軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

424:数日の成果

レベル上げの開始から、二日ほど経過し、三日目のログイン。

今のところ、他の龍王を狙いに行く必要なども発生せず、順調なものである。

意外だったことと言えば、青龍王を攻略したのがエレノアたちであったことだろう。

可能性としては考えていたが、まさか本当にクリアしてしまうとは。

青龍王の出した課題は、彼女の住まう領域である深海に到達するというもの。確かに困難ではあるのだが、技術研究を得意とする『エレノア商会』には持って来いの課題であったわけだ。

彼女は『MT探索会』と協力し、水中での活動を可能にするポーションや装備を作り上げることによって、青龍王の住処まで到達することに成功したのだ。

しかも、課題はそれだけであり、戦闘そのものは無かったらしい。青龍王らしい、何とも甘い裁定だ。

(……いや、数日で深海まで潜って来いというのも中々難しい話か)

何にせよ、エレノアたちはその課題を成し遂げた。

青龍王は戦線への参加を承諾し、これで赤龍王と青龍王が戦線に加わったわけだ。

つまり、残るは黒龍王であるが――

「まさか、アルトリウスがここまで苦戦するとはな」

誰に告げるでもなく呟き、虚空を見上げる。

黒龍王の課題であるダンジョンの攻略、これが中々の曲者であったらしい。

黒龍王のダンジョンは闇に包まれ、光を灯していても短い距離しか見通せないような場所となっている。

そのせいで通路の特徴を掴むことも難しく、マッピングに苦労していたらしい。

とはいえ、アルトリウスお得意の人海戦術で全容は掴み、既に黒龍王の元まで到達するルートは確立したそうだ。

後は、最後の課題として黒龍王配下の真龍と戦うらしいが、これに関しては龍王じゃなかっただけまだマシだろう。

真龍たちも十分強いが、アルトリウスたちならば流石に何とかできる筈だ。つまり、クリアは時間の問題であるため、あまり問題視はしていないのである。

それよりも、気にするべきは――

「まさか、進化クエストが発生することになるとはな」

二日間の集中的なレベル上げにより、ルミナ、セイランのレベルは四つほど上昇した。

そしてその結果、何と次なる進化段階へと到達することができたのだ。

結果として、今のルミナたちはこのようなステータスとなっている。

■モンスター名:ルミナ

■性別:メス

■種族:ヴァルハラガーディアン

■レベル:1

■ステータス(残りステータスポイント:0)

STR:66

VIT:33

INT:70

MND:34

AGI:45

DEX:36

■スキル

ウェポンスキル:《刀神》

《神槍》

マジックスキル:《天光魔法》

《旋風魔法》

スキル:《光属性超強化》

《戦乙女の戦翼》

《魔法抵抗:極大》

《物理抵抗:大》

《MP自動大回復》

《高位魔法陣》

《ブーストアクセル》

《空歩》

《風属性大強化》

《HP自動大回復》

《光輝の戦鎧》

《戦乙女の加護》

《半神》

《精霊の囁き》

《吶喊》

《霊撃》

《精霊召喚》

称号スキル:《精霊王の眷属》

■モンスター名:セイラン

■性別:オス

■種族:ストームグリフォン

■レベル:34 MAX

■ステータス(残りステータスポイント:0)

