作品タイトル不明
守るべき者の為に
前回までのあらすじ
というわけで、エリナ食堂の看板妻と呼ばれる私……ノエルが報告させていただきますよ。
え……話の流れ的に私は関係ない? 知ったこっちゃありません。
でも時間制限があるみたいなので、手短に説明させていただきますね。
世界で一番大きい国と言われるサンドールへとやってきたシリウス様たち。
なんやかんやあって、サンドールの城へ招かれたシリウス様たちは、リースちゃんのお姉さんたちと再会しました。
だけど城では、今の王様が病気によって倒れたせいと、次の王を決める後継者争いが行われているせいでー……えーと、あなた。これなんて読むのかな?
「……不穏だ」
そうそう、不穏でしたね。
決して私が知らなかったわけじゃなく、ちょっとド忘れしていただけでー……。
「いいから早くしなさい! 時間がないって言っていたのはお姉ちゃんでしょ!」
むむ……えーと、後継者争いが行われているせいで不穏な空気が漂っているみたい。
そしてシリウス様は、国で英雄と呼ばれるジラードさんから、国の重鎮であるフォルト将軍を暗殺してほしいと依頼されたのです。
果たして、シリウス様の返事は如何に!?
ふぅ……まあとにかく、シリウス様が偉い人の暗殺を依頼されたって覚えておけば十分ですよ。
これで復習はばっちりですね。
ですが、これだけで終わりではありませんよ?
もっと重要な情報を、この私が教えて差し上げましょう。
実は……私がまかないで作っていた丼料理が、エリナ食堂で先月から売り出されるようになったのです。
名付けて……『ノエル丼』です!
かつ丼と牛丼、そして親子丼をバランスよく配分した究極の肉丼なんですよ!
銅貨を追加すればサラダも付いてきますから、栄養バランスもばっちりです!
肉の嵐が貴方を虜にする事……間違いなし!
エリナ食堂へ訪れた際には、是非お試しください。
うーん……完璧ですね。
自分に宣伝の才能がこんなにもあったとは思いもしませんでした。
あまりの手際の良さに時間が余っちゃいましたし、今からディーさんの恰好良さを存分に語ってー……あれ?
シリウス様、どうしてこのような所に?
って……ちょっと? その手は何ですか?
まるでアイアンクローをするようなー……えっ!?
許可なく宣伝するなって?
でも時間が余っていたし、私はちゃんとやっていたー……あ――っ!?