軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

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攻略再開は14時スタートとなった。

消費したアイテムの補充と転職を済ませ、各自訓練場で調整を行った後、集合となる。

本来休憩でエリアから町へ戻るというのは割と珍しい。精神面での負傷者や倒せない敵、超えられない罠が発生した時に見られる作戦であったが、今回はショウキチとケットルへのラオなりの配慮であった。

「修太郎! 案内所! 案内所いこうぜ!」

「あっ、私も行く!!」

修太郎はティーン組に連れられ職業案内所へと向かっていた。引率として、楽しそうに怜蘭が付いてきている。

「こんにちは。昇級希望ですか? 転職希望ですか?」

NPCの言葉に、二人は迷わず「昇級です」と答えた。

「ケットル様は〝魔法使い〟ですので、昇級できる上級職はこちらの四種となります。ショウキチ様は〝剣士〟ですので、昇級できる上級職はこちらの四種となります」

ずらりと並ぶ上級職を眺めていた二人は顔を見合わせ、思わずガッツポーズを取った。

ショウキチが狙っていたのは二本の剣を扱う〝双剣士〟で、ケットルが狙っていたのは火属性魔法に特化した〝炎魔法使い〟である――しかしこの二つは転職に条件付きのいわゆる〝レア職業〟であるため、育成を間違えると出現しないという恐れがあった。

二人の様子を見るに、どうやらお目当ての職業が出現していたらしい。

二人の体が光に包まれる。

「おおお! 双剣スキル増えてる! 両方の剣にも補正掛かってるし、俺の時代きた!!」

飛び跳ねて喜ぶショウキチ。

彼が選んだ双剣士は、近接系最強の呼び声が高い。強力な一撃は無い分、手数で敵を圧倒する戦法を得意とし、最大の特徴は両手の剣にそれぞれステータス補正が加わること。

剣士の職のままでは、利き手と逆の装備に補正が掛からず、むしろ十分に扱えていないからとマイナス補正が掛かっている。しかし、双剣士になれたということは二本の剣を十分に扱えていると認められた証だ。その攻撃力は剣士の比ではない。

「あっ、他の属性魔法消えてる。本当に火属性特化の職業なんだ……」

スキル欄をまじまじと見つめるケットルが選んだのは〝炎魔法使い〟で、こちらも名前通り炎を扱う魔法使いである。

魔法使いという職業は器用貧乏といった特徴で、様々な種類・属性の魔法を操れる代わりに威力や範囲はイマイチという職業。

対してこの属性名が付いた魔法使いは、その属性の魔法しか使えなくなる代わりに、魔法威力が格段に上がる。特に元々の攻撃力が高い火属性を極めた〝炎魔法使い〟は、 魔法攻撃職(キャスター) 最強との呼び声が高い。

分かりやすく強力な職業を目指した二人。

転職した今、二人の強さはどれほどか――

「修太郎」

ショウキチは修太郎の方へと向き直る。

「俺も試合したい」

「望むところだ!」

修太郎の言葉に力強く頷くショウキチ。

見ればケットルもやる気に満ち満ちている。

「聞き込みして分かったけど、俺はレベルに余裕があればエリアの予習も別に平気って思ってた。けどそんなんじゃ全然ダメだ。ここから先のエリアは、たとえ万全の準備しても足元を掬われるのが普通なんだ。さっきの犬使いを前にして、ビビってた自分がいたから」

腰に下げた二本の剣を撫でながら、悔しそうな表情で続けるショウキチ。

「だからこれまで以上に準備しなきゃなんだ。だから試合したい、今すぐにでも。対人も対mobも、一対一も集団戦も全部やりたい」

ショウキチは決意を秘めた表情で訴える。

修太郎はそんなショウキチを見て、何故だか嬉しい気持ちになり、笑顔で頷いた。

「うん、納得いくまで付き合う!」

〝自分の新しい力を試したい!〟という好奇心からではなく〝転職後の自分はどの程度戦えるのか〟を純粋に測りたい――そんな気持ちが、ショウキチの様子から伝わってきた。

怜蘭も嬉しそうに口を開く。

「じゃあ午後に向けてPvPと集団想定をやろっか。私も納得いくまで付き合うから」

「やった!!」

歓喜の声を上げるショウキチとケットル。

四人はバーバラ達にメールを入れた後、その足で訓練場に向かったのだった。