軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第815話 地上戦⑤ガンディーラ改(2)

メルスの策で超神合体ゴーレム、ハク、マグラと共に、ガンディーラ改の上空に舞い降りる。

『ルキモネ様より指示受信! 敵脅威上空へ転移、排除せよ!!』

『改壱式! 超音速炸裂砲、発射!!』

『改壱式! 超音速炸裂砲、発射!!』

『改壱式! 超音速炸裂砲、発射!!』

ガンディーラ改の胸部付近内部にある駆動室では、300人以上の魔族たちが乗り込んでおり全長300メートルので作戦の指揮系統がはっきりとしていた。

最高責任者を上位魔神1体が頭部門に、各部門の責任者を魔神、その下で上位魔族、魔族と連携させ、さらに、ガンディーラ改自体にも集合知力のルキモネからの直接指示を受けている状況で迅速に行動に移り、迷いは一切ない。

『敵の攻撃も変形操作も速いぞ! 雷壁! 電磁巨壁!!』

メルスが指示を出すのと同時に自らも動く。

先ほどの鳥Aの召喚獣を寄せ付けなかった10本の指先からの弾幕攻撃が発射される。

背後の超神合体ゴーレムたちを先導するように落下するメルスが真っ先にガンディーラ改の攻撃に答える。

天使B「大盾」を両手で盾の裏にある取っ手を握りしめ、特技「雷壁」と覚醒スキル「電磁巨壁」を同時に発動する。

メルスが持つ最大の防御で、100メートルを超える霊力を練って作られた発光するプラズマの盾が仲間たちを守る。

【武器名:雷王の大盾(成長レベル9)】

①特技名:雷壁

・全ダメージ2割減

・雷属性攻撃8割減

・全長10メートル

②覚醒スキル名:電磁巨壁

・全ダメージ5割減

・雷属性攻撃無効

・全長100メートル

・ダメージ10万まで肩代わりし、秒間1%ずつ盾の効果が回復する

・クールタイム1日

※重複時は7割減少

1発1発が大の大人ほどのある音速の弾丸が、どれほど腕の中に内蔵されているのか分からないが、無限とも思えるほど発射される。

『ば、馬鹿な!? これほどの威力! 盾が持たぬ!!』

弾丸が連続連射で押し付けるほどの攻撃にメルスは驚愕する。

弾丸の壁を押しのけ、仲間たちを無傷でガンディーラ改の側に落下させようとするのだが、盾が持ち堪えそうにない。

覚醒スキル「電磁巨壁」のプラズマで出来た巨大な盾はダメージを10万相当まで無効にできる。

さらに、この大盾は秒間1%ずつ効果を回復させるのだが、追いつかないほどのダメージを受け消滅しそうだ。

あと100メートルもしなうちにガンディーラ改に接敵できそうなのだが、数秒と盾がもたないとメルスは予感する。

このタイミングならアレン軍にいる石系統の召喚獣たちを呼び寄せたいのだが、それでは3桁、4桁の兵の死者が出そうだ。

アレン軍は背水の陣のごとく弧を描くように敵軍に囲まれてしまっており、召喚獣たちが被害を減らし、アレン軍が攻撃に集中できている。

この攻防のバランスを崩すわけにはいかないと、考えたところで覚醒スキル「電磁巨壁」を構成するプラズマシールドが消えた。

『くっ!? ま、マグラ!!』

バサッ

天使Bの召喚獣を一端全て削除して、天使B「大盾」を再召喚するまでの間、自らが全ての攻撃を受ける覚悟で3組の翼を広げると、視界の先に緑の翼が現れる。

マグラは盾を使い攻撃を防いでいる間に、メルスを追い抜き最前線に躍り出た。

『ぐぬぬ!?』

パアッ

翼を広げ、全ての弾丸を受けきる覚悟のようだ。

ダメージ量が体力の全てを使い切り、マグラは光る泡となって消えてしまった。

『間に合わぬか!?』

メルスが天使Bを再召喚している一瞬の間の攻撃に「大盾」の準備が間に合いそうにない。

「大丈夫だよ。メガトンパアアアアアアンチ!!」

『グオオオオオオ!!』

だが、超神合体ゴーレムの中にいるメルルたちもハクもただただ落下しているだけではなかった。

駆動室にいる頭役のガララ提督の指示のもと、メルルたち右腕役の5人が一斉にスキル「飛手」やスキル「真重飛手」を発動する。

数十メートルにもなる巨大な腕が肘の部分から外れ、漆黒のケーブルで繋がった拳がガンディーラ改の顔面を襲う。

ガンディーラ改が超神合体ゴーレムの右腕で吹き飛ばされ、狙いが外れ明後日の方向に両腕の弾丸を飛ばしている間に、さらに距離を詰めたハクは上から両方の前足を突き出し、特技「踏みつぶす」を発動する。

