軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第360話 情報共有

二人と分かれて情報集めを行ってから二日が経過した。

信じていた通り、二人は何事もトラブルを起こすことなく情報集めを行えていたようなのだが、この二日間で俺と二人が顔を合わせることは一切なかった。

俺は顔が割れているということもあって動ける時間が短く、結構な頻度でイザベルの家に戻っていたのだが……。

ラルフとヘスターはほとんど外に出ずっぱりで、寝るためだけに家に戻ってくるといった生活を送っていた様子。

疲労度もあからさまに違う訳で、正直情報集めに関しては二人に頭が上がらない。

俺の方は初日の闇市場での情報が一番の情報だったし、夜に隠れてこそこそと王都を練り歩いただけになってしまった。

今日は二人との二日ぶりの顔合わせで、明日のシャーロットと会う前に手に入れた情報を共有する日。

借りた部屋で久しぶりに三人で顔を突き合わせているのだが、なんとも満足気な表情をしている気がする。

「いやー、クリスの顔を見るの久しぶりな気がするわ!」

「本当ですね。私達はずっと外で情報を集めていたので、顔を合わせることがなかったですし」

「ずっと情報集めに動かせて悪かったな。それで成果の方はどうだったんだ?」

表情から良い情報を手に入れたのでないかと予想しているが、念のため二人に成果のほどを聞いてみた。

ラルフは俺の言葉を待ってましたと言わんばかりにニヤつくと、親指を綺麗に立てた。

「バッチリ情報を集めてきたぜ! クリティカルな情報は正直集められなかったけど、満足してくれる情報だとは思う!」

「ですね。正当な情報屋の方からしか情報を得られなかったので、そこだけが唯一の後悔しているポイントですが満足はしていただけると思います」

正当な情報屋というのがよく分からないが、尋ねたところで理解できるとは思えないし早速二人の集めた情報について聞くとするか。

「なら、まずは二人の情報から聞いてもいいか? 俺は大した情報も集められなかったから後に回す」

「分かった! じゃあ俺が説明を――」

「いえ。私が説明した方が分かりやすいと思いますので、私から説明させて頂きます」

「なんでだよ! たまには俺から報告したっていいだろ!」

「いや、ヘスターが説明してくれ」

ウキウキしていたところ悪いが、ラルフよりもヘスターから説明を受けた方が圧倒的に分かりやすい。

報告会を円滑に進めるためにも、ここはヘスターに説明を頼むことにした。

「はい、もちろんです。……まず、私達が当たったのはメインストリートにある情報屋からでした。王都で一番有名な情報屋ということで、すぐに会うことができたんです」

「情報屋の癖に一番有名。なんか信用ならないけど大丈夫なのか?」

「いつも情報を聞いていた情報屋さんが使えないので仕方なくでしたね。それに、そこで聞いた情報は『アンダーアイ』に関する情報じゃありませんので、漏れたとて何も疑われることはないと思います」

「そうそう! 俺達がその情報屋で聞いたのは情報屋について! まずはこの街にいる情報屋をその情報屋から聞いたってわけ!」

入るタイミングを窺っていたラルフが普通に会話に割り込んできたが、ここで宥めても時間の無駄なため話をそのまま続ける。

「なるほど。信用ならないから情報屋の情報を聞いたって訳か」

「それでも正当な情報屋にしか辿りつけなかったのですが、王都一有名とされている情報屋よりかはマシでしたので……二人目の情報屋から『アンダーアイ』の情報を聞き出しました」

「選定するのかなり大変だったんだぜ! 無駄に情報屋を知っていたから、実際に俺とヘスターで直接会って一番信用できる情報屋を選んだんだよ!」

「……『アンダーアイ』の情報について教えてくれ」

本当に大変そうだし苦労話にも耳を傾けてあげたかったが、何よりも今は『アンダーアイ』の情報を聞くのが先。

俺はすぐにヘスターから、集めた『アンダーアイ』についての情報を全て聞くことにした。

情報の主な内容については、『アンダーアイ』の有名な構成員の名前と特徴。

それから拠点についての詳しい情報も集めてくれたようだ。

「かなり詳しく聞けたんだな。謙遜してたから期待してなかったが、かなり重要な情報だと思う」

「構成員の名前とか特徴は既にクリスさんが持っていたと思いますが、擦り合わせるという意味でも聞き出した方がいいと思って集めました」

「ああ、良い判断だった。俺が聞き出した情報と合致する点が多いし、俺が知り得ない構成員の情報もあったからな」

俺がレアルザッドで殺したダグラスダインとウッドの情報も、ラルフとヘスターは情報屋から聞き出してくれていた。

二人は幹部ではなかったものの、『アンダーアイ』の中でも上位に位置する実力者らしい。

特にウッドに関しては最古参のメンバーで、幹部に匹敵する実力と地位を持っていると名が通っているようだ。

俺的にはダグラスダインの方が嫌な相手ではあったのだが、『アンダーアイ』の大まかな指標をこの情報で図ることができたと思う。