軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

ソナは空に

結局ソーナリスの説得に失敗するミルコ。

その場でペーの手に握られた革紐に繋がる鞍に腰掛け、

「ペー! れっつらゴー!」

と、大声で叫ぶ。

満面の笑顔で!

ワサッ とペーが羽ばたくと、あたりの草木が風に揺れ兵たちの髪が揺れ、パトリックのコートかと言いたくなる軍服が風にたなびく。

空に舞い上がったペーを見ながらミルコが、

「で、どういったわけで、プー様とペー様がワイバーンから翼竜に変わったので? ていうか変わるもんなんですか?」

と、パトリックに尋ねる。

「いや、俺にも分からないが推測はできるな。ソナからあの山の上に大量の虫が居た事は聞いたな?」

「はい、プー様とペー様が食べたがったと」

「うむ、でだ。虫というかデュビアだが、それをプーとペーが食べ尽くした時、その場に翼竜の白骨死体があったのだ。デュビアはその死体を食べていたようでな」

「なっ! こんな場所に翼竜が⁉︎」

「ああ、聞いた事なかったが、有ったのだ。で、考え事してる間に、プーとペーがその白骨死体の骨を食べてしまってだな、突然光りだして、次にみたらあのとおり」

「上位の魔物を食うと、上位個体に変化する訳ですか?」

「憶測だがな。詳しくは解らん」

「これ、国に報告したら、大騒ぎですよ?」

「報告しないわけにもいかんだろう。王都に戻る時にプーとペーも連れて帰るわけだし」

「そりゃそうですけど、というか王都に入る時の事を思うと、今から頭が痛いですな」

「まあ、陛下に手紙でも送っておくさ」

「話を戻しますが、という事は上位魔物の死体をオークが何匹も一緒に食べたら、オークキングが大量に発生したりする可能性が……」

「無いとは言い切れんな、というか有るかもしれないと思って動くべきだな」

「魔物の排除により一層力をいれませんと!」

「だな」

「とりあえず領内はさらなる強化を致します」

「ああ、エルビスと協力して進めてくれ」

「は!」

「とりあえずソナが満足したら、砦に戻って帰る準備をしてくれ。屋敷に戻ったら、王都に向かうから、早馬で先に陛下に知らせるのでそのつもりで」

「了解致しました!」

その後、ソナが空中ブランコを堪能し、地上に戻ってくるまで1時間ほど要したという。

プーとペーを連れて砦に戻ってまた大騒ぎ。今回のパトリックの視察で、ワイバーンを見慣れた砦の兵士であったが、翼竜を見た事がある者など無く、さらにその恐ろしさは伝え聞いてる訳で、漆黒の翼竜と青い翼竜の2匹が、砦の上空を旋回しながら降りて来たものだから、阿鼻叫喚。

結局、ミルコ達が地上から砦にたどり着き、事情を説明するまで混乱は続き、その間、パトリックはずっと空でブランコに揺られ続ける事となった。