作品タイトル不明
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《ポータルガードにより配備の召喚モンスター『黒曜』がレベルアップしました!》
《『黒曜』のステータスを確認して下さい》
《ポータルガードにより配備の召喚モンスター『スーラジ』がレベルアップしました!》
《『スーラジ』のステータスを確認して下さい》
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時刻は午前4時20分。
かなり早いか?
昨日は携帯食で凌いだけど、朝食はガッツリと温かい食事を摂りたい。
ポータルガードの面々は守屋を留守番にして周辺で狩りをしているようだ。
その守屋は家畜の世話をしている。
守屋に料理のスキルは無い。
ここはナイアスを召喚しましょう。
昨夜は終盤、結構ハードに戦っていた。
MPバーもそれなりに消耗していたんだが。
全快になってます。
さすがに如意宝珠は魔石を生んでません。
まあ、いいか。
黒曜 マギミミズクLv14→Lv15(↑1)
器用値 26
敏捷値 52(↑1)
知力値 37
筋力値 25
生命力 24
精神力 39(↑1)
スキル
嘴撃 無音飛翔 回避 遠視 夜目 奇襲 危険察知
天耳 魔法抵抗[中] MP回復増加[中] 光属性 闇属性
火属性 風属性 水属性 氷属性
スーラジ バイオロイドLv5→Lv6(↑1)
器用値 55(↑1)
敏捷値 24
知力値 28
筋力値 21
生命力 20(↑1)
精神力 21
スキル
手斧 弓 回避 料理 木工 石工 牧畜 農作 調教
物理抵抗[微] 魔法抵抗[中] 自己修復[小] MP回復増加[微]
光属性 水属性 土属性 木属性
では、料理を待つ間に色々と作っておきましょう。
ヘザーを召喚します。
オレの持っている双角猛蛇神の騎士槍を渡してみましょう。
どうだ?
扱えそうか?
やや間合いが長くなるし重量も増えるが扱えそうだ。
では、交換としよう。
獅子賢者の騎士槍は回収だ。
これはこのまま召魔の森に置いておこう。
では。
双角猛蛇神の騎士槍を作ろうか。
双角猛蛇神の角を作る所からだし時間は掛かるだろう。
出来れば双角猛蛇神の角で通常の槍も作っておきたい所だが。
使い手は多い。
オレ、ナイアス、鞍馬、ロジット、久重。
多いな。
槍は使い勝手のいい武器だ。
狭い場所で扱うような場面を除けば、だが。
全部を賄えるだけの双角猛蛇の角はあるだろうか?
ちょっと自信が無い。
昨日も結構な数は剥いで追加しているけどね。
まあ作れるだけ、作っておこう
これも戦力の底上げの一環だ。
召喚枠はどうする?
ヘザーは帰還させるとして、残りは4つある。
対戦はさせておきましょう。
護鬼、テロメア、清姫、鞍馬です。
護鬼と清姫のペア対テロメアと鞍馬のペアだ。
いい感じで拮抗して欲しい。
では。
それでは各々、奮励するとしましょう。
《これまでの行動経験で【錬金術】がレベルアップしました!》
気が付けば双角猛蛇神の角は2つ。
ふむ。
騎士槍、それに長柄の槍を作れって事だね?
了解だ。
時間ならまだまだあるさ。
双角猛蛇神の角を作り上げる工程は時間が短縮されている気がする。
時間的余裕はそのせいだろう。
では、双角猛蛇神の騎士槍からだな。
次は通常の槍。
双角猛蛇神の長槍、になる筈だ。
間違いないだろう。
騎士槍の方は一度作っていたからな。
前回よりも時間は掛けずに済んでます。
品質もヘザーが所持する代物と一緒でした。
だが。
問題はこれだ。
【武器アイテム:両手槍】双角猛蛇神の長槍+ 品質A- レア度9
AP+41 M・AP+22 破壊力5+ 重量4+ 耐久値750
魔力付与品 攻撃命中確率上昇[大] 気絶異常発生確率上昇[小]
HP吸収発生確率[小] MP吸収発生確率[小]
双角猛蛇神の角を穂先とした槍。
長槍サイズで間合いは長く、突くだけでなく斬撃も可能。
その攻撃により相手には呪詛を与えて使用者を祝福する。
[カスタム]
柄に裁きの閂を使用しており耐久性も高い。
騎士槍よりも軽いせいであるのか、攻撃命中確率の底上げが高い。
そして品質も高い。
オレだけでなく、全員分に揃えておきたい所だ。
双角猛蛇の角はまだ大量にある。
双角猛蛇神の角は幾つ作れるかな?
