軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

82.三度目の進化

村人がどんどん逃げて行く。

負傷して動けない者達が、彼らへ手を伸ばす。

ある者は恨み言を口にしながら、ある者は黙ったまま寂しげな目で。

目線を下げれば、グレゴリーの首なし死体が視界に入る。

相変わらず、頭部の方は見る気になれなかった。

安心しろよ。

村は、きっと守ってやるから。

俺は心の中で、そう誓う。

「ガァァアァオオオオオオオッ!」

リトルロックドラゴンが叫びながら、その巨体をぐるりと回して俺の方を振り返る。

【進化先を表示しますか?】

頭の中に文字列が浮かび上がる。

その気になればペラペラと無駄口を叩けることがわかっちまったせいか、わざとらしい形式的な文が、どうにも不快で仕方ない。

さっさとしやがれ、クソ神が。

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【未来】

〖厄病竜〗:ランクB-

〖ヨルムンガンド〗:ランクC+

〖ダルクドラゴ・ヒューマ〗:ランク--

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【現在】

〖厄病子竜〗:ランクD+

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【過去】

〖ベビードラゴン〗:ランクD-

〖ドラゴンエッグ〗:ランクF

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選択肢がごっそり減って、〖厄病竜〗が追加されている。

〖リトルアークドラゴン〗はまだしも、〖ローリングドラゴン〗まで持ってかれんのかよ。

今となっては、どうでもいいけど。

やっぱ不自然だと思ってた。

〖厄病子竜〗から、進化先に〖厄病竜〗がないなんてよ。

案の定条件不足だったか。

【〖厄病竜:ランクB-〗】

【災害を振り撒く邪竜。】

【病魔を振り撒き、幾多もの人里を滅ぼした。】

【搾り取った血の海で穢れを落とし、築き上げた骸の山で眠る。】

【三大災害獣のひとつに数えられる。】

【飛行能力、攻撃能力に秀でている。】

今まで見たことすらなかった、Bランクモンスターだ。

一瞬だけ戸惑ったが、すぐに迷いを振り切った。

俺は、〖厄病竜〗に進化する。

そう決めた瞬間、身体中に高熱が走る。

熱が身体中を破壊し、新しい身体を再構築していく。

骨格が、肉体が、強靭なものへと作り変わっていく。

「グゥルガァァァァアアアアアァッ!」

本能のままに吠える。

周囲から、村人たちの絶望に満ちた声が上がる。

俺が急成長したせいか、目前のリトルロックドラゴンが小さくなったように見えた。

【〖厄病子竜〗から〖厄病竜〗に進化しました。】

【特性スキル〖邪竜:Lv--〗を得ました。】

【特性スキル〖気配感知:Lv2〗を得ました。】

【特性スキル〖HP自動回復:Lv3〗を得ました。】

念願だった〖HP自動回復〗が手に入った。

こんな状況だからか、達成感も喜びもないが。

【特性スキル〖飛行〗のLvが2から5へと上がりました。】

【特性スキル〖竜鱗粉〗のLvが1から3へと上がりました。】

【特性スキル〖竜の鱗〗のLvが2から5へと上がりました。】

【称号スキル〖竜王の息子:Lv--〗により、所持しているLv5未満の耐性スキルのLvが上昇します。】

一気に特性スキルが引き上げられていく。

今まで所詮、子竜だったってことだな。

【通常スキル〖病魔の息〗のLvが1から3へと上がりました。】

【通常スキル〖毒牙〗のLvが1から3へと上がりました。】

【通常スキル〖痺れ毒爪〗のLvが1から3へと上がりました。】

【通常スキル〖人化の術〗のLvが2から3へと上がりました。】

今までスキルLvを上げないようなるべく使用を控えていたスキルが、容赦なくパワーアップしていく。

【通常スキル〖ベビーブレス:Lv5〗が〖灼熱の息:Lv5〗へと変化しました。】

【通常スキル〖鎌鼬:Lv1〗を得ました。】

【通常スキル〖首折舞:Lv1〗を得ました。】

【称号スキル〖悪の道〗のLvが5から6に上がりました。】

【称号スキル〖災害〗のLvが3から5に上がりました。】

【称号スキル〖卑劣の王〗のLvが2から4に上がりました。】

本当に容赦なくガンガン上がっていきやがる。

これもう後戻りできねぇな。

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〖イルシア〗

種族:厄病竜

状態:通常

Lv :1/75

HP :22/142

MP :42/131

攻撃力:158

防御力:124

魔法力:118

素早さ:98

ランク:B-

特性スキル:

〖竜の鱗:Lv5〗〖神の声:Lv4〗〖グリシャ言語:Lv3〗

〖飛行:Lv5〗〖竜鱗粉:Lv3〗〖闇属性:Lv--〗

〖邪竜:Lv--〗〖HP自動回復:Lv3〗〖気配感知:Lv2〗

耐性スキル:

〖物理耐性:Lv4〗〖落下耐性:Lv5〗〖飢餓耐性:Lv4〗

〖毒耐性:Lv5〗〖孤独耐性:Lv5〗〖魔法耐性:Lv3〗

〖闇属性耐性:Lv3〗〖火属性耐性:Lv2〗〖恐怖耐性:Lv2〗

〖酸素欠乏耐性:Lv3〗〖麻痺耐性:Lv2〗

通常スキル:

〖転がる:Lv6〗〖ステータス閲覧:Lv5〗〖灼熱の息:Lv5〗

〖ホイッスル:Lv1〗〖ドラゴンパンチ:Lv3〗〖病魔の息:Lv3〗

〖毒牙:Lv3〗〖痺れ毒爪:Lv3〗〖ドラゴンテイル:Lv1〗

〖咆哮:Lv1〗〖星落とし:Lv1〗〖くるみ割り:Lv2〗

〖人化の術:Lv3〗〖鎌鼬:Lv1〗〖首折舞:Lv1〗

称号スキル:

〖竜王の息子:Lv--〗〖歩く卵:Lv--〗〖ドジ:Lv4〗

〖ただの馬鹿:Lv1〗〖インファイター:Lv4〗〖害虫キラー:Lv3〗

〖嘘吐き:Lv2〗〖回避王:Lv1〗〖救護精神:Lv5〗

〖ちっぽけな勇者:Lv4〗〖悪の道:Lv6〗〖災害:Lv5〗

〖チキンランナー:Lv2〗〖コックさん:Lv3〗〖卑劣の王:Lv4〗

〖ド根性:Lv2〗〖 大物喰らい(ジャイアントキリング) :Lv1〗〖陶芸職人:Lv4〗

〖群れのボス:Lv1〗〖ラプラス干渉権限:Lv1〗

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Lv1になったのでステータスは全体的に下がったが、攻撃力だけは上昇した。

速さもリトルロックドラゴンは充分上回っている。

スキルが増えたので手段が増えたし、鱗が一気に成長したのも大きい。

耐性も上がっているので、受けるダメージを大分軽減できることだろう。

俺は、改めてリトルロックドラゴンを睨む。

体格はほぼ互角になっていた。

リトルロックドラゴンは俺の変貌振りを見て一歩下がる。

しかしそれでもなお、俺を威嚇するように睨む。闘志は健在らしい。