軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第231話 アドバイス

「それじゃヘスターも帰ってきたことだし、近況報告会を行うか。まずは……二人の近況を聞こうか。何か報告することはあるか?」

「俺は特にないんだけど……強いて言うならダンジョンの攻略が順調ってぐらいだな! スノーのお陰もあって、今回の期間で二十階層まで潜ることができたんだぜ? 金の方も良い具合に稼げてるし、ダンジョンは本当に良い修行場だぜ!」

「順調にいってるみたいだし、楽しそうで何よりだ。ラルフに一つ聞きたいんだが、金はどれくらい稼げてるんだ?」

「見つけた宝箱で大きく左右するから、一日でこれだけ稼げるとは言えないが……。とりあえずこの二週間で金貨六枚は稼いだぜ!」

二週間で金貨六枚か。

依頼をコンスタントにこなせば二週間で白金貨三枚は稼ぐことができるし、流石に依頼の方が金稼ぎという面では適している。

ミエルの件が片付いた訳だしダンジョンにも一度潜ってみたいと思ったが、やはりロザの大森林を探索し終えるまでは依頼優先かな。

「ラルフとスノーだけで金貨六枚は凄いが、それでも依頼の方が稼げるって感じか。金稼ぎだけで言ったらダンジョンよりも依頼って感じだな」

「まぁ、俺達は依頼のこなし方が相当手慣れてるからなぁ。ダンジョンも悪くはないはずだが、金稼ぎって面ならまぁ依頼の方が稼げるな!」

「そうか。依頼の代わりにダンジョンも選択肢に入れてもいいと思ったが、ミスリルも見えてきたことだし依頼で稼いだ方がよさそうだな。――まぁ、とりあえずラルフが順調ってのは分かった。ヘスターの方は何かあったか?」

「私に関しては特にないですね。魔法も順調に習得できていますが、これといった大きな成果はないですので。……ただ一つ報告がありまして、先週ミエルさんが『マジックケイブ』を訪ねてきたんです。クリスさんが今エデストルから離れており、しばらくの間はエデストルに戻らないことを伝えると、また別日に出直すと言って去ってしまいました」

「俺が不在の時にミエルが訪ねてきたのか。訪ねてきた用件については聞いていないか?」

「はい。私が色々と尋ねる前に、足早に去っていってしまったので……申し訳ございません」

「いや、別に謝ることじゃない。重要なことなら、流石のミエルも言い残すだろうしな」

何も言い残さなかったということは王都に戻るってことではないだろうし、王女関連で何か進展があったのだろう。

是か非かは分からないが……とりあえずヘスターには、ミエルとの約束を取り付けておくように依頼しておくか。

「――ただ、次来た時は日時と場所の約束を取り付けておいてほしい。俺は一ヶ月の約半分はエデストルにいないから、ヘスター頼みになるがよろしく頼む」

「分かりました。次来た時はしっかりとお話を伺っておきます。交渉役は私に任せてください!」

「ああ、頼んだ」

よし。これで二人の報告については終わりかな。

最後は俺の報告だけだが、ここからが長い報告となる。

ひとまず二週間で何があったのかを説明してから、二人にアドバイスを求めるとしよう。

二人の知恵を借りなければ、ロザの大森林の探索は難しいからな。

「最後は俺の報告だな。ロザの大森林ではまぁ色々とあった。その色々の部分で手こずっていて、二人にアドバイスをお願いしたいと思ってる」

「ん? んー? アドバイスならいくらでもしてやるけど、説明を省きすぎて何も理解できてないぞ!」

「今からちゃんと説明するから落ち着け。まずはロザの大森林東側についてから話す――」

それから俺は、二人に二週間で起こったことを事細かに説明した。

大分長い話になってしまったが、要点をできるだけまとめて理解しやすいように話すことができたはず。

ラルフもヘスターも口を挟まず且つ、楽しそうに聞いてくれたため非常に話しやすかった。

「――てことがあった。俺が二週間で体験し、見てきたことはなんとなく理解してくれたか?」

「ああ! なんか物語を聞いてるみたいで面白かったわ! ロザの大森林って、ダンジョンよりもぶっ飛んだ場所じゃねぇか!?」

「ダンジョンに行ったことがないから分からないが、確かに異質すぎる場所ではあるな」

「クリスさんは、その異質すぎるロザの大森林を探索し切らなくてはいけないんですよね?」

「そうだ。今話した東側の水没林も、西側の濃霧の泉も攻略しなければならない。……そこで、二人にも一緒に考えてもらいたいんだよ。水の中でも問題なく探索できる方法をな」

ようやく本題へと入ることができ、俺が求めているアドバイスについてを理解した様子の二人は、早速顎に手を当てて考え始めてくれた。

とりあえず依頼をこなすこの二週間で、何かしらの意見を出してくれたらありがたいぐらいに考えていたのだが――。

ラルフはもう何か方法を思いついたのか、表情を明るくさせてから顔を上げた。