軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

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その後、とんとん拍子でレオルドとシルヴィアの婚約は決まり、祝勝会で正式に発表する事が決まった。

二人は国王に婚約の報告をした後、談話室でお茶を飲んでいた。

「ところでレオルド様」

「はい。なんでしょうか?」

「レオルド様は側室を作らないのですか?」

「ふぁっ?」

「あら、おかしなことでしたか? レオルド様の功績を考えるなら側室の一人や二人くらいはいてもおかしくはありませんから」

「言いたい事はわかるのですが……。殿下はよろしいので?」

「正直嫌です。私だけを見ていて欲しいという気持ちはあります。ですが、今後の事を考えるならば側室は作っても良いと思うのです」

「な、なるほど……」

ここで久々にレオルドは現代日本と異世界の違いに頭を悩ませる。真人とレオルドが融合して新生レオルドとして長く過ごしてきたが、どうにもまだ価値観の違いがあるようだ。

レオルドとしてはこのままシルヴィアと二人っきりで充分だと考えているが、シルヴィアの方は少し違う。

シルヴィアもレオルドと同じ気持ちは抱いているが、今後の将来を見据えるならばレオルドの血は絶やすべきではないと考えている。だから、嫌ではあるが側室を作ることも視野に入れている。

「あ、あー、殿下。理由はまあなんとなく分かりますけど私は別に殿下さえいればいいと思ってるのですが」

シルヴィアさえいればいい、とレオルドが言うのでシルヴィアは胸が高鳴り、嬉しくなる。しかし、どうしても考えてしまう。跡継ぎを産む事ができなかったらどうしようかと。

「レオルド様……。大変嬉しい限りなのですが万が一ということもありますので」

「っ……!」

レオルドもシルヴィアがなにを危惧しているのかを察してしまい言葉を失う。

「殿下……。それは流石に早計すぎでは?」

「そうかもしれませんが、なにがあるかわかりませんので」

「そうですか……」

「安心してください! 確かに側室をと言いましたが私が見てレオルド様に相応しいと思う人物だけですので!」

「そ、そうですか。ちなみに一つ聞きたいんですけど、現段階で考えてる人とかいます?」

「はい。シャルロット様ですわ!」

「おひゅっ……!」

側室の話をしていてとんでもない名前が出てきたことにレオルドは驚きを隠せない。確かにシルヴィアのお眼鏡に適う人物だと言えるだろう。間違いなくシャルロットならば誰も文句は言わない。

「シャ、シャルですか。はははっ。まあ、確かに彼女ならば問題はなさそうですが流石に結婚はしないでしょう」

「そうでしょうか? あっさりと承諾してくれそうな気がしますが……」

「いやいや、ありえませんて。あいつは知的好奇心から私に近付いてきた物好きな人間なので結婚とか興味ないでしょうから。はっはっはっはっはっは!」

そう言って有耶無耶にしようと笑うレオルドを見て、シルヴィアは本当にそうなのだろうかと疑問を抱いた。だから、本人に直接聞くことにした。

「でしたら、ご本人に聞いてみましょう!」

「ほへ……?」

「さあ、善は急げですわ! レオルド様!」

「いや、ちょ! 待って! 待って、シルヴィア!」

とんでもない事を言い出して歩き始めるシルヴィアに焦ってレオルドは思わず呼び捨てにしてしまう。しかし、シルヴィアは呼び捨てにされたことなど気にしておらずどんどん突き進んで行く。

「確かシャルロット様はハーヴェスト公爵家に滞在中なのですよね?」

「殿下。待ってください! 本気でシャルに問うつもりですか?」

「勿論ですわ!」

(こりゃアカン)

恐らくこれ以上なにを言っても止まる事はないだろうと確信したレオルドは諦める事にした。どうなるかは分からないがレオルドは流れに身を任せてシルヴィアと一緒に実家へ戻る事になる。

転移魔法陣を用いて実家へ戻ってきたレオルドはシルヴィアと一緒にシャルロットを探すのだが、その前に婚約したという事をレオルドは家族に報告する事にした。

「殿下。シャルを探す前にまずは家族へ殿下と婚約を結んだ事を報告したいのですが、よろしいでしょうか?」

「あ、は、はい! そうですわね。丁度いいですから挨拶に行きましょう」

レオルドに言われてからシルヴィアもここがレオルドの実家だという事を思い出す。シャルロットのことばかり考えていたが、良く考えてみれば婚約者の実家である。これからレオルドと一緒に挨拶をしに行くと考えるシルヴィアは途端に恥ずかしくなってしまい顔を赤く染める。

「殿下? 今更照れてるのですか?」

「〜〜〜っ! ち、違いますわ!」

「いや、流石に丸わかりですって……」

「うぅぅ〜〜〜! だって、その突然すぎますもの。こういうことはもっと段階を踏んでから行うものであって、こんな急にするものじゃないはずですのに」

「それはそうなのですが、殿下がここまで突っ走ってきたんじゃないですか」

「あぅ……。日を改めませんか?」

「まあ、私はいいですけど」

と、二人が踵を返して引き戻そうとした時、タイミング良くシャルロットが現れる。ただし、シルヴィアにとっては些かタイミングが悪かった。