軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

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「どこ行ってもキャーキャー言われる王子が何言ってるのよ。そもそも、毎日拝まれるような美形のくせに」

「この国では浮くような肌だけどな」

「褐色肌が最高なんでしょ! どれだけの令嬢の性癖に刺さっていると思ってるのよ!」

キャザー・リズが大きな声でデュークに突っ込む。彼女の勢いに思わずデュークは後退った。

彼女は最初からこのキャラで過ごしていたら、もっと絡みやすかったかもしれない。

「声量が馬鹿なんだけどッ!」

メルはキャザー・リズに対抗するように声を上げる。

ここにメルが入ったら、この部屋とんでもないカオスになるよ。せめて、君は黙っていて欲しかった。……無理だろうけど。

「ちょっと、前から思ってたけど、メルちゃんって本当に口悪いよね」

「相手がリズっちだからだよ」

メルは満面の笑みで答える。キャザー・リズが誰かに対して露骨に嫌な表情を向けるなんて初めて見たかもしれない。

「けど、私の方が年上よね? 敬意を持つって大事よ」

「尊敬出来ない年上だから、こうやって態度に出てるんでしょ~。メル悪くない~」

「何よ。私の方が世渡り上手だわ」

「八方美人なんて気持ち悪い~」

この二人本当に相性が最悪だ。前々から分かっていたことだけど、まさかここまでとは……。

それに、キャザー・リズは本当に今から好感度がガタ落ちして、生きにくいことを理解してるんだろうか。

それなのに、前よりずっといい表情をしている。

「リズ、これから大変だぞ。分かってるのか?」

ヘンリが僕の気持ちを代弁してくれた。キャザー・リズは口を大きく開けて笑う。笑い声が暫く続き、落ち着いたのと同時に彼女は言葉を発する。

「私に大変な思いをさせる元凶の一人が何言ってるのよ。それぐらいもう覚悟してるわよ。だって、アリシアちゃんならこんな境遇でも楽しんで堂々としているだろうし。……それに、彼女の方が断然敵の多い中で生き抜いていたじゃない。私に出来ないわけないわ!」

今、ここにいないけど、アリシア、凄いよ。

遠くからでも支えになってるんだよ。キャザー・リズを助けたのは君なんだ。アリシアがいたから、キャザー・リズは強くなれた。

キャザー・リズのこれからの状況に挑む糧となっているのはアリシア、君の存在なんだよ。

アリシアがずっと望んでいたキャザー・リズのライバル以上の存在になれたよ。

「一件落着?」

「とりあえずな」

ヘンリの言葉にデュークが頷く。

順調とは言えなかったけど、デュルキス国は前進した。これからもっとこの国は良くなるだろう。

ねぇ、アリシア、君は今、何をしてるの?