作品タイトル不明
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週明け、みんなであややクラブに集まった。
ボブは錬金術クラブの方だけどね。
ひよこクラブのみんなも集まって来ており、とりあえずやらなければならない事は終わった感丸出しでおやつを食べる。
今日のおやつは、色んな色のゼリーを小さなキューブにし同じ大きさに切ったいろんなフルーツと一緒に、ほんのり桃色のついた透明なゼリーの中に沈めているのだ。
もちろん色別の味付けなので、赤ならイチゴ、黄色なら檸檬味って感じで、スプーン一すくいでいろんな味が口の中に広がるのじゃよ。
飲茶はミニ肉まん。
「わぁ・・・・宝石箱みたい。とっても綺麗です」
ベレンちゃんが頬を染めスプーンをゼリーに差し入れた。
ゼリーは絶妙な柔らかさで、スプーンを入れると少しだけ形が崩れながらも、一口分を掬い、スプーンを離すとプルルンと元の形に戻る感じだ。
もちろん、スプーンで掬ったところのゼリーは無くなるけどね。
甘さも男子が食べれるくらいの控えめな甘さなので、みんなの手が止まらない。
「皆、先週はご苦労だった。大成功に終わり、本当に良かった。正式なお疲れ様会と反省会は錬金術クラブの皆も参加できる明日ちゃんとやるので、今日はしっかり休んでくれ。オレは学園へ提出する報告書を作成するから、作戦会議室に籠る事にする。では、一旦今日は解散!」
闇王様の一言で、私はボブの分のおやつを包み、いつもの4人でボブの居る錬金術クラブへ移動した。
しかし、闇王様っていつも報告書とか作成してくれてたんだよね。
頭が下がるよ。
最初の頃はその報告書を作って提出してくれている事すら知らなかったしね。
錬金術クラブの部室に着き、こっそりボブにおやつを渡し、私たち5人は闇王様とアドリエンヌ様の婚約が公表された時のお祝いの打ち合わせに入った。
何をプレゼントするか。
もちろん錬金術で作ったオリジナルなモノにする心算なのだ。
だけど、婚約の事はまだ公にされていないので、誰の事かということを大きな声で話し合えない。
そこはめっちゃ気を使うところだ。
「なぁ、お揃いの食器ってのはどうだ?」
「う~ん、フェリーペが言っているのは、私たちが作るんじゃなくって市販されている食器ってこと?」
「え?いや、俺たちが錬金術で作るつもりだけど、リアは市販の方が良いと思っているのか?」
「こと、食器に関しては市販のモノの方が良いと思うけど、プレゼントしたいのは私達が作ったものなのよ」
「ん?どういうこと?」
「私たち素人が作る様な食器をお貴族様にプレゼントってちょっとハードルが高い気がするってこと」
「そうかぁ?手作りのモノを貰えたら俺なら嬉しいけどな」
「それはそうなんだけど・・・・」
「リアが言いたいのは、私達が作れば形は設計図通りに作れても、絵付けとかの装飾が素人臭くなっちゃうから、お貴族様に使ってもらえないんじゃないかって事だと思うよ」
さすがメグたん、私の言いたい事をしっかり汲んでくれたみたい。
「そうかぁ?」
「そうだよ」
フェリーペはまだ納得がいっていないみたい。
「じゃあさぁ、食器とかでないとすると、あまり市販されていないモノが良いと思うんだけど、リアは何かアイデア無い?」
ボブがこっちに全振りして来た。
「ええええ?皆で考えようよ」って逃げちゃう。
私だっていつもいつも何かを思いつくわけじゃないんだよ。
「ペアで持てるモノがいいよね」とは、勇者様の案。
「うん、それがいいね。とするとキーホルダーとか?」
ボブなりに考えてくれたみたい。
「いや、お貴族様なら鍵を持ち歩かなくても、それは側に仕える者が持ち歩くのでは?」
「ランビットの言う通りだと思うぞ。ウチの店でもキーホルダーを買うのは使用人が多いぞ」
そうか、フェリーペのお店の顧客は貴族だけでなく、使用人や平民もいるものね。
「ねぇねぇ、フェリーペん家の店で、こういうお貴族様のお祝い事に使われるモノって何が一番売れているの?」
こういうのは実際に品物を売っている関係者に聞いた方が早いので、ちゃっちゃとフェリーペに質問しちゃいました。
「一番多いのは宝石類だな。次いで食器類だったから、さっき食器って言ったんだよ」
「そうなのね」
またふりだしに戻った感じになっちゃった。
ペアで持つモノ。
お貴族様が持ってても恥ずかしくないモノ。
ん?ペア感があれば、なにも同じモノでなくていいんじゃない?
二人専用のエンブレムみたいなのを作って、夫婦が良く使う別の物にそのエンブレムを入れて贈るとか?
そう思い付いたのでみんなに言ってみたところ、じゃあそれにしよう!って事になった。
「んじゃぁ、まず 男(・) 性(・) の方だけれど、何にする?」
「羽ペンはどうだろう?」
「ペンだけだと寂しくないか?」
「じゃあインクスタンドと一緒に贈るとか?」
「なら、ペンとスタンドだけじゃなくインクを入れる瓶も作っちゃえば?」
闇王様の事はウチの男子だけで話が盛り上がっていたところ、最後に勇者様の一言でミニミニタイプの最新型馬車模型を飾りとした筆記用具セット、つまりインクや羽ペン、メモ帳と飾りの馬車が付いたインクスタンドに決まった。
馬車が好きな所はブレない奴らだと、ちょっと笑っちゃった。
「じゃあ、 女(・) 性(・) の方はガーデニング関連ということで、花を切りやすいようにハサミとか?」
「リア、それ良いね。で、どっちにも同じエンブレムを入れるんだよね?」
「そうそう、男性の方はペンとインク瓶両方に入れちゃって、女性の方はハサミの要の所に入れちゃえば感じ良いんじゃない?」
「いいね、いいね」
「男性の方にミニミニ馬車を付けるんなら、女性の方のガーデニング道具はウチの部室のテラスを再現したドールハウス風の道具入れに入れちゃわない?」
「おおおお!リア、それとっても良いと思う。めちゃくちゃ喜んでもらえると思う~」
勇者様が私の首に飛びついた。
結局最後は、勇者様と私が仕切った形でお二人への婚約祝いの品が決まった。
今度は全員で二人専用のエンブレムのデザイン大会だ。
小さなエンブレムにするのであまり複雑でなく、二人のイニシャルが入ったデザインで。
そういう縛りを付けた所、ランビットの描いた3つの円が複雑に絡まった中に二人のイニシャルが飾り文字で書かれたデザインに満場一致で決まった。
正式な婚約発表があるまでに仕上げようと言う事になり、皆で手分けして作る事に。
2人とも喜んでくれると良いなぁ。