今日は朝からバシュム相手に補充するのもいいが。
やはり魔人の拠点からだろうか。
昨日、撤退した後にどう変化したのかを見ておきたい。
それに魔人の指輪の検証もまるでしてない。
キムクイ・スレイブの結界の中に侵入が本当に出来るのか?
オレ自身で確かめてみたいものだ。
では、そろそろ食事だな。
今やっている対戦も終わった所で区切ろう。
まずは静かなる竹林で情報を確認しておくか。
そして久々に感じるナイアスの手料理だ。
炊き込みご飯、美味しいです。
多めに作って貰った分はおにぎりです。
これは昼食だ。
まだポータルガードの面々が戻って来ない。
シンクロセンスで黒曜の見ている様子は?
狩りをしてます。
でも相手に何か違和感。
あれ、パピルサグじゃないの?
森の中にパピルサグ。
見慣れない風景だ。
この周辺の魔物じゃないのに何故いる?
何故か?
きっとこれなんだろうな。
夜が明けた召魔の森に4つの尖塔。
それに見慣れた塔も2つ。
完成してます。
より強力な魔物と戦える事はいい事だ。
いい事だよな?
よろしい、魔水晶は補充してあるから強化しよう。
いや、強化可能なのは節制の石版の範囲拡大だけでした。
魔水晶8個、か。
少々、現状では手痛いかもしれない。
でも召魔の森の強化は出来るだけ進めておきたいのだ。
時間が惜しい。
それに魔水晶はいずれ補充出来るだろう。
使っておこう。
では。
静かなる竹林に跳ぼう。
今日はどうする?
朝から魔人の拠点に潜入してみましょう。
【英霊召喚】はまだ保険に使えないけどね。
試してみたい事があるのです。
魔人の指輪だ。
オレが装備したら、どうなるのか?
特に行動範囲がどうなるのか、見極めておきたい。
出来れば火口側にいるキムクイ・スレイブやミスリルゴーレム・オブ・ドラゴンの様子も見たいな。
偵察は苦手なんですけどね。
魔人の指輪でどこまでが可能になるのか。
知っておかないといけません。
召喚モンスターは全て帰還だ。
静かなる竹林を経由して、魔人の拠点へ。
最初は潜入を試みたい。
単独行?
それでいい。
身軽で気兼ねなく、無茶も出来る。
状況によっては戦闘だって可能だ。
まあ無茶は控えるとしよう。
出来るだけ。
そう、出来るだけ、ですね。
静かなる竹林へとテレポートで跳ぶ。
だがその静かなる竹林の様子がおかしい。
これは、何だ?
人が多過ぎて訳が分からん!
エリアポータルから溢れてないか?
まさか。
まさか、ね。
「ここです!」
「この騒ぎは何だ?」
「震源地はキースさんですよー」
テレパスを駆使してどうにかアデル達と合流したんですが。
サモナー軍団も規模が膨らんでいる。
どうなってる?
震源地がオレだって?
アイソトープを見せた効果でこれなの?
「各所から攻略組が殺到してます」
「夕闇城も似たような感じ?」
「ドラゴンとの共同戦線イベントって認識になっちゃってますね」
「うわぁ」
それでこれか。
煽った事は認める。
でもこうなる事は予想外です。
「私達は昨日と同様、亀狩りで行きます」
「判断は任せるよ」
もう自主性に任せてもいいだろう。
キムクイは厳しいかもだが、外法蛇亀であればユニオン編成を減らしても狩れそうだし。
それにこのマップ周辺に展開する戦力は増えているのだ。
「中は入れそうかな?」
「フィーナさんの所に到達するまで、かなりの混雑ですけど」
「私は諦めたよ!」
「私もです」
そうか。
アデルもイリーナも諦めたか。
そういう状況なのね?
オレであれば話題になってる行列店に並ぶか?
並ぶ。
興味があれば、ですけど。
並んでいるから並ぶって事はないです。
ラーメン?
