軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

森で4

森の中でエルビスが4人に説明する。

4ミリリットルぐらいしか入らないであろう、小瓶を見せながら、

「この小瓶一つで百人以上殺せる猛毒だ。お館様の使役されるぴーちゃん様の毒だ。この小さな針の先端に塗って刺すだけで、数分後にはあの世行きだ。だから使うときは針を自分に刺さないように! 肌に付いた場合はすぐに洗い流せば大丈夫だ。だが、体内に入ったら終わりだぞ。飲んでも死ぬからな!」

エルビスの毒の説明を真剣に聞く4人。

「どれくらい刺せば良いのだ?」

ワイリーが聞く。

「針で引っ掻くだけでも死ぬぞ」

「そんなにか⁉︎」

「ああ、盗賊に試したが、見る見る患部が腫れて、その後喉を押さえて暴れのたうち回って死んだ」

「さすがぴーちゃん様」

ヴァンペルトが呟く。

「肌にかかって洗い流さなければどうなる?」

ミルコの問いに、

「火傷のような傷になる。ポーションですら、完全に傷が消えずに残ったからな」

と答えると、

「凄まじいな…」

アインが声を漏らす。

「普段は私が管理しているが、戦闘での使用許可が下りた場合は、各毒蛇部隊に少量配布される。

この小瓶に4分の1くらいの量だ。そして、ぴーちゃん様の毒は、どうも空気に弱いらしく、蓋を一度開封したら、2日程で無害化してしまう。だから部隊の者がこっそり溜め込む事は出来ないから、安心してくれ。配る時点で開封済みだからな」

「「「「なるほど!」」」」

「ちなみぴーちゃん様が直接噛み付いた場合の事聞く?」

「い、一応…」

「1秒で即死」

「だろうな…」

「で、戦闘に用いる場合の話だが、針を相手に刺せる時なら針を使うけど、普通は無理だろ? ではどうするかというと、矢尻に塗るのが一つ。

少しネバネバした毒だから、矢で飛ばしても毒は飛び散らない。で、次は剣に塗る。これも同じく飛び散らないが、戦闘で剣が自分の肌に触れないように気をつける事と、使用後、剣を丁寧に洗ってから鞘に納める事。無毒化されはするが、一応な」

「「「「了解」」」」

「では、アインには8軍と毒蛇部隊が、お館様に鍛えられたやり方を伝授するか。ちょっと覚悟しとけよ?」

エルビスの言葉にアインが、

「やはり厳しいので?」

と聞くと、

「お館様だぞ?」

と、エルビスが返し、

「厳しく無い訳が無い」

と、ワイリーが言い、

「他の部隊に居た我らには、最初、この世の地獄かと思ったもんだ」

と、ヴァンペルトが遠い目をする。

「ずっと一緒の私でも、地獄だと思いましたけどね」

ミルコが駄目押しした。

スネークス騎士5人、仲良く森の中でのハンティングと、仲間の訓練開始である。

森に散らばった毒蛇闇蛇コンビ達も、毒練習と潜み方訓練が始まったようだ。

その後、森の中で呻き声と、死にたく無いと嘆く声が響きわたり、森の近くに居た冒険者がその声を聞いて、周りに話したので、のちに嘆きの森と呼ばれるようになる。

なお、貴族当主達は、森の入り口付近にて、スネークス騎士により毒を使う事なく捕縛された。

まあ、五体満足ではなかったが。

そしてスタインは、

「スタイン殿、もう観念しては?」

アインの言葉に、

「やかましい! 裏切り者がっ!」

「あなたがうちの人間だとあの時言っていれば、我がお館様は、貴方の家を悪いようにはしなかったと思いますよ? アボット伯爵家のようにね。私はあなたに見捨てられ、お館様に拾われたのだ。私から言わせれば、裏切り者は貴方の方ですね」

「間者なら雇い主の事をバラす時点で裏切り者だ!」

「ほう、ならばお館様直伝を味わって貰いましょう」

片脚のスタインが勝てるわけなく、すぐに拘束される。

そして……

その場で始まるスネークス流尋問。

その場に響くスタインの叫び声と、その光景を見せられ震える、先に捕縛された貴族達。

やめてくれと泣き叫ぶスタインから聞き出す事が無いので、フルコース一周である。

アインの顔は、少し笑っていたという。

次の日、森から帰ったパトリック達は、捕らえた貴族の王都の屋敷を制圧、領地の屋敷に向け出発し、数日でそれらも制圧。領地に居た家族は王都に連行され、13歳以上の者は全て斬首、12歳以下の子供は借金奴隷として売られた。

平民のスタイン家も同様の措置が取られた。

奴隷商に売る前にパトリックから、こう言葉を投げかけられたという。

「仕返ししたければいつでも来い。全力で返り討ちにしてやるから!」

全開の殺気付きで。