軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

166.ステータス開示?

《【身を捧げる者】がスキルを選択しました、使用の許可を出すことによって【身を捧げる者】があなたのスキルを二つ使用できるようになり、あなたのステータス値がスキル使用者一人につき5%上がります。ただしスキル使用者がパーティーを組んだ状態で死別した場合、あなたのステータス値が一人につき10%落ちます》

《スキルの使用を許可しますか?》

「早い!」

「? なんだ?」

私のステータスを眺めていたガラハドたちが、びっくりしてこちらを見る。

「いや、カルがもうスキルを選んだんで。……いいのか?」

前半はガラハドへ、後半はカルへの問いだ。あれ、何かガラハドたちの時と内容が違う気が。選ぶスキル一つだったよな?

「はい、 以前から(・・・・) 決めて(・・・) いましたので」

「いいならいいが。――以前から?」

スキル使用の許可を出したところで、引っかかるセリフに気づいた。

《称号【支配する者】を取得しました》

まて。

ガラハドたちの時とあからさまに違う。

「申し訳ありません、主。神殿でエカテリーナ女史に回復を受けた後、しばらくして【称号】も【スキル】も以前のように戻りまして……」

「…………。もしかしてステータスが見えていた?」

「はい。称号【暴キ視ル眼】、強力な称号なのですが何時発動するのか自分で制御が効きません。 【称号】が戻った(みてしまった) 時には、主がステータスを隠したがっているのを知っていたもので……」

知らないふりをしていました。と、カルが続ける。【眼】を持つ私のステータスが見えるのなら本当に強力なのだろう。【ヴェルスの眼】を手に入れた途端、エカテリーナは私のステータスが見えなくなったわけだし。

「ジジイ、んな【称号】持ってんのかよ」

「 あの方(・・・) に対抗しうるから、というだけでなく、最初に放逐されたのはその【眼】のせいかもしれませんね」

「見えたらまずい【称号】がついているか、【状態】なのかしら?」

「かもな」

ガラハドたちが言い合う。持ってるのを知らなかった様子。

それにしても、もうとっくの昔にカルに【房中術】やら【快楽の王】がバレてたのか。うう、居た堪れない!

「ところで、問題が発生しておりまして」

「はい?」

「闇の女神から祝福を頂いたことで、その称号が強化されたようで」

「うん?」

「【封印】されたモノというのは普通、【封印】としか見えないのですが」

「うん?」

「ああ、なんかホムラのステータスにあるな」

【封印】としか見えないのは目出度いことだが、不穏な気配。

「それが視える代わりに、代償としてその効果をもろに受けます」

……。

「ヤバイだろうそれは!!!!」

「『ヤバイ』ですかね?」

「何でヤバイと思わないんだ!?」

「特に変わった自覚がないのですが……」

慌てる私をよそに、困惑しつつも当人はいたって涼しい顔。お子様三人はポカンとしてこちらを見ている。まあ、リデルは微笑み浮かべた表情から変わっていないが。

「ホムラ? 封印中の称号って何かな?」

「何がヤバイのかしら?」

「【快楽の王】やら【房中術】よりヤバイのかな?」

ああ、カミラの胸を堪能するのは何度目だろう。いや、違う、カミラとイーグルに左右から拘束された。そしてガラハドが笑顔で聞いてくる。ああ、【快楽の王】がもう見つかっている。だがしかし発生中の問題の方が気になってそれどころではない罠よ。

「【傾国】だ。……『ディスペル』効くかな?」

「……」

「…………」

「……ホムラ?」

「無実だぞ?」

とりあえず主張をしておく。

【傾国】の説明を確認したら、リスト表示が増えていて取得者にランスロット、攻略中にラピスとノエルが記載されていた。攻略始めた覚えはないんだが! そしてあのアイテム取得風アナウンスはこれのことかもしかして!