並ぶ。
スイーツ?
並ばない。
そんな程度だ。
時間と価値観の兼ね合いですな。
『今日も潜入、ですか』
「その予定だけどね」
オレの声には苦い思いが滲んでいたかもしれない。
ゼータくんに察知されていたようである。
『まさか失敗だったんですか?』
「いや散々暴れて戻ったんだけどね」
『えっ』
「何事も起こさずに潜入して帰還って難しいなあ」
『えっと。キースさんらしくていいと思いますよ?』
「そうかな?」
『潜入して破壊活動、はまり役ではないでしょうか』
ふむ。
そうなのかな?
そういう事にしておこう。
春菜と此花がサモナー系プレイヤーのユニオンを組むのに色々と調整しているようだ。
話す暇も無かったが、彼女達もアデルとイリーナと共に狩りに行くそうです。
ヒョードルくん達も一緒だ。
そうそう、まだ一緒に行動していた頃の精算していないアイテムもあるからな。
ここには顔を出すようにしましょう。
では。
潜入しましょう。
周囲に配慮しながらインビジブル・ブラインドを使う。
付き従う召喚モンスターは?
いません。
確かめたい事があるからだ。
簡単だが変装で凌げないか、試そう。
バレたら?
排除するだけだ。
魔人の指輪の効果も知っておきたいからな。
上手く行って欲しいものだが。
使うのは当然、魔人の指輪。
雨除け用のコート。
敢えて右手の篭手は外しておこう。
指輪を嵌めた手を見せる為だ。
そしてコートも使う。
目深に被る事でスルーしてくれないか?
期待したい。
いや、確認だ。
単純だが、こんな格好の魔人だっている。
フォーチュンテラーとか。
周辺の連中だって格好が違っていても何か事情があると斟酌してくれるかもしれません。
ま、それは実地で検証しましょう。
得物は?
長柄は目立つ。
五鈷杵も目立つ。
劣剣竜の小刀に呪魔蛇の小剣までだな。
従魔蠍の隠し爪、雪豹のバグナグは肩ベルトの小物入れにある。
肩には風天羂索を掛けておく。
使うような事態もあるかもしれない。
期待してない。
戦闘を期待してはいけない。
飽くまでも昨日の戦闘後にどう変化したか、見てからだ。
ゲートを転移。
またしても全身ズブ濡れだが今は急ごう。
現時点ではまだインビジブル・ブラインドは有効だ。
最初にコートを羽織る。
フードは目深に。
そう占い師のような感じで。
視界がある程度、遮られるけどここは我慢だ。
次に指輪だ。
魔人はどの指に嵌めていたかな?
まあどれでもいいけど。
左手の薬指だけはスルーで。
右手の中指で。
特に意味は無い。
サイズが合ってただけだ。
何か意味があるかもだがオレは知らない。
気をつけないといけませんね。
拳で殴ったら壊れるだろうし。
張り手も避けた方がいいな。
むしろ武器を手にする事を優先すべきだろう。
いかん。
いつの間にか戦闘が前提の思考になっている。
まずは、探索だ。
探索なのだ。
洞窟の本道に出た。
魔人は?
いる。
いるけど雑魚だ。
メンター級が見当たらない。
魔物は?
いる。
半分以上はビートルポーンですけどね。
とは言え昨日のような数ではない。
少なかった。
トナカイさんはいない。
そしてサンタコスもいない。
良かった、
衆人環視の中で殺意を爆発させるかもしれない所だ。
いいぞ。
少しだけ安心しました。
オレを凝視するような魔物も魔人もいない。
いや。
中には道を譲って敬意を示す魔人もいるようだが。
反応はどれもパッシブ。
呆気ない。
戦闘になった時の為に迎撃の準備はしてあったんだが。
ま、いいか。
深く考えるのは止めよう。
それよりもどちらに進もうか?
奥の広間に行けば石化したエルダードラゴンがいる筈だ。
火口に行けばもっと多くの魔物がいると思える。
キムクイ・スレイブにスタッグドラゴンも。
それにミスリルゴーレム・オブ・ドラゴンだっているだろう。
まずは広間から、だな。
確認を優先で。
暴れるかどうかは状況を見てからにしましょう。
アッサリと広間に到着。
誰何される事もない。
いや、話す魔人はどうも名前持ち限定であるらしかった。
それにオレのマーカーが、どうもおかしい。
赤い逆三角形。
敵方って事だよね?
