軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第241話 思わぬ収穫

教会の外へと出て、人目のつかない場所でバッグに詰め込んだオークキングのオンガニールを食べた俺は、間を空けずに再び教会へと出向いた。

時間がないため、ここからはどんどんと連続で能力判別を行ってもらう。

「おんや! 本当にすぐに戻ってきたね。空き時間10分程度だよ? 何の変化もないと思うけど……能力判別を行っていいのかい?」

「ああ、構わない。よろしく頼む」

「こちらとしてはありがたい限りだけどねぇ。それじゃ金貨一枚と冒険者カードいいかい?」

心配そうな目で見られつつも、俺が金貨一枚と冒険者カードを手渡すとすぐに能力判別を行ってくれた。

まぁ10分程度じゃ、能力の変化は見られないのが普通だからな。

心配してくれる理由も分かるけども、俺に関しては大きな変化がある。

このやり取りも面倒だし、能力判別を行ってくれる婆さんシスターには全て説明したくなる気持ちも芽生えてくるが……。

このことは信頼できる人物以外には公言できないため、婆さんシスターには慣れてもらうしかない。

「――はい。しっかりと能力判別を行いましたよ。変化はないかもしれないけども、確認してみてくだされ」

「ああ。変化がなくても文句は言わん」

俺は婆さんシスターから冒険者カードを受け取り、早速能力の方を確認してみる。

オークキングからは、何でもいいからスキルを取れていてほしいところ。

―――――――――――――――

【クリス】

適正職業:農民

体力 :26 (+451)

筋力 :24 (+529)

耐久力 :22 (+331)

魔法力 :6 (+182)

敏捷性 :14 (+252)

【特殊スキル】

『毒無効』

【通常スキル】

『繁殖能力上昇』『外皮強化』『肉体向上』『要塞』

『戦いの舞』『聴覚強化』『耐寒耐性』『威圧』『鼓舞』

『強撃』『熱操作』『痛覚遮断』『剛腕』『生命感知』『知覚強化』

『疾風』『知覚範囲強化』『隠密』『狂戦士化』『鉄壁』『変色』

『精神攻撃耐性』『粘糸操作』『魔力感知』『消音歩行』

『自己再生』『身体能力向上』『能力解放』『脳力解放』

『脚力強化』『深紅の瞳』『野生の勘』『士気向上』

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基礎能力に関しては体力、筋力、耐久力、敏捷性が平均で十五ほど上昇している。

伸び率も悪くないし、ミスリルの魔物だけはあるな。

更に、スキルに関しても二つの通常スキルが追加されていた。

『野生の勘』『士気向上』というかなり有用そうなスキル。

名前からの浅い考察だけど、どちらもオークキングがオークナイト等にかけていたバフスキルではなさそうだが、『士気向上』に関しては仲間に影響を及ぼすスキルではありそう。

どのようなスキルかは実際に試してみないと分からないが、自分以外に影響を与えるスキルは初めてのためありがたいな。

もう一つは『野生の勘』。

こちらもどんなスキルか試してみないと分からないけど、第六感が研ぎ澄まされるとかであれば――非常に使えそうなスキルではありそうだな。

タイミング良くボルス流の戦い方を習ったところだし、あの逃げを最優先で考えるスタイルでは第六感が研ぎ澄まされるのは有利に働く。

実際の効果は後で試すとして……オークキングのオンガニールは大当たりと言えるだろう。

「随分と嬉しそうだねぇ。そんなに能力判別が好きなのかい?」

「ああ、自分の能力が可視化されるこのシステムは本当にありがたい限りだ。感謝している」

「こちらもそれなりの対価を頂いているからね。また能力判別がしたくなったらいつでもきておくれ」

「……というか、また今日すぐに来るぞ? あと二回は来るからよろしく頼む」

「ん? まだ今日の内に能力判別をするのかい!?」

後ろで婆さんシスターの驚く声が聞こえるが、俺は返事をせずに能力判別部屋を後にした。

残るは、霧の森で採取した霧に紛れるように咲いていた白い花と、木にも間違えるほどの大きさを誇っていた異形の植物の鑑定。

どちらも危険な臭いがぷんぷんとしていた植物なため、かなりの期待を持てるが実際に判別してみないと分からない。

教会の外で食べてから、すぐに戻ってこようか。

「……半信半疑で待っていたけれど、またすぐに戻ってきたね」

「嘘は吐かないっての。また能力判別お願いしたい」

「変人を装うためにわざとやっている訳ではないだろうね?」

「そんな無意味なことする訳ないだろ」

「数分しか間を置かずに能力判別を行う方がよっぽど無意味だと思うけどねぇ」

「いいから早く頼む。ほら、金貨一枚だ」

疑念を持った目で俺を見てくる婆さんシスターに金貨を投げ渡し、俺は能力判別が行われるのを待つ。

今回食べてきたのは、霧に紛れるように咲いていた白い花。

異形の植物の方が期待度が高いため、先に白い花の鑑定から行っていく。

「――終わったよ。なんだか金貨一枚受け取るのが申し訳なくなってくるねぇ」

「俺が勝手にやっているんだから気にしなくていい。こっちは本当に助かっているからな」

冒険者カードを受け取り、俺は教会の外を目指して歩き出す。

正直期待はしていなかったし、能力判別部屋の扉に手をかけながら流し見程度に確認したのだが――。

―――――――――――――――

【クリス】

適正職業:農民

体力 :26 (+451)

筋力 :24 (+529)

耐久力 :22 (+331)

魔法力 :6 (+182)

敏捷性 :14 (+252)

【特殊スキル】

『毒無効』

【通常スキル】

『繁殖能力上昇』『外皮強化』『肉体向上』『要塞』

『戦いの舞』『聴覚強化』『耐寒耐性』『威圧』『鼓舞』

『強撃』『熱操作』『痛覚遮断』『剛腕』『生命感知』『知覚強化』

『疾風』『知覚範囲強化』『隠密』『狂戦士化』『鉄壁』『変色』

『精神攻撃耐性』『粘糸操作』『魔力感知』『消音歩行』

『自己再生』『身体能力向上』『能力解放』『脳力解放』

『脚力強化』『深紅の瞳』『野生の勘』『士気向上』『毒液』

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能力値には一切の変化はなかったが、まさかのスキルが増えていた。

しかも、『毒液』という名前からしてこれまた有用そうなスキル。

オンガニール以外の植物からスキルを得られるなんて初めてだったため、脳裏に“スキルの実”という単語が過るが……。

スキルの実から得られるのは特殊スキル。

今回は通常スキルだったため、霧に紛れていた白い花自体が保有していたスキルということだろう。

思わぬ収穫に笑みが零れるが、こうなってくると異形の植物にも期待が高まる。

俺は無意識に歩みの速度を上げ、早足で異形の植物の葉を食べるために教会を後にしたのだった。