動 水棲
変化 墨煙幕 毒無効 遠視 聞耳 危険察知 隠蔽
奇襲 夜目 怨歌 怨声 追跡 捕食融合 魔力察知
魔力遮断 物理抵抗[大] 魔法抵抗[中] 自己回復[中]
MP回復増加[中] 時空属性 光属性 闇属性 火属性
風属性 土属性 水属性 氷属性 呪眼
出来ればポータルガードに配備しているモジュラスと清姫を連れ出したい所だが。
まだ周囲の森で狩りをしているようです。
いなくてもどうにか出来るだけの戦力はあるからいいけど。
このままでいい。
食事を摂っている間に戻ってきたら、連れ出していいだろう。
手打ち蕎麦を啜りつつ思う。
つゆの中にはとろろ芋。
甘味がより強調されて実にいい。
残念なのは海苔が品切れである事だろう。
地味に品切れになっている食材があるな。
明日、朝練に行くついでに生産職の所で色々と買い込んでおくべきだろう。
召魔の森に足りないのは海産物だ。
他の食材は概ね自給自足が出来ていたりする。
筍と椎茸の天麩羅を楽しみつつ思う。
やはり海産物が不足に感じる。
海老とか魚が無いのだ。
やはり買い込んでおくか。
そうでなければE10u1マップに行くしかない。
プルシャの死体周辺はいい漁場なのだ。
いかんいかん。
今日はこれからサンタ狩りなのだ。
そこに変更は無い。
ポータルガードで狩りに出ていた面々は戻って来ていない。
ならば仕方ないな。
ポータルガードの見直しはせずに狩りに行くとしましょう。
問題はどこから狩りを始めるかだが。
E12のエリアポータル、スワニーの村から進めるのは止そう。
他のプレイヤーも多いだろうから競争は激しい。
N2E14マップのエリアポータル、ターニャの砦からだと王城が遠い。
N1E9マップのエリアポータル、港町サリナスも同様だ。
N2E12のエリアポータル、護国谷ではどうか。
護国谷のドラゴン達がいるから好ましくないけどプレイヤーはいないだろう。
いや、そもそも移動の事を考慮せねば!
パナールを使えば移距離は稼げるのだ。
スワニーの村からでいい。
そういえばN1E10マップにある村って使えないんだっけ?
まあいいや。
狙うのはサンタさんです。
キムクイガーディアン・スレイブよりも、サンタです。
アラバスタードラゴンよりも、サンタです。
慈悲など元から無い。
経験値的に美味しくないかもだが、許す気は無い、
滅びるがいい。