軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

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ふふん♪梅!梅干し!梅酒!

この週末は梅の収穫なのだ。

場所は王都の隣村。そこで作付けしてもらっていた農牧場に乗り込む予定。

梅の収穫って地球だと本来は5月くらいに収穫のはずなんだよね。

ってか、その頃スーパーに並ぶから収穫そのものはそのちょっと前かも?

でも、ほら、私のスキル『食材育成』が良い働きをしてくれ、もう収穫できるまでに成長しているらしい。

「早く育て、立派に育て、美味しく育て」と願いながら土や木そのものに『力?』を注いだ事2回。

たったそれだけで3~4か月も収穫が早まるとか、すごくねぇ?

父さんや庭師見習いのハムとドムも植物関連ということで一緒に行ってくれる事に。

家にはレストラン所属の馬車が無い。

以前の襲撃事件の対策で冒険者ギルドで雇っていた護衛が付き添っていたのは、納品する複数の農牧家の馬車だ。

と言うか明日行く農牧場の管理をしてくれてる人たちがウチに鶏の卵を納入してくれているんだよね。

まぁ、ウチには馬車が無いから、私が寮から家に戻る時は毎回フェリーペの家の馬車に乗せてもらっているし、明日、隣村へ行く時は借り上げた馬車になる。

御者も一緒に予約してもらった。

家では門番のマンマが馬車を御せるんだけど、店は営業しているから彼を連れて行っちゃうと、門番がグルーだけになっちゃうからね。

さて、どうやって梅を収穫するのか?

実はオリーブの実の収穫と似ているのだ。

平成の時、観光オリーブ園に行った時丁度収穫時で、希望者は無料で参加する事が出来たのだ。

オリーブの収穫には是非ヘルメットを用意して欲しい。

何を大げさなと思うかもしれないが、あのちっこい黒い実が頭を直撃すると、とてつもなく痛いのだ。

あんなにちっこいのにねぇ。

緑色のオリーブの収穫だってあるけど、私の時のオリーブは黒い実だったので、実が体の上に落ちてくると、黒いシミになるというオマケ付きだったけどね。

まず床に大きなビニールシートを敷き、長い棒でオリーブの枝を激しく揺するのだ。

そうすると落ちるわ落ちるわ、大量の実がシートの上に落ちるので、一通り実が枝から離れたら、ビニールシートを操って一か所に実を集め、収穫用の箱に入れる。

これがオリーブの収穫なのだが、梅も全く一緒。

誰が棒を操作するかというと、父さんと梅農園の管理を任せてる夫婦、つまりウチへ卵を搬入している養鶏場の管理者なのだ。

何故、この夫婦が私たちに協力的なのかというと、その養鶏場のある農牧場は私たちの資金で建てたからだ。

あ、私達って言ったら語弊があるな。大公様の資金だね。

でも、この養鶏場分の借金は既に大公様にお返ししているので、まぁ私達の養鶏場と言って差し支えない。

この夫婦は将来的にこの養鶏場を買い取って、名実ともに主になりたいそうで、真面目に頑張ってくれているって父さんが絶賛してた。

田舎の土地は安かったので、どちらかというと鶏の購入にお金が掛かったイメージなんだよね。

だから、夫婦がしっかり鶏の面倒を見てくれているのが、ウチの店としても本当にありがたい。

朝まだ薄暗い時間に起こされ、借りた馬車に乗せてもらい隣村までお尻が割れる思いをしながら移動した。

さて、梅の収穫やね。

ビニールシートなんてない世界だけれど、そんなものを一々スキルで作り出すのも何なので、古い生地を地面に何枚も敷く事になった。

さぁ、収穫だ!

昼食を挟んで夕方まで収穫したけど、植えすぎたのか1日で終わらなかった。

欲張り過ぎたね。だって梅酒好きなんだもん。

まぁ、成人するまで飲ませてもらえないんだけどね。

今日だけで80%くらい収穫し終っているんだけど、残りは明日、ウチのハムたちと養鶏場の夫婦だけで収穫を続けてくれるらしく、ハムとドムはそのまま隣村に泊まる事になった。

明日は私はいないけど、頑張ってくれよぉぉぉ。

行きと違って父さんと御者さんしかいない傭上馬車に揺られ、お尻クラッシャーを我慢しながら移動していると、程なく遠くに王都の影が見えて来た。

「明日、梅の仕込みをするのか?」

「うん。ってか、今夜からすると思う。家の方の台所使ってもいい?」

「おお、いいぞ」

父さんのお許しも出たので、帰宅次第梅は全部3階に運んでもらう事にした。

「梅はね、しっかり水に漬けて苦みを取らないとダメだから、今晩から支度をしなくちゃいけないの。今日の収穫分だけでも今晩洗って水に晒して明日処理しておきたいの」

往路でハムに色々聞かれ説明した事を思いながら父さんに説明した。

調理器具もそうだけど、ハムは今回の梅の処理についても興味がある様だった。

あれ?そう言えばなんか最近、こういう流れ多いなと思ったら、ボブやセシリオ様と同じ感じなのだ。

知らない事を知りたい。特に仕組みとか原理を。

その為にはそれを知ったって意味がなくても、しつこく質問してくる。

うん、君たち3人は同じ星の住人だね。

さて、漸く店に帰って来たー!

店の営業の邪魔をしてはいけないので、梅はマンマが3階の私たち親子の居住区へ何往復かして運んでくれた。

あそこにも立派な台所あるもんね。

でも店よりも先進的な調理器具が満載の台所にマンマを入れる事はできないので、玄関を入ったところに置いてもらった。

今週末は賄いも作らないし、営業中もお手伝いできないけれど、普段から学園の寮で私がいなくても回っているので問題ないそうです。

ちょっぴり寂しい・・・・。

でも!梅干しと梅酒が私を待っているのよ。

♪ト~ロリとした梅し〇~。

鼻歌まで出ちゃいます。

前世で梅酒は大好きでした。

え?CMと違う?

ふふふふ。前世から私が作っていた梅酒はとろ~りとしたヤツなのですよ。

梅酒をとろ~りとさせるコツはズバリ!梅の頭とお尻を切り取る、つまり皮の中の実が直接氷砂糖やホワイトリカーと接触している状態で漬けるととろ~りとなる。

そして私のお薦めはホワイトリカーよりも泡盛なのだ。

アルコールが強くなるけど、味に深みが出る気がするんだよね。

だから、学園の寮で寝る前に余った魔力で、せっせと氷砂糖や泡盛、梅干し用の赤紫蘇をスキルで作り出してストレージに保管していたんだよね。

明日はしっかり作るぞー!

梅酒はまだ年齢的に飲ませてもらえないけど、店で出せるくらいの量は作らないとだし、梅干しはりんごと一緒に食べたくて、食べたくて、もう今から唾液が沸きあがってくるよ。

多分スキルで作れば一瞬なんだけど、梅酒や梅干し、その副産物のユカリや赤紫蘇を活用しての柴漬けも前世や前々世で毎年作ってたからね。

体力が続く限りは手作りしてみたいのよ。

明日は頑張るんば!