軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

68:愛し合って――――

◇◇◇◇◇

目が覚めたら、デメトリオさんの雄っぱいに頬を寄せていた。

――――あ。

昨晩のことを思い出してしまい、恥ずかしくて恥ずかしくてどうしょうもなくて、毛布を引き上げて顔を隠そうとしたら、デメトリオさんが低い声でクスリと笑った。

「起き……てたんですね」

「おはよう、エマ」

「おはようございます」

「無理をさせたな」

そう言って、頬を撫でてから額にキスをくれたデメトリオさん。頬を撫でてくれていた手は、肩を撫で、身体の稜線をなぞり、最後は腰に回り込んだ。

包み込むように抱き寄せられると、デメトリオさんの体温を強く感じてしまい、少し呼吸が乱れた。

「エマ、耳が赤い」

「きのせい……です」

「エマ、思い出してるんだろ?」

「っ……!?」

ベッドに押し付けられ、覆いかぶされ、深いキス。

「今日はずっとこうしていようか」

何度も何度もキスをして、また抱きしめあって、熱に浮かされながら揺蕩う。

苦しいほどの幸せに襲われながら、もう一度眠りについた。

目が覚めると、ベッドに一人。窓の外を見ると、空は夜の帳が下り始めていた。

――――ほぼ一日経ってる!?

サイドボードに置かれた氷入りのコップを手に取る。 コップ周囲の結露が流れ落ちサイドボードが軽く濡れていることを考えると、結構前から置かれていたことがわかる。ただ、氷は溶け切っていないことから、何時間もは経っていないこともわかる。

そんなことをつらつらと考えていて、隣にデメトリオさんがいないことに不安を覚えているのだと気が付いた。

どうやら私は不安になると、余計な考察をして本題になかなか入らないらしい。そういえば、父にも言われたっけ。私は機嫌が悪いときの方が分かり辛いって。

その割には言い当ててくるけど……あの人、たちが悪いわね。

サイドボードに水と一緒に置いてあったベルを手にしようとして、ピタリと止まる。

――――いないんだった。

私専属の侍女でもあり、大切な親友でもあるカサンドラさん。昨日で最後の勤務だった。

中々な薄着にされ、主寝室に押し込まれたことで、お礼を言ったりハグも出来なかった。あの格好でハグされても困るだろうけど。

「ん? エマ、起きたか」

「…………自分だけ服着てる」

どこからか戻ったデメトリオさん。あの扉は私室につながっているものだ。着替えに行ってただけかな?

「っははははは! ぶ、くくくっ…………じ、じょを……侍女を呼ぼう」

「お風呂と着替えの準備だけお願いしてもらってもいいですか?」

「ん? 分かった」

流石に恥ずかしいので、今日は一人で体を清めてから着替えたい。着替えは一人で出来そうなものを用意してもらおう。

「恥ずかしがっても、全員に知られているぞ?」

「そっ、そういう正論は要らないんですっ! そういうとこ嫌いです!」

「んははは! 俺はエマが好きだよ」

サラリとそう言ってのけ、啄むようなバードキス。

それで心臓がありえないほどに跳ねるんだから、チョロ過ぎるなと思う。これは惚れた弱みなのか、デメトリオさんがタラシなせいなのか。