軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

57.墓地ダンジョン6階⑥

戻るために6階を歩けばグールが出てくる。

「こいつらが出ないのはあそこだけか」

零士さんが両手に大楯をもって、地面から出ようとしてるグールをモグラたたきしてる。

ベシコンベシコンするたびに地面が揺れるんですがその使い方はあってますか?

アンデッドを根絶やしにしながら30分で地上へ。瀬奈さんと京香さんとベビーカーに乗った響と標がお出迎えだった。

「おかえりー。ほらパパが帰ってきたわよー」

「おかえりなさいませ。無事で何よりです」

「ただいまー」

「やっと地上だー」

「娑婆の空気はうめーなー」

ワイワイしながら食堂へ。お昼は涼子さんが陣頭指揮をとって皆で作ってくれた中華料理だ。春巻きやら麻婆豆腐やら焼売をみんなで食べる。うましうまし。

「師匠、デュラハンってどれくらい強いっすか」

「あー、お前らだとふたりか3人で連携すれば、一撃だと厳しいが数回攻撃すれば問題なく倒せるだろう。1対1だと押し込まれるかもしれん。あの大剣を振るうだけの力があるからな」

「わたしだとどうでしょう」

「美奈子なら油断しなけりゃいけるだろ。ただ、見かけ以上に硬いぞ」

「むむむ、戦えるようにはやく強くなりたいです」

「お前は普通に強いが?」

「師匠に追いつくまでは雑魚です」

「よし、早く追いつけ」

師弟がじゃれてる。

結論。

「アンデッドに特化した戦力だから楽勝のように見えたろうが、気を抜いたらすぐに死ぬ状況ではあったぞ」

「この階も危険ねー」

どの階も危険だけども。

「6階で合計ランク2000超えの相手とは、明らかにおかしくなってきてるな」

「この階で鍛えようとか考えない方がいいかなぁ」

食後は鑑定大会だ。食べ終えてもみんな残ってる。興味あるよね。

鑑定のために1個ずつ出しておく。

「【ヴェノム】ですが、対象1体に毒を与え行動を阻害する。30分継続で【キュア】で解除可能ですね」

「あれが30分も続いたら死んじゃうってば……」

いやほんとよ?

「【討ち倒す騎士の大剣】はぁぁ! 打撃が50%増しになりますぅぅ! しゅごぉぉぉい!! ビクンビクン!」

「守さん、これっていくらですか? 俺買いたいっす」

「え、市原君ならあげるけど」

「買いますって。ただより怖いもんはないっすよ」

大剣を武器にしてる市原君がお買い上げだ。お高いだろうけど、稼いでるもんね。

「【護り抜く騎士の大盾】は、攻撃吸引と対魔法阻害効果がありますね。阻害効果が25%となってます。精神系魔法に対する防具かもしれませんね」

サンダーやファイヤーボールが通用しなかったのはこのせいか。

「あ、わたし欲しいかも……」

「渋谷買うの?」

「いやー、わたしのスキルが【怪力】に【忍耐】に【闘魂】でさ、タンクっぽいんよ。盾があるとより生きるかなーって」

こっちも買い手が決まった。ポニーも稼いでるから問題なし、と。

「【闘刃のスキル書】は【闘刃】が使えるようになる書ですね」

「「はい!」」

野田君と足立ちゃんが同時に手をあげた。

「俺、短剣でヘイト稼ぎしてるんですけど、【闘刃】があれば遠くの魔物もかく乱できるかなって」

「わたしは真っ先に突撃する役割なんだけど、【闘刃】があれば切り込みやすいなーって」

ふたりが理由を述べる。

「師匠の意見は」

「いいんじゃないか。自分のためじゃなくてパーティのためだろう?」

「「はい!」」

ということでこちらも嫁入り先が決定。まぁ余ってるけどさ。

「【安産のお守り】は、うひゃぁぁぁ! 出産時に握っていれば安産100%ですぅぅぅぅ! お母さんの味方ですぅぅ!!」

「これは、いくらでも欲しいですね」

京香さんが俺を見てくる。おねだりですか。もちろんオッケーです。

「頑張ります!」

チョロインと呼んでくれてもいいぞ。男だけど。

「さて気になる【魔封じのネックレス】ですが……魔法阻害率70%の効果があります」

「……ぶっ壊れが出てきたな」

ショタ形態の零士くんが腕を組んで唸った。大剣も大楯も反応が薄かったけどこれは即反応した。よほどなんだな。

「4回中3回は無効化できると出ました。先ほどの盾と合わせると95%阻害になるようです」

重複するんだね。やばいじゃん。

「魔法がほとんど効かなくなるのか……表には出せねえぞこれは」

「簡単にはゲットできなさそうだけど」

「守、こいつはデュラハンロードからのドロップだが、デュラハンを倒してもドロップした。量産は無理だがあといくつかは入手できるだろう。まずはお前と智だな」

「智はわかるけど——」

「さっき【ヴェノム】を食らったろうが。ギルドもクランも守あっての組織だ。まずはお前の無事が第一だ」

ベチコンとデコピンされた。いったぁー。

「師匠の言うことはもっともです。守君の肩にかかっています。とはいえ、対魔法のアイテムは欲しいところです」

「うちもだけど、あの会社が魔法をバンバン売ってるしね」

デッセン&リーファーカンパニーね。そういえばあそこのリストに【ヴェノム】があったな。

街中で使われたら大惨事だ。うちらはやばそうなのは出さなかったけど、彼らにモラルはないのかなぁ。

「前に、錬金術師が対魔法のアイテムを作れるって、師匠言ってませんでした?」

確か5階を調べたときに智が【フィアー】にかかって対魔法アイテムがあればなーってなったはず。

「言ったな」

「知り合いにいませんか?」

「海外だと有名な錬金術師がいるらしいが、国内だと違法薬物関係でやらかしたアホがいてスキルを持ってても公言しないんだよな」

零士くんがガリガリ頭をかいてる。なんだそのおバカさんは。

「ああああの、私の兄が錬金術師やってます……」

北国分さんがおずおずと手を挙げた。

「マジ?」

「おおおおおマジですうー」

よし、スカウトしよう。

「まずはお話合いがしたいので紹介してもらえません?」