軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

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「よしっ!大筋は決まったな。これを纏めたモノを学園側に提出して、来年の開催に漕ぎつけられる様に話し合いを進めるつもりだ。最後に確認だが」そう言って闇王様は皆の顔を見回した。

「安全対策としては、まず対人で魔法を使わないので安全。それと、大会より大分前から希望者はレーンを使って練習できるので障害物に慣れる事ができて、怪我をする割合を減少させる事ができるの2つでいいんだな」

今回はイベントクラブを反面教師として、安全面に力を入れて学園側へ説明するらしく、安全面の確認に何度も部内で意見交換を行った。

「それと、練習は校医がいる時間しか認めない。時間外に練習したグループは大会への参加を禁止ということで話をすすめるけど良いな」

全員が無言で頷いた。

翌日、会議で話し合った事を提案書としてまとめたモノを闇王様がセシリオ様と更に協議したらしい。

水曜だったので、平民5人は錬金術クラブだ。

相も変わらずドールハウスシリーズを作成しながら5人の会話は前日の話になってしまう。

錬金術クラブの部員があちらこちらに居るので、イベントの中身が分かる話はできないけれど「闇王様、そろそろ提案書書き終えた頃かなぁ」とか、「あの内容で通るかな?」「できたら今日中に学園側に提案書を提出するって言ってたよな」といった第三者が聞いてもイベントの中身は分からない様気を付けて話したので、内容は誰にもバレていないと思う。

その日は予定の通り、作らなければならない肉屋さんの半数まで作って作業を終えた。

はっきり言って、結構グロいよ、肉屋さん。あふぅ。

「「こんにちは~」」

翌日、5人揃ってあややクラブの部室に入って行くと、闇王様とセシリオ様は先に来ていて、何か雰囲気が暗い。

魔法障害物競争についての学園側の反応を知りたくて、闇王様から説明を聞くのを楽しみに来たので、何か拍子抜けだ。

フェリーペたちも下手に声を掛けて良いのか分からず、5人で顔を見合わせただけで、誰も口を開かなかった。

「雰囲気が暗くて、ごめんね。アドリエンヌ様が来たら学園側との話し合いの結果を伝えるから、それまでは各自自由にしていて下さい」

セシリオ様がにこやかに部室の中へ引き入れてくれた。

私はキッチンでおやつ作り、ボブとランビットは2階の錬金術コーナーへ。

フェリーペは図書コーナーから本を一冊手に取り、2階のソファーコーナーへ。

勇者様はカウンターキッチン越しにダイニングテーブルに座って私とおしゃべりだ。

メグがキッチンへ入って来ないのは、私が作る特殊な料理の手順を盗み見しない事を態度で表しているのだ。

いつも気を使わせて、ごめんよぉぉ。

さて、今日のおやつは胃に優しいモノにしておいた方が良さそう。

胃に優しい・・・・胃に優しい・・・・お粥?

えっ?お粥は朝食にはなってもおやつはだめだよね。

う~ん、茶わん蒸し?

胃に優しいで和食から離れられなくなっちゃったよ。

茶碗蒸し、小田巻蒸し、う~ん、あっ!

プディングだよ、プディング。

パン・プディングにしよう。

特別な材料は必要ないから、このキッチンにストックしてある食材で出来るね。

ということで、勇者様にもキッチンの中に入ってもらい、二人で調理する事に。

お貴族様ズはそのまま作戦会議室で暗い顔をして座って、ボソボソと小声で話している。

そんな所へ玄関の戸が開き、1階の皆の耳目が扉に集まった。

入って来たのはアドリエンヌ様ではなくガスペール先生だった。

「先生、大きな問題がある時は来ずに、そうでもない時は来るって、相変わらず臭覚が鋭いですね」とセシリオ様の黒い笑顔が迎えた。

「あたぼうよ!問題には近寄らないのが一番の解決策だよ。お前たちと違ってな」とガスペール先生もセシリオ様に負けず劣らず黒い笑みを浮かべた。

どうやら先生は闇王様たちが何に悩んでいるのか知っているみたいだ。

だとしたら、今日部室に来るって結構悪趣味だよね。

つまり、困った顔をした皆を見て楽しんでるって事でしょ?

食えねぇ奴!

オーブンから焼けたパン・プディングを出していると「おっ!今日は今まで食べた事のないおやつだな」なんてガスペール先生が私たち二人の手元をチェックしている。

「先生!リキュールを飲んじゃダメです。瓶の底にちょこっとしか残ってなかったので、コレ作るのに足りなかったんですよ」とゴミ箱に捨て様としていた空の瓶を顎で指示した。

バニラエッセンスとかが無い世界なのでスキルで呼び出す事も出来るのだが、既存のリキュールで事足りる事もあり、部室ではリキュールを多用していたんだけど、このおちゃらけ先生は時々盗み飲みしていたらしい。

でも、この瓶は先日封を切ったばかりで、お菓子作りだけでこんなにすぐに空にはならないのは明白だ。

「ここのおやつは美味しいんだけどざぁ、酒が無いのが難点だよな」と嘯いてとっとと二階に上がる様だ。

良く見たら、常備しているポテトチップスや小魚アーモンドも思いっきり減っていた。

こんのぉ~!

「アドルフォ様、先生からはお酒代を徴収した方が良いですよ」とキッチンから話し掛けたら、キョトンとした表情が返って来た。

すぐ横にあるキッチンでの会話を聞いていなかったみたいだ。

そんな時、漸く玄関からアドリエンヌ様が入って来た。