軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

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「しかしランビットって妹さんにあんなに甘いとは思わなかったわねぇ」

「アウレリアの言う通りでしゅね。口についた食べこぼしをしゃんとハンカチで拭ってあげていたのには、ビックリしましたわ。良いお兄しゃんでしゅわね」

妹さんの口周りの話は、私たちがランビットの義兄と話している応接間にランビットと同母の妹さんが乱入した時の話だ。

「アドリエンヌ様、本当に。すごく微笑ましそうにご覧になってらしけれど、アドリエンヌ様にはご兄弟は?」

勇者様、ああ勇者様、お貴族様に対してその気楽さで個人情報の追求はぁぁ・・・・と思っていましたが、アドリエンヌ様があまり気になさらず、気さくに答えてくれたから問題ないのかな?

「私は三つ子の弟たちがおりましゅの。どの子もしょっくりなんですけど、普通の赤ちゃんより小さいみたいですわ」

「へぇぇ。もしかして後継ぎさんはその三つ子ちゃんのどなたかになるんですか?」

「ええ、もう決まっていて、三つ子の中でしゃい初にお母さまのお腹から出て来た子がしょう領息子になるんでしゅの」

「お貴族様の後継ぎって生まれた時から決まっているんですね」

「え?メグしゃんの所は決まっていないんでしゅか?」

「いえ、一番上の兄が店を継ぐ事にはなっているんですけど、もし兄が別の仕事をしたいと言えば、次の弟が店を継ぎますので、ある程度兄弟が大きくなってから決まるものだとばかり思っていました。平民と貴族で違いがあるんですね」

ウチの店へ向かう馬車の中でランビットの家の話をしながら移動していたのが、いつの間にかアドリエンヌ様の御家族の話になっていました。

まだ、到着まで少し時間がありますので、ランビットの話に戻しておいた方が無難な気がします。

「ランビットの所の母さんは凄く優しそうな方でしたね」

「後妻さんなのに、前妻の子であるホーメルさんを随分可愛がっていらっしゃいましたね」

メグが言う通り、今回の石材倉庫見学中に判明したランビットの家の複雑さには、あの単純そうなランビットからは想像さえする事が難しかったので、皆一様に驚いていた。

「しょう言えばしょうですね。ランビットが店を継ぎたいと言っていれば血の雨が降るでしょうけど、ご自分の子は錬金術師になりたい方と女の子でしゅもの、義理の息子でも店を継ぐ子と仲良くしておくのは処世じゅちゅとしてはアリでしゅわ」

うわぁ、お貴族様ってそういう事まで考えちゃうわけね。

私、平民で良かったぁぁ。

そうこうする内に、ウチの店に到着しました。

マンマたちに迎えられて、庭園に入り、そぞろ歩きをし、温室に入ると、ランビットのテンションがマックスになった。

「うわぁぁ、これ、何?暖かいし広い。え?水音がする」

春が終りかけ初夏に入るタイミングなので温室の窓は全部開け放っているのですが、それでも少し暑い。

天井に付いているシーリングファン付きの照明はボブと共同で開発したのだ。

そのお陰で少し涼しいが、窓を全部開け放しているのもあり、クーラー程の効率は無い。

クーラーの設置も考えたけれど、この大きさの温室だとどれ程の魔石が必要になるのやら・・・・ということで夏季は温室は使わず、本館のデッキチェアーを使うのだ。

でも、ウチの施設と言えば温室なので、今は絶賛温室視察中~。

「あ、これは噴水っていう装置なの」

「リアが考えたんだぜ」と何故かフェリーペがドヤ顔。

「今日のお食事は本館の方でございます。どうぞ、こちらです」とザお貴族様ズたちを中心に本館へ誘う。

「コートはこちらで預けてください」とクロークを指し示すと、スノーボールクッキーが並べてある展示棚に錬金術クラブのメンバー3人が声を上げる。

「懐かしいな。これってあの時錬金術クラブでみんなで作ったやつだよな?」

「お店に置くとこんな落ち着いた風に見えるんだね。綺麗ね」

「お!すごい!」

「ここのお土産として売っているのですが、缶箱を買って頂いての販売になるんですけど、その缶箱はボブが作ってくれてるんです」と、パンクに言って台の上に2種類の缶箱を並べてもらった。

「感じがいいでしゅね。どちらの缶箱もおかしを食べた後に使えるのも良いでしゅね」

「さぁ、皆さん私たちの席は奥の席ですが、そろそろお食事にしましょう」と大きなガラス窓ではなく厨房近くの席にみんなを案内した。

お金を払ってくれるお客様が景色の良い席になるのは当然の事です。

だから私たちは店の奥の空いているスペースを利用して、子供ということもあり、ちょっと手狭な感じのテーブルセッティングになっている。

けれど、これでも2つのテーブルを合わせて長くしているのでしょうがないですね。

大公様枠は今日は私たちで使っているので、普通1つのテーブル席分のスペースしかないのを無理矢理2つ並べてるのでご容赦を・・・・。

通常のメニューの中から各自好きなのを選んでもらってランチがスタートした。

相も変わらずボブはウチの料理に首ったけで、「美味しい美味しい」を小声で連呼していた。

デザートには今回ちょっと工夫を凝らしました。

初夏らしい和菓子を私たちだけに向けて、用意してもらいました

わらび餅や竹を輪切りにした入れ物に入れた水ようかんや様々なフルーツが入ったゼリー、ちょっと早いけどアイスクリームやシャーベット。

それはもう色とりどり、舌触りの違う様々な和菓子とアイスを木の盆の上に並べ、透明なアクリルの大きなドーム型の蓋を付けて持って来てもらった。

「アイスとシャーベット以外の食べ切れない分は先ほどの缶箱に詰めて持ち帰りできますから、今全部食べる必要はないですよ」と説明したんだけど、皆、これが美味しい、こっちも美味しいと可成りの量を食べてくれた。

「アウレリアの店って、アウレリアが設計したり作ったって聞いた事があるんだけど、本当?」

ランビットは私が大公様の精鋭って知らないのかもしれない。

2年生になるまではそこまで親しくなかったしね。

そこで、私が説明をするより早く、フェリーペがドヤ顔で私がこの店を建てた事、その後ろには大公様のお力添えがあった事などを説明した。

「うひゃぁ。いつもいろんなアイデアを出して来るけど、入園前からこんなすごいお店を作ってたなら、本物の天才だね」

「いえいえ、ランビット。このお店を建てる時も、大公様の所の使用人が陰に日向にものすごく助けてくれたのよ。でなければ建てる事は出来なかったわ」

慌ててそう訂正してみたけど、なんかランビットの目つきが眩しい物を見る様な目つきになっていた。

うううううう。決して天才とかじゃないからね!