軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

ゆっくり解説「ダンジョン配信者、田中誠」

♪気の抜けるようなBGM

「う~ん、今月も財布がピンチね。やっぱり転職するべきかしら。なにかいい職業は……そうだ! 私もダンジョンに潜ればいいんだわ! 有名Dチューバーになれば、お金もガッポガッポだし、ファンもたくさんでモテモテになれるわね!」

「どうしたんだ 霊夕(れいゆ) ? 気持ち悪い顔して」

「気持ち悪いとはなによ 魔理亜(まりあ) ! 私は真剣に将来のことを考えていたのよ!」

「悪い悪い。で、将来のことってなんだ?」

「ふふん、聞いて驚きなさい。私はダンジョン配信者、Dチューバーになろうと思うの! そしたらお金も稼げるしモテモテ……完璧な将来設計ね!」

「あー……」

「なによその微妙な反応! 私の将来設計は完璧でしょ!?」

「悪いが霊夕、ダンジョン配信者はそんな簡単な職業じゃないんだぜ」

「……え? でも最近有名になったシャチケンって人はすぐに登録者数1000万人を超していたわよ? あんな冴えない人がなれたんだからきっと私だって楽勝よ!」

「ものを知らないってのは怖いぜ……。シャチケンさんは例外だ。あんな風に有名になれたのは彼がもともと凄い実力者だからだ。霊夕に真似はできないぜ」

「え? そうなの?」

「全然知らないんだな、じゃあ今日は霊夕のためにシャチケンこと田中誠さんについて解説するぜ」

「助かるわ魔理亜! 説明してちょうだい!」

「ああ、分かったぜ。それじゃあ今回も……」

「「ゆっくりしていってね!!」」

「社畜剣聖こと田中誠さんは二十五歳のダンジョン配信者だ。武器は剣。目にも止まらぬ速さと山を持ち上げるほどの筋力を持っている。パワー+スピードタイプの剣士だな」

「山を持ち上げるって……言い過ぎよ魔理亜。そんなことできるはずがないじゃない」

「本当にやったぞ」

「……へ?」

「これが証拠映像だ。二回目のダンジョン配信でマウントドラゴンと戦った時の映像だな」

『せいっ!』

「……本当に投げてる。ありえないわ」

「信じてもらえたようでなによりだぜ。シャチケンさんの筋力は全探索者の中でもトップクラスと言われている。霊夕なんて一瞬でぐちゃぐちゃの饅頭にされちゃうだろうな」

「ひ……っ! 怖いこと言わないでよ! でもなんでシャチケンはこんなに強いの?」

「それは彼がブラックギルドで働いていたからだな。小さい頃からダンジョンの中で働かされ続けた結果、彼は強くなりすぎてしまったんだ」

「ふうん、思ったより普通の理由ね。じゃあ私も同じくらいダンジョンの中にいれば強くなれるのかしら」

「ああ、そうかもな。霊夕も月350時間の残業をダンジョン内ですれば強くなるかもな」

「さんびゃく……ごじゅう?」

「ああ、シャチケンさんはほぼ毎日ダンジョンに潜り、10年近く死線を潜り抜けてきた。同じだけ霊夕もダンジョンにいられるならワンチャンあるかもな」

「ふざけないでよ! そんなことしたら死んじゃうわ! アニメも見る時間なくなっちゃう!」

「気にするところはそこなのか……まあいい。そういうわけで普通の人はシャチケンさんみたいに強くなれないんだ。彼がいたのは深層。そこで一人で生き残れる人なんてほとんどいないからな」

「なるほど……でもそのギルドは酷いわね! 早く潰した方がいいわ!」

「安心しろ霊夕。シャチケンさんがいた 黒犬(ブラックドッグ) ギルドはもう潰れているし、そこの社長はもう捕まっている。たくさん余罪も追及されたからしばらく出てこれないだろう」

「いい気味ね!」

「ああ。一方シャチケンさんはというと、最近は絶好調みたいだ。登録者数は1000万人を超えて、日本でもっとも有名な個人となりつつあるな。新しくギルドを作るなんて噂もあるぞ」

「凄いわね! 私も入れてもらえないかしら?」

「自分が配信者になるんじゃなかったのか? 事務とかも雇うかもしれないが……特に資格とか持っていない霊夕を雇ってはくれなさそうだな」

「世知辛いわ!」

「そんなシャチケンだけど、今度大型のダンジョンにアタックするとSNSで報告したぞ。どこに潜るのか私も大注目している。楽しみだな」

「私も配信を見てみることにするわ! それでダンジョン配信を勉強するわ!」

「いい心がけだぜ。シャチケンさんの配信は面白いからきっとハマることだろう」

「ねえ魔理亜。もっとシャチケンさんのことを教えてよ! 私気になってきたわ!」

「いいぜ。シャチケンさんはその強さもさることながら……恋愛関係も面白いんだ。なんと彼は何人もの女性から好意を寄せられているぜ」

「何人も!? モテモテじゃない! 嫉妬するわ! 私もモテモテになりたい!」

「うわっ、大きな声を出すな。この話はしないほうが良かったか?」

「いいから早く聞かせなさい! そういうのもっと聞きたいわ! くわしくねっちょりと!」

「わがままな奴だ。だが動画時間もいっぱいなのでそこらへんは次の動画で話すとするぜ」

「むう……分かったわ。全裸で待機してるわ」

「もともとお前は服を着てないだろ」

「まあね」

「というわけで今回の解説はここまでだぜ。次回の動画も見てくれよな!」

「チャンネル登録&高評価もお願いするわ!」

「「ご視聴ありがとうございました!!」」