STR:78

VIT:40

INT:40

MND:30

AGI:60

DEX:30

■スキル

ウェポンスキル:なし

マジックスキル:《嵐魔法》

《旋風魔法》

スキル:《風属性大強化》

《天駆》

《騎乗》

《物理抵抗:大》

《痛恨撃》

《剛爪撃》

《覇王気》

《騎乗者大強化》

《空歩》

《マルチターゲット》

《雷鳴魔法》

《雷属性大強化》

《魔法抵抗:大》

《空中機動》

《嵐属性大強化》

《吶喊》

《帯電》

称号スキル:《嵐王の系譜》

ルミナはヴァルハラリッターから、ヴァルハラガーディアンという種に進化した。

といっても姿形はあまり変化はせず、背中から生える光の翼がより大きくなった程度だ。

後は、魔力が昂っている時に髪が光り輝くようになったが、外見上は変化はないし、あまり気にしなくてもいいだろう。

スキルはウェポンスキルの進化、魔法の進化、そして既存スキルの強化と順当な成長を遂げている。

最後に追加された《精霊召喚》であるが、これは一時的にルミナ自身の分身を作り上げるスキルであった。

正確に言えば、呼び出した精霊を自分の姿に変えて戦わせているらしいが、何にせよ手数が大きく増える強力なスキルだ。

まあ、持続時間は短く、更にはあまり頻繁に使えるものでもないのだが、強力であることには変わりないだろう。

だが、問題はセイランだ。何と、ストームグリフォンはこのままだと進化できなかったのである。

いや、正確に言えば進化することは可能なのだ。だが――

「ここにきて特殊進化クエストですか」

「予想はしていたがな。流石に、タダで 嵐王(ワイルドハント) に進化はさせてくれないか」

嵐の王、ワイルドハント。グリフォンの最上位種として聞いていたが、その進化には特殊な条件があるようだ。

今のまま普通に進化させようとすると、セイランはストームグリフォンロードという種に進化することになる。

これ自体もかなり強力ではあるのだが、やはりここは特殊進化を狙うべきだろう。

「場所は……聖王国とベーディンジアの間辺りの山脈だな。聖女の住んでいた修道院だか教会だかを目印にすれば見つけやすいかもな」

「ああ、あの辺りですか……あの辺り、別に魔物も強くないですけど、本当にあの辺にいるんですか?」

「そこそこ移動する必要はあるがな。あそこのすぐ傍ってわけじゃないぞ」

道があったかどうかは覚えていないが、恐らく空を飛んで移動することになるだろう。

クエスト名は『天空の覇者、嵐の王』――恐らくではあるが、そのワイルドハント自体と戦うことになるのだろう。

伝説に名を遺すほどの魔物だ、どれほどの力を持っているのかは分からないが、決して容易い相手ではないだろう。

「このまま普通の進化をさせるつもりも無い、行くとするか。さっさと進化させて、力を確認してみないとな」

「ですねぇ。こっちも結構スキルが進化しましたし、強敵とも戦ってみたいところですね」

「グリフォンの系譜ってことは空を飛んでいるんでしょうし、私は戦いづらいわね」

楽しそうにしている緋真に対し、アリスは憂鬱そうな様子だ。

確かに、空を飛んでいる相手には、アリスは戦いづらいだろう。

実際、空はワイルドハントのホームグラウンドであろうし、相手の土俵で戦うことは避けた方が賢明だ。

いかにして戦うかは、到着までに考えておいた方がいいだろう。

とはいえ、俺たちもここまでのレベル上げでかなり強化されていることは事実だ。

俺は《背水》が《血の代償》に、《走破》が《立体走法》に進化しているため、それなりに戦力が強化されている。

さらに、《昇華魔法》がレベル20になったことにより、【エクストラエッジ】という魔法を習得した。

これは、魔法を掛けた武器による攻撃が命中した瞬間、魔法による追撃を発生させる効果を持つ。

この効果は魔法属性であるため、物理耐性を持つ相手にも効果を発揮してくれる点がいいところだ。

(だが、コイツの強化に比べれば大きな差ではないな)

浮かれている緋真は、マジックスキルである《火炎魔法》が《灼炎魔法》へと進化を遂げた。

ウェポンスキルに続く第三段階スキル。新たな魔法を習得したことにより、緋真の火力はさらに高まっているのだ。

必然的に、それを取りこむことで攻撃力はさらに上がり、火力も恒常的に高まっている。

まだ《灼炎魔法》の呪文は一つしかないが、それでも十分な強化だと言えるだろう。

一方で、アリスの方はスキル進化は無かった。

どのスキルもレベルアップしているものの、大幅な強化とは言えない状況だろう。

まあ、それに関しては仕方のない話であるし、あまり気にすることでもないだろう。

ともあれ、セイランの進化を狙う以上はクエストに向かう他に道はない。

どのようなクエストになるのかはまだ分からないが、これを見逃す手はないだろう。

「さあ、行くとするか。これをこなせばセイランは大きく成長する。どうなるか、確かめてみるとしようか」

まずは聖王国に移動し、そこから空を飛んで移動する。

果たしてどのようなイベントになるのか――期待を胸に、行動を開始したのだった。