軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

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それから、少しして、ルドルフの下へ辿り着いたレオルドは、キャロラインを紹介した。

「こちら、今日から、お前のところで働く事になったキャロラインだ。とはいっても、試用期間を経て、彼女の能力を確かめてからの雇用となっている」

「ほう。なるほど。レオルド様が、直接連れて来たということは、期待してもいいので?」

「どう捉えても構わん。それよりも、まずは、これを見て貰いたい」

そう言って、レオルドが取り出したのはキャロラインが作った魔力回復薬だ。ルドルフは、魔力回復薬を見て、レオルドへ視線を戻す。

「これは、なんでしょうか? 見た目からして、飲み薬のように思われますが……」

「これは、キャロラインが生成した魔力回復薬だ。その効果は従来品の一割り増しという」

「おや、それは素晴らしいですね! もしや、これを量産するのですか?」

「そうしたいが、一割り増しというのは、少々物足りん。だから、ルドルフ。キャロラインと協力して、魔力回復薬の効果を向上させてほしい」

「それはそれは、腕が鳴りますね……。ところで、費用の方は?」

「使えるだけ使え。出し惜しみはなしだ。それと考えている事がある。キャロラインが結果を出せば、あるプロジェクトのリーダーに任命するつもりだ」

「ええっ!? そのようなこと、聞いていないが?」

「今、思いついた。まあ、とにかく、キャロラインはこれからルドルフの下で研究に励むように」

「わ、わかった」

キャロラインは戸惑いながらも、レオルドの言葉に従い、ルドルフの下で働く事になる。それから、しばらくして研究所の爆発音が一つ増えることになった。

まあ、ゼアトの住民にとっては日常茶飯事となっているので、特に慌てるような事はない。むしろ、鳴らなかったら、心配するほどだ。ついに、爆発音の主が死んだのではと。

キャロラインという新たな仲間を迎え入れた、レオルドは本格的に聖教国へ向かう準備を整える。残り日数は少ないが、出来る限りを尽くしたので、後は野となれ山となれだ。

そして、ついに聖教国へ向かう日がやって来た。キャロラインとルドルフの研究は、流石に間に合わなかったが、レオルドが加工の依頼をしていた古代の遺物は間に合った。そのおかげで装備は万全である。

既にシルヴィアにも渡しているので、戦力の底上げは完璧だ。ただし、今回もシャルロットは同行しないので、少しだけ不安が残る。しかし、一応使い魔を通して、連絡が取れるようにはしてくれているので、いざと言う時は頼る事が出来る。

国王への挨拶を済ませたレオルドはシルヴィアと一緒の馬車へ乗り込んで、聖教国へ旅立つ。これから、馬車の旅が始まる。そのことにレオルドは、少しだけ憂鬱に溜息を零すのだった。

長い馬車の旅が始まり、レオルド達は束の間の休息に少しだけ癒されていた。道中、立ち寄った町の宿泊先でレオルドは、食事の際に呟いた。

「思えば、こうしてゆっくりと旅に出るのは、いつぶりだろうか……」

その呟きに、同行していたギルバートが答える。

「そうですな。坊ちゃまが、まだ小さかった頃でしょうか」

「そうか。そんなに経つのか……」

思えばレオルドは、ゼアトに来てから、ほとんど休みなしで働いていた。そうしなければならない理由があったからだが、やはり休息は必要不可欠なものだと、しみじみ感じるレオルドであった。

そして、長い馬車の旅を終えて、レオルド達は聖教国へと、ついに辿り着いた。道中、様々なトラブルはあったものの、誰一人欠けることなく、聖教国へ辿り着いたのだ。

入国する際に、身分証明を行うのだが、レオルド達は教皇に招待されているので、入国審査待ちせずに、中へ通された。

聖教国の中心部、聖都にやってきたレオルドは馬車の窓から見る景色に、感動していた。 運命48(ゲーム) で何度も見ている風景ではあるが、やはり実物を見ると、胸が高鳴ってしまう。

「これは凄いな……」

「ふふ。ええ、そうですわね。ここ、聖都はこの大陸でも一番美しいとされている都市ですから。そして、中央に聳える大聖堂は壮観の一言ですわ」

「確かに。あの大聖堂は素晴らしいですね。ただ、これから、あそこに向かうかと考えれば、少々尻込みしてしまいますがね」

「うふふふ。レオルド様も、流石に教皇猊下が相手だと緊張なさるのですね」

「当然ですよ。陛下とは、色々ありましたが、教皇猊下とは初対面ですからね。どのような人物か知らないので緊張してしまいますよ」

実際、レオルドは教皇とは会った事がない。知識はあっても、どのように話せばいいのか、全くわからないのでレオルドは緊張していた。

しかし、到着して、すぐに教皇と面会をするわけではないのでレオルド達は、聖騎士に案内されながら、宿泊先の宿へ向かう。

案内された宿に着くと、レオルドは部下を引き連れて、自身の部屋へ篭る。シルヴィアはというと、長旅で疲れているので先に休むとのこと。

「さて、聖教国に着いて早々だが、ジェックス、カレン、潜入させている餓狼部隊から情報を受け取ってきてくれ」

「了解っと。じゃあ、早速行ってくるわ」

「行ってきますね、レオルド様!」

「ああ、頼んだ」

レオルドは先行させて、聖教国の内部を探っている餓狼部隊から情報を得るべく、ジェックスとカレンを向かわせる。

残った、ギルバート、バルバロト、イザベルの三人にレオルドは指示を出した。

「ギル、お前は単独で大聖堂の内部へ侵入し、情報を集めてきてくれ。バルバロトとイザベルは俺の護衛兼世話係を頼む。イザベル、いざと言う時は俺ではなく殿下を優先してくれ」

三人はレオルドの指示を受けて返事をする。ギルバートはレオルドの指示通り、大聖堂へ単独で向かい、潜入するのだった。

そして、バルバロトとイザベルを護衛にしたレオルドは、教皇との面会に向けて準備を進めていくのであった。