軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

配信3日目。初のスパチャをもらう。

朝。ダンジョンへ行く前に、定食屋で朝定食を食べた。

野菜に牛肉、味噌汁とごはんに納豆とオーソドックスな朝食を食べつつ、ふと思う。

(つなぎのはずが、のめりこんでいるな……)

ガンブレードの出費は30万円。

現状の探索者の収入では、取り戻すのは一体いつになるのか。

そんなことを考えつつ、食事を終えて店を出た。

“透視”スキルにより、徐々に騒ぎが起きているのはわかっていた。

協会のアプリでは自衛隊の要請が届いていたが、断りの返信をしている。

掲示板では壁を壊した探索者として拡散されている。

フォロワーの数は10000を突破した。

(やれやれ……)

めんどうなことにならないといいな、と思いつつこの日も協会で受付をし、ダンジョンへ入る。

いつも通り、配信を開始した。

接続数4008。

壁を壊していないからか、目立って増えてはいないが……減ってはいない。昨日の配信は地味だったはずなのに、不思議だ。

「銃は高かった」

『いきなりなに(笑)』

『どうした(笑)』

「ガンブレード、買いましたよ」

アイテムボックスから昨日買ったガンブレードを取り出す。

『おお』

『かっこいい』

『まあ、銃系統は高いよな』

『いくら?』

「30万です」

『たっか』

『そんなするのか』

『ガンブレード、種類少ないからな。高品質なのしかない』

『ネタ武器だしな』

『でも、透視スキルとの相性は良いと思う』

「ネタ武器……わかる気がします。銃の形をしているのに剣だし、銃なのに長い刃がついているから、振りづらいし撃ちづらい」

そんな話をしていると、赤い枠で強調されたコメントが流れた。

『ガンブレード代の足しにしてくれ ¥120』

「えっ」

思わず、声が出る。

「あ、ありがとうございます……でも、いいんですか?」

『ナイスパ』

『ええんやで』

『壁破壊ニキへプレゼント ¥540』

『ファイトです ¥260』

「え、え」

スパチャなんてものは初めてなので、びっくりする。

その後もいくつか続いて、4000円分も貰ってしまった。

こんな短時間でお金がもらえるなんて、配信はすごいなと感心する。

「ありがとうございます……」

『今日はどうするの?』

「練習ですけど、今度は乱戦も挑みます」

もっと奥の方へ行くと、モンスター3体で群れて行動している。

それを狙っていく予定だ。

『今日も壁破壊はおあずけかぁ』

『でも、それでいいと思う』

『ガンブレード馴染むといいね』

「……そうですね」

歩き出す。

影山はふと、あることに気がついた。

(コメントとしゃべることに、慣れつつある……)

なんだかんだ、少しずつ楽しくなっていた。

目立つのが苦手でも、反響があるのは嬉しいものなのである。