タルタリア Lv.62
イベントモンスター 魔人 移動中
戦闘位置:地上
魔人?
誰が魔人か!
それにしても魔人らしく振舞うってどうしたらいいんだろう?
良く分からないんですが。
まあ語りかけてくる奴は誰一人としていません。
面倒はないだろう。
洞窟を普通に歩いて進む。
元々そう多くない魔物だが、その数は目に見えて減っていた。
広間に誰もいなければいいんだが。
あ、今のオレはエルダードラゴンにも魔人として認識されるんだろうな。
そこは注意せねば。
いかん。
広間には魔人がいる。
メンター系はいない上に雑魚ばかりだ。
そして魔物もいる。
洞窟の途中では少なかったのに、ここだけ魔物が多めにいるようだ。
そして魔人には名前持ちもいるようです。
ペドロリーノ Lv.55
イベントモンスター 魔人 待機中
戦闘位置:地上
これだけじゃ強いんだか弱いんだか、分からんよ。
そう。
戦ってみないと分かりません。
まあ外見だけならば老人っぽい。
でも以前に見たタルタリアよりは明らかに若いようだ。
それに仮面もない。
だが手にある指輪は間違えようがない。
魔人の指輪だ。
それにしても不思議。
魔人もその座を引き継ぐ仕様のようなんですけど。
外見に共通項はなくていいんだろうか?
「おお、新たなるタルタリアか?」
「そうだ」
おっと。
つい返事をしちゃったよ。
いや、名前持ちの魔人は普段から普通に会話してるのか。
「顔見せであるかな?」
「そうだ」
「了解だ。そのうちに前任者らしくなるであろうさ。それまで互いに為すべき事を為そう」
「ああ」
適当に答えておいた。
何だ。
スルーなのか。
「では火口に戻る事だな。新たなドットーレは気が短いようであるし」
「そうしよう」
適当な答え。
でも頭の中ではグルグルと選択肢が浮かんでは消えていく。
ああ。
こいつ等、全部屠ってやりたい。
しかしこの魔物の数では召喚モンスターの助力無しでは難しいだろう。
ここは辛抱。
我慢だ。
抑えるんだ。
オレの中で強烈な何かが暴れている。
取り押さえるのは大変だ。
表情に出してもいけないしな。
それに僅かであるが情報は得た。
名前持ちの魔人はまだもう1名、いる。
そしてオレが身に付けている指輪の持ち主、タルタリアは火口側が定位置である事。
誤認してくれたのは助かる。
何故、怪しまれないのか?
恐らくだが、一気に名前持ちの魔人が屠られてしまい、相互に確認が出来ないのだろう。
そう思える。
確信はない。
このまま、火口側に進んでみよう。
まだ戦闘に類する行為はないけどたまにはいいさ。
どこまで魔人のまま誤認され続けるのか、面白そうです。
問題は?
大いにある。
でも敢えて無視だ。
何も仕留めてないのにちょっとだけ楽しくなってきたよ!
タルタリア Lv.48
イベントモンスター 魔人 移動中
戦闘位置:地上
洞窟の中で会った名前持ちの魔人なんですが。
ナイフジャグラーみたいな格好をした奴だな。
中々、鍛えられたいい体付きをしている。
どうも。
奇遇ですね?
同じ名前の魔人とは。
いや、待て。
これってマズいんじゃね?
「お前は?」
しまったな。
さすがに誰何するよね?
何しろ、もう1人のタルタリアが目の前にいるのです。
無言のまま前へ。
右手には既に劣剣竜の小刀。
伸ばされてくる腕を左手で払い、体を密着。
喉元に刃身を押し当てたまま、壁に押し付けた。
刃を押し当てた状態から、一気に横へ薙ぐ。
おお。
いい切れ味だ。
その切り口からは鮮血。
だがここは、急げ!
口をパクパクとさせる魔人の口の中に刀身を突き入れた。
そして再び、喉を裂く。
呆気なく魔人は沈む。
ああ、やってしまった。
だが反省はしない。
気にすべきは周囲の状況だ。
誰かに見られたか?