「今、【傾国】に惑わされているリストの説明を読んだら"堕とされた者は同じ境遇の者を増やそうとする"などと注意書きがあるのだが」

本格的にヤバイのではなかろうか。

「ジジイ、ホムラの為にどうしたい?」

ひきつった顔でガラハドが聞く。

「ハーレムは主が却下されたので、とりあえず神殿の掌握か、暗殺者ギルドの掌握が先か検討中だな」

何でもないことのようにカルが答える。

「なんでそうなる!?」

「はっ?」

「シャレにならねぇえええええっ!!」

「ホムラ、何でよりによってランスロット様なの!?」

有能な騎士は考えることが大胆です。どうしたらいいんだこれ。

「あ――……、カル、私は特にハーレムも下僕も不要だからな?」

「ええ、私は主の行動を妨げない環境を作るだけです」

ガラハドたちに何とかしろと言われて、主張してみたが爽やかな笑顔で返された。

「おい、ホムラ。あれ絶対掌握諦めてないぞ?」

「【傾国】の効果ってどうやって解くんだ?」

「『ディスペル』でいけないか? 強力な呪いならば『ディスペル』で解けなかった場合は、神殿で儀式を執り行ってもらうのがセオリーだが」

「ダメよ、解いてもまた【暴キ視ル眼】が発動したらかかるわけでしょう?」

円陣を組んで小声で話す私たち。

「ホムラの【称号】の【封印】はどうやったんだ? ジジイの 【暴キ視ル眼】(しょうごう) も封じちまえばいいんじゃねぇか?」

「私の【技と法の称号封印】はルシャとタシャに貰ったものだ」

「無茶を言う」

即座にイーグルが除外。

「んな条件クリアできる奴なんかいねーよ!!」

「ホムラの側に常にいればチャンスがあるんじゃない?」

「無茶言うな!」

【傾国】にかかってるかと思うと側にいるのは身の危険がありそうで怖い。

「……、あれ、そういえば【傾国】って同性もかかるのか?」

ラピスとノエルもかかっているから無差別なのか?

「普通は異性、だと思うけれど」

「一般に【傾国】って言われてんのは大抵【魅了】系のスキルを多数持ってるか、それを使ってハーレム築くような奴らだからな」

「称号としての【傾国】が確認されてるのは、確か封印の獣の一匹が持つ【傾国】しかないはずだ」

「だから本当のところ対象範囲がどうかなんてわからないのよ」

「まあ"男と言う者たちは、傾国九尾クズノハに、年寄りから赤子まで惑わされた"って文献にあっから異性だとは思うけどな」

「ホムラは複数の神から寵愛を受けていて、それが影響してる可能性も否定できないよ」

ああ、愉快犯とか残念女神とか凄く影響してそうだ。くれたのもあの二人だし。

「わかった、ホムラ、諦めてハーレム作れ」

「ぶっ! なんでそんな話になる!」

「ああ、そうね。ハーレムが却下されたから、別な方面で補填しようとしてるんだものね」

「ハーレムと街の支配では、どう考えても前者の方が平和だね」

閃いた! みたいな得意顔のガラハドと納得している二人。

「その場合、カルが誘うのはガラハドたちからだと思うが?」

笑っていない笑顔で告げてみる。

「ぶっ! なんで俺たち!?」

「カミラはともかく私とガラハドは……、ああ、性転換……」

イーグルが嫌なことに思い当たった、みたいな顔をしている。うわ〜〜〜という顔だ。

「あんのクソジジイ、どこでそんなもの手に入れたんだか」

「闘技場じゃないかしら? 誰かからランスロット様が過去三連覇した記録があるとか聞いたことがあるわ」

「ハーレムは俺たちが平和じゃなくなるから止めよう」

「あら、私はホムラのハーレムなら入ってもいいけど?」

「え」

いかん、またからかわれてるだけだろうに反応してしまった。

「"【戦闘不能】後、通常状態で蘇生可能期間が三日間に延長される"とか冒険者にとって魅力的じゃない。……ホムラならいいわよ」

何がいいんですか? カミラさん。そこのところを詳しく! と思ってしまうのは無粋なんだろうか。

「相談事はまとまりましたか?」

「うを!?」

ドギマギしていたらカルに声をかけられて驚いた。

「まだです!」

同じくびっくりしたらしいガラハドが勢いよく答える。

「それにしてもアレ、【傾国】にかかってあの状態なの? 普通に見えるんだけど」

「【傾国】いつついたんだ?」

「私に称号が出たのはつい最近だ」

「……再会した時から今まで、ランスロット様がどこが変わったって言えないんだけれども」

「王が代替わりして、ジジイの仕え方が 形式的(うわっつらだけ) になってるって、あの方が言ってたことがあったが……」

「少なくともそのことに関しては本当だったようですね」

イーグルさんや、あんまり眉間とかこめかみグリグリやりすぎて赤くなってますよ?

「街の平和を取るか、見て見ぬ振りをして俺たちの心の平和を取るか」

「え、二択しかないのか!?」

「他に何かランスロット様を止める方法があれば教えて欲しい」

「ランスロット様のことだから街を掌握しても私利私欲には走らないと思うし、ひどいことにはならないと思うけれど……」

掌握成功することは確定なんですか?

おかしい、ステータスで色々突っ込まれるのを覚悟していたのに、大きいんだか小さいんだか謎な問題が発生中だ。どうするんだこれ、とりあえずそろそろログアウトしていいだろうか。

……問題の先送りとも言う。

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・増・

称号

【支配する者】

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