軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

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「先輩、この鳥人コンテストは新しいイベントで、参加してもらえたらとっても楽しめると思うんです。是非、参加して下さい」

フェリーペはオスカル先輩に直球でお願いしている。

鳩が豆鉄砲を食らった様な顔をしているオスカル先輩の横にはタチアナ先輩も立っている。

どちらか片方に頼むより二人ともに頼んで、二人ともがOKしてくれたとしても、サクラの数に上限はないので問題ない。

それなら二人一緒に頼んだ方が、オスカル先輩に頼んでだめだったからタチアナ先輩っていう、タチアナ先輩に対して失礼な事にならなくて済むというのがその理由だ。

「え?何?その鳥人コンテストって」

ドッジボール大会みたいな大会を、今度は王都外れの湖の上を飛行する距離によって競う大会として夏休み前に開催する予定である事を一生懸命にフェリーペが説明してくれている。

「仮装も同時に競うんです」と、フェリーペの説明が不足している部分をメグが補ったりして、結局伝えなければいけないところは全て伝え終わった。

「うわぁ、面白そう!特に仮装が!」とは、タチアナ先輩。

これで一人はサクラに採用が決定だね。やったね!

「目立つ事はちょっと・・・・。しかも仮装だろう?」とはオスカル先輩。

「で、でも!態と不細工に仮装することだって可能なんですよ?仮装でいつも付きまとってる女子生徒たちを追い払う事も出来るのでは?」

おおお!フェリーペ君、勧誘が上手だね。オスカル先輩の一番弱いところを擽るあたり、やり手だねぇ。

案の定、オスカル先輩は空を飛ぶ事よりも仮装に食指が動いた様だ。

「例えば、スラム街の汚い奴の仮装とか、汲み取り屋の仮装とか、女子が一目みて幻滅する様な仮装なんてどうですか?」

オスカル先輩は無言になって考えている。

後一押しだよ、フェリーペ、頑張れー!

結局オスカル先輩に関しては返事は後日という事になったけど、錬金術クラブとしてはタチアナ先輩が参加してくれる事になったので、あややクラブとしては目的を達した感じだ。

3人が先輩2人にどんな作業をして欲しいのかを説明している間に、私はサラサ先輩に相談する事にした。

ウチの店で使う予定のショーケースや表札に使う素材の値段についてだ。

「う~ん。こういうケースはウチとしても初めてだから悩ましいねぇ。でも、高い素材や大量に使う素材については代金を貰うって事でいいかな?素材の発注はクラブでやるので、素材屋から購入した金額と同じ金額で支払ってくれれば良いよ。あ、大量に使う事が分かってる素材があれば、予め申告してくれると嬉しいかな~」

案ずるより産むがやすし。

今回大量に使う程の素材は無かったので、自由にクラブの素材を使って良い事になった。

パッパと素材調達の件が解決したので、私はショーケースを作り始めた。

しばらくすると鳥人コンテストの説明を終えた3人も合流してくれ、一気に作業の効率が上がった。

「これなら今日中に仕上がっちゃうかも?」

「え?今日仕上げたかったんじゃないの?」とボブが不思議そうな顔をしていた。

「いやぁ、今週末には間に合わないと思ってたから、馬車の手配とかしてなかったのよね。でも、これ、今日中に出来そうだよね」

「馬車の手配なんてしなくて良いよ。いつもの様に家の馬車で帰宅すればいいじゃん。ショーケースは馬車の天井に括り付けておけばいいよ」

フェリーペん所には毎週末馬車に乗せてもらっているので感謝しかないんだけど、馬車の天井に大きなショーケースを括り付けるとなると大人の仕事になり、御者さんに上げ下ろしを頼む事になるので心苦しいんだよね。

「え?それくらいの事、ウチの御者はいつもやってるから気にしなくていいぞ」

そう言われてしまうとついつい頼っちゃう私が悪いんだけど、これは御者さんにお礼をしないとだね。

一番良いのはお金なんだろうけど、子供からお金を出すっていうのもちょっと気が引けるというか、それってチップ的な扱いになるよね?

う~ん、肉まんとか普段食べられない物でもいいかな?

「フェリーペ、ありがとう。御者さんにお礼がしたいんだけど、ご家族にお子さんとかいらっしゃるかな?」

「家のマーレ?子供はいないけど、結婚はしてるぞ」

ほうほう、御者さんはマーレって名前ね。メモメモ。

お礼を渡す時に、ちゃんと名前を呼ぶ方が印象は良いものね。

奥さんがいらっしゃるなら、お礼は二人分の方がいいね。

ケーキって線もあるけどあれは運ぶのが大変だから、飲茶セット二人分?

いやいや、普通の家庭には蒸し器なんてないものねぇ。

冷めたら美味しくないし・・・・。

これは型が崩れないクッキーとかチーズケーキあたりが無難かな?

前世で食べた音楽家の名前が付いた有名なパン屋さんのベイクドチーズケーキは表面に、パイナップルの欠片がちりばめられていたはず。

あれ、しっとりして美味しかったなぁ。

パイナップルはストレージに幾つか入っているから、あれを作ってみよう!

もちろん、毎週末馬車に乗せてくれているフェリーペん家にも、そして自分用にも作っちゃうよん。

私たち二人だけだと悪いから、ボブや勇者様にも作っちゃおう!

いやいや、アドリエンヌ様の耳に入ったら悔しがるだろうから、あややクラブ全員へのお土産になっちゃうね。