いない。
魔人は当然、魔物もいなかった。
よろしい。
助かったようだ。
いや、単に運が良かっただけだな。
魔人の死体は消え、新たな魔人の指輪が追加されました。
それはいいんだが。
多少の返り血は浴びているかもしれないな。
コートは交換しておこう。
では改めて。
火口に行ってみよう。
何か面白そうな光景を間近に見る事が出来るかもしれない。
何名かの魔人や何匹もの魔物とすれ違っているけど問題なく進んでます。
天命のタブレットを使った時と同じ、あの感覚だ。
実に奇異に感じます。
洞窟を抜けたらそこは?
魔物だらけだ。
それでもその数は以前に比べてかなり少ない。
そんな中でも注目はやはりアレだな。
火口の中央に陣取るキムクイ・スレイブ。
周囲の山頂にいるミスリルゴーレム・オブ・ドラゴン。
スタッグドラゴン。
これは2匹、いるようだ。
ビートルナイト、ビートルルーク、ビートルビショップ、ビートルポーンも当然だがいる。
それに邪蟲獣。
魔人の騎乗用の魔物、ヒッポグリフは結構な数がいるようだ。
蟲獣鬼は比較的少ないがそれでも10匹はいるだろう。
ビートルドラゴンも飛び回っているから数え難いが、5匹はいる。
ここで暴れる選択肢は、ないな。
現時点ではミスリルゴーレム・オブ・ドラゴンを倒しきる見込みはない。
いや、こいつがいなくても勝てるとは思えないです。
ついでだ。
スクショだ、スクショ!
気分は動物園に遊びに来た感じだ。
ミスリルゴーレム・オブ・ドラゴンに近寄ってみる。
まるでこっちを気にする様子がない。
ピクリとも動かないから本気で彫像に見える。
ミスリルゴーレム・オブ・ドラゴン Lv.10
イベントモンスター 魔物 待機中
戦闘位置:地上、空中 ???
何だか中途半端に見えてますな。
やはり戦ってみないとその強さの基準が分からない。
当然、しませんけど。
普通に勝てんしな!
ではどうする?
ここの結界を支えている何かがあると思うのだが。
それは何か?
探すのも一興だろう。
だが。
そんな余裕は無いかもしれない。
「新たなタルタリアであるか?」
「そうだ」
短く返答していながら内心では汗だくです。
話しかけてくる魔人。
名前持ちである事は間違いないのだ。
ドットーレ Lv.52
イベントモンスター 魔人 会話中
戦闘位置:地上
やべ。
大丈夫か?
アドリブで乗り切れたらいいんだが。
このドットーレも以前に見た奴と姿形が違うようだ。
その地位を引き継いだ奴かね?
色々と見えてます。
「はて。我の知るタルタリアはどうなったか?」
「既におらぬ。我が倒した故にな」
右手を僅かに掲げて見せる。
右手の中指には魔人の指輪。
陽光を受けて美しく輝いていた。
「了解した」
「そうか」
「それにしても汝がタルタリアの位置を奪うのが早かったようだが」
おっと。
ヤバい。
間隔を空けずに姿形が変わっているのだ。
疑念を持たれてはいけない。
「あれではな。あの程度の力量では我に勝てる筈もない」
ここは思いっきり不遜でいい。
実際にオレにとっては物足りない相手であったのだ。
「だが汝にとっては最初の試練かも知れぬな。帰還者から名乗りを上げておる者がいる」
「ほう」
「挑戦を拒む事は出来ぬ。忌々しい事ではあるがな」
「全くだ」
適当に同意を示しながら、思う。
前にも見た。
もしかして対戦の流れか?
名前持ちの魔人の座を巡って争う、アレだ。
そんな暇はないんだが。
早く結界を生じている何かを探したいのです。
面倒な。
全く面倒な!
自由に行動させて欲しいものです。
対戦場は?
キムクイ・スレイブの目の前だ。
待ち構えていたのは?
あの法則に従ってましたね、ええ。
パントマイムメンター Lv.25
魔人 待機中 戦闘位置:地上
光属性 闇属性 火属性 土属性 水属性 溶属性
レベルとか色々と見えてるけどさ。
強いか弱いかは問題じゃねえ。
貞操の危機だ。
身の危険を感じる。
色んな意味で。
対戦?
全力で仕留めますが何か?
