軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

6

「ウチの賄い、めちゃくちゃ美味しいよね」

「本当!今まで食べた事のない料理ばっかりだよね」

「あら、でも、これは今料理人が研修でお客様に出す料理の練習を兼ねているから豪華な食材が多いけど、研修が終ったら普通の料理になるんじゃない?」

「カジノのゲームってどれも面白いよね」

「お金持ちなら俺も毎日カジノで遊びたいよ」

メイドもポーターも増え、いよいよモリスン店の開業を1ヶ月後に控え、ラストスパートが掛かった状態なのだ。

料理人はスタッフの賄い用に色んな料理を作ってもらっており、カジノのディーラーの練習も本物のチップを使ってスタッフに遊んでもらい、感想を貰ったり、問題点を洗い出したり、それを解決したりを繰り返している。

ただ、賭け事の依存症にならない様に、同じスタッフばかりにモニターをしてもらうのを避ける様にはしている。

雇われている者が賭け事に必死になったら困るものね。

モリスン村は酪農で有名なので、スペシャリテは乳製品が主だ。

デザートはケーキだけではなくプリンも入っている。

卵も村にある一家で鶏卵業者になっても良いと言う家と専用契約したので、毎日必要量は確実に納入されている。

薬師は年寄りのお爺さんが一人来てくれた。

経験豊富らしいのと、王都で医者の先生の講義も受けてくれたので、信頼は厚い。

最初、薬房は従業員寮の近くに作る心算であったのだ。

だって薬草畑は寮の裏手にあるから。

でも、薬師のおじいちゃんは乾燥具合を見ながら処方するので、収穫した薬草は薬局の中で管理したいと言われたので、患者対応の為のブースが可成り通路側に近くになり、壁で仕切ってある奥側は薬棚や天井から吊るされた薬草でこんもりしているのだ。

まぁ、この辺は薬師さんによってもやり方が違うだろうから、今建設しているゴンスンデの薬局は担当してくれる薬師さんと相談して店舗のデザインを決めないとだね。

ただ、お客様の待ちスペースやブースの辺りは遮音になっていないと個人情報駄々洩れになっちゃうので、大きな遮音効果は無いけれど、私のスキルで大きなガラスを呼び出し壁としているんだ。

でも、薬草が干してあったり薬棚が置いてある奥の部屋は日光が入り過ぎるのも良くないとのことで、小さ目な窓が付いているだけだ。

コンビニはまだフェリーペの実家が色んな商品を搬入したり、売り子の研修を行ったりしている。

売り子はヤマルダ村に家を借りてホテルまで通うそうだ。

通うのはいいんだけれど、移動方法はどうするのかなぁ?

午後からは再度コンシェルジュ教室と、賄いを作る時間になったら調理場へ行き、指導しなくてはいけない。

窓ガラスも予備を幾つかスキルで呼び出しておいて欲しいとダンテスさんに言われたので、夕方、魔力が余ってたら作っておかないとだね。

私も父さんも、ダンテスさんさえこちらに来ている時は従業員寮で寝泊まりしているのだけれど、明日の夜は数名が客室で寝る事になっている。

それは、実際に誰かが泊まってみて、不具合がないかどうかを確かめるためだ。

なので、明日の夜は朝まで誰かがレセプションに張り付いている事になる。

明日の午前中はタロットカードのおばさんがどれくらい上達したかを見ないといけないんだけれど、地球に居た時、趣味のタロットを友達に教えるとカードの読み解きが人によって全然違う事に気付いた。

私はタロットカードを白、黒、グレーと頭の中で色分けしている。

『世界』や『恋人』など良い意味のカードを白。

『悪魔』や『崩れた塔』なんかは悪い意味しかないので黒。

『運命の輪』など、カードの向きによって良い意味合いになったり、悪い意味合いになるどっちつかずのカードをグレーとして覚えているのだ。

だから、今回、タロットカードを生業としてくれる人たちに王都で行った研修ではこの3つの色分けを用いているんだけれど、白のカードの『星』のカードをある友達は悪い意味に覚えていて、そのままの解釈でカードを読んだ時、「質問者の過去は散々だったが、これから大きな事件が起こり更に苦しくなる。でも、それをそのまま受入れ足掻く事をしなければ近い将来その問題は解決する」と友達は読み解いた。同じ質問者で直ぐに私がタロットカードをした時、出て来たカードは全然別だったのに、結果はさっきの友達と全く一緒だったのだ。

う~ん、マジでタロットカードって不思議だぁ。

当たるも八卦当たらぬも八卦なので、女の人特有の遊び的な部分が強い。

その点を強調して売り出すつもり。

だって、「当たらなかったわよ」と怒鳴りこまれても対応に困るもんね。

でも、勝算はあるんだ。

娯楽のない世界だから絶対ウケると思うんだぁ。

その時、カードの方で読み手を読み解くので、読み手は余計な事を考えずにカードから受けた印象を大事に読み解きなさいとタロットカードの本に書いてあったことを思い出した。

これはそういう事なのかと、変に納得した覚えがある。

明日は私を含めてメイドさん数名がタロットカードの実験台になる予定だ。

どんな未来が見えるか今から楽しみ。