軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

広がる戦い

エドワルドは腕を組み、戦場を眺める。

「エドワルド様も……面白い事を考えますな」

レオンが小さく笑う。

「より実戦的だろ?」

「……確かに」

レオンは頷く。

「これは……かなり良い」

エドワルドは目を細める。

今後は更に——ぽつりと呟く。時間も使うか、一日では足りん。数日単位でやるか。

レオンの目がわずかに見開く。

「縛りも増やす」

淡々と続ける。

「木札を増やし、隊長死亡とか糧食を失ったとか、水が汚染されていた。色々と制限する」

「……」

「捕虜役を入れるのもいい。保護対象——村人でもいいな」

「……それは」

レオンが言葉を選ぶ。

「かなり、厳しくなりますな」

「ああ」

エドワルドは頷く。

だが——それが現実だ。

一拍。

「想定出来る範囲を増やす。そして、繰り返す」

静かに言う。

「身体で覚えさせる。そうすれば——実戦でも動ける」

「……」

レオンは黙って聞く。

例えば隊長が死んだ場合は?

ふと、思考がよぎる。

指揮は誰が取る?

混乱はどこまで広がる?

……止まるか?それとも誰かが変わって指揮をとるか?

小さく息を吐く。

……さて、視線を戻す。

「どこが勝つか」

ぽつりと呟く。

「動くな!」

一つの小隊が、声を張る。

「このまま守る!」

陣を固める。

「下手に動けば崩れる!」

完全に、防御に徹している。

「……悪くない」

エドワルドが呟く。

だが——勝てるかは別だ。

別の場所では。

「偵察を出せ!」

小隊長が指示を飛ばし、二名、左右に散れ!敵の位置を確認する。

「はっ!」

兵が走る。その隊は動かない。いや。情報を待つか。

「……慎重だな」

レオンが言う。

「ですな」

エドワルドは頷く。

「正しい」

一拍。だが——遅い。

さらに別の隊。

「進め!止まるな!」

勢いよく進軍する。

「敵が見えたら叩く!」

「はっ!」

「……見えていないな」

エドワルドが呟く。

情報が無いまま動いている。

「……危うい」

レオンが低く言う。

戦場は、徐々に歪む。

動く隊に止まる隊。そして探る隊。

編成もそうだが隊長の性格にも左右される。

面白い。演習だからこそ見える。

エドワルドは全体を見る。

「揃っていない」

ぽつりと呟く。

「……だからこそ」

目を細める。

「差が出る」

風が吹く。さて——小さく笑う。

誰が、何を選ぶか……その言葉だけが——静かに、戦場に溶けた。