相手は得物を使わないのであればこっちも使う訳にはいかないだろう。
コートも脱ぎません。
周囲を見たらオレに似たような姿の魔人もいる。
フォーチュンテラーだ。
オレだけがこの格好で目立つ事はないだろう。
コートを脱いだら防具で逆に目立つのは分かっている。
危険?
今更だな。
パントマイムメンターが腰を落とす。
全く、いつ見ても奇妙な姿だ。
いいよ。
攻めて来い。
こっちは迎撃あるのみだ。
《只今の戦闘勝利で【回避】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【平衡】がレベルアップしました!》
「魔人ペドロリーノの位置を望む者はこの中にいるか?」
ドットーレがそう宣言すると?
ふむ。
申し出る者はいないようだ。
今のパントマイムメンターはそこそこの相手であった。
まあ内容は圧勝と言っていいだろう。
オレの心にトラウマを残さないよう、攻撃は回避しまくり。
不意を衝いて転がし、マウントから殴り続けただけです。
主に掌底で。
コートを脱ぐ事もなかった。
途中、魔法らしき攻撃も使っていたんですがね。
対戦相手のパントマイムメンターがヒート・ボディらしき攻撃を使ってました。
ダメージは当然、喰らってしまっている訳です。
対抗策でレジスト・ファイアを使ったんだが、呪文詠唱がおかしい。
声に出ない。
詠唱時間が明らかに短い。
それでいてちゃんと呪文は発動出来るのだ。
魔人の指輪の効果、なんだろうな。
まあ目の前のパントマイムメンターを沈めるのに攻撃呪文は使わなかったけど。
魔人達が散っていく。
気が付けば目の前にキムクイ・スレイブ。
その頭部にも魔人がいる。
デモンズクラウン、ビーストメンター、呪禁導師、ナイフジャグラー。
よく見る連中だ。
他にも2名、いる。
こいつ等は未見かね?
ダークサモナー Lv.27
魔人 待機中 戦闘位置:地上
時空属性 光属性 闇属性 火属性 風属性
水属性 氷属性
ダークシャーマン Lv.27
魔人 待機中 戦闘位置:地上
時空属性 光属性 闇属性 火属性 風属性
水属性 氷属性
ふむ。
ここで違和感。
こんな山中の火口にキムクイ・スレイブ。
そのキムクイ・スレイブに6名の魔人が張り付いている。
何故だ?
気になる。
気になります。
いや、十分に怪しい。
このキムクイ・スレイブ、最初からこの火口にある湖畔から動いていないんじゃないかな?
何故だ。
結界を生じさせているのはこいつ等?
いや結界を生じさせている何かを守っている、と考えるべきだろう。
殺ってみるか?
いや、待て。
周囲に厄介な魔物連中がいる。
色々と、いる。
それに昼間だと周囲にいるビートルドラゴンやスタッグドラゴン、ヒッポグリフに捕捉されやすい。
【英霊召喚】の保険だってまだ使えるかどうか、微妙な時間だ。
襲うなら、夜。
夜遅くの方がいいな。
「では我は行く」
ドットーレが近くにいたヒッポグリフに騎乗するとどこかへと飛び立っていった。
ありゃ。
オレは放置?
残す言葉はそれだけ?
何かここを攻略するヒントが欲しいのですが。
ドットーレを追うように山頂にいたスタッグドラゴンも飛び立っていく。
そしてスタッグドラゴンがいた場所へミスリルゴーレム・オブ・ドラゴンが飛んでいった。
あれ?
いつの間に、動くようになってた?
キムクイ・スレイブの頭上に魔力の高まり。
センス・マジックはまだ有効だった。
魔力が先刻よりも間違いなく高まっている奴がいる。
ダークサモナーだ。
杖を掲げている。
操っていたのは奴か?
そうか。
こいつ等か。
進撃しているキムクイガード・スレイブやキムクイ・スレイブに同乗している魔人にもいるかもな。
先日は【識別】出来るような状況じゃなかったし。
成程。
大まかな構図は見えた。
まだ結界を生む何かを見付けてはいませんけどね。
では。
今日の所は撤退しよう。
魔人の位置は?
断りを入れないのは失礼だが、何も語らず去るとしましょう。
そんな義理はないし。
魔人のまま過ごしても仕方ない。
撤退だ撤退。
夜まで待とう。