『右腕部門は圧し掛かったドラゴンを排除、動体部門は体勢を速やかに立て直せ!! 左腕部門は次の攻撃に備えよ!!』

ガンディーラ改の駆動室の中で上位魔神の檄の下、各部門が役割をこなす。

『ギャウ!?』

300メートルの巨躯のガンディーラ改は自らの3分の1しかないハクの足を掴んだかと思ったらそのまま振り上げ、超神合体ゴーレムに向けて勢いよく投げつける。

超神合体ゴーレムは攻撃の勢いが削がれ、ハクを受け止める。

メルスは、その間にマグラを再召喚する。

『メルスよ、全く、これは勝てるのか? お前たちや神々と戦った時もこれほどの絶望は味わっていないぞ』

『ふん、かつての竜神が随分弱音だな』

アレン軍のいる海岸線から30キロメートルほど離れたこの地点に一気に転移してやってきたのだが、ガンディーラ改や魔獣たちに囲まれてしまっている。

1万年前、マグラは竜神だったころ、神界を攻め込んで、メルスたちに捕らえられ、大地の迷宮に閉じ込められた過去がある。

そのかつての敵であり、悠久とも言える時の中、岩の中に閉じ込めた張本人のメルスに対して、共有しても指示は一切受け付けない。

それでも作戦のため自己犠牲の精神でメルスたちを守ったことに驚いたという視線を向けると、マグラは魔王軍ににらみつけ、口を開く。

『気が変わることもあると言うものだ。それでどうするのだ? お前が作戦指揮を進めるのだろ、メルスよ!! ……っく!? 攻めてくるぞ!!』

この戦況ではクワトロや鳥Eの召喚獣によって視界の広いメルスか、超神合体ゴーレムの頭役のガララ提督、超神合体の使い手のメルルのどちらかが指揮を取る。

マグラは今回ばかりは指示に従うぞと言いたげだったのだが、ガンディーラ改だけが敵ではなかった。

『敵主力を取り囲めたぞ!! 絶対に逃がすな!!』

魔王軍の指揮官の上位魔神が、メルスたちから数キロメートル離れた場所から、配下の魔族や魔獣たちに檄を入れる。

数十メートルに達する魔獣たちがガンディーラ改やメルルたちを概ね等間隔に1キロメートル離れて囲っている。

魔族や魔獣たちの士気や殺意が波のように広がり、ガンディーラ改と対峙する超神合体ゴーレムたちを取り囲む魔獣たちにも波のように広がっていく。

『我らが完全に包囲している! 皆殺しにしろ!!』

一瞬の攻撃の中、メルスの中で、思考が巡る。

『ハクとマグラは左右に分かれ、魔獣たちをせん滅しろ!! メルルたちはデカブツに集中だ。俺は両方やる!!』

メルスの言葉に一気に2体の竜と1体のゴーレムが動き出す。

ハクとマグラは全長100メートル、超神合体ゴーレムは全長250メートルと的が大きい。

魔獣や魔族たちのブレスや遠距離攻撃によるスキルによる、360度、一斉攻撃が展開されようとする。

『ぐおおおおおおおおおおおおおおおお!!』

『ぐおおおおおおおおおおおおおおおお!!』

ハクとマグラが左右180ずつ攻撃範囲を分担する。

『完全に焼き尽くせ! でないと化身になるぞ。くっ!? メルルたち、そのデカいのを早く倒すんだ!!』

ブレスの範囲外からも魔王軍の遠距離攻撃が数百、数千と届いてくる。

メルスたちはバフを盛っており耐久力も耐性も強化しているのだが、クリティカル発動系の遠距離攻撃など、耐久力無視でダメージが届いてしまうことがある。

ダメージ自体は数百ずつ体力が削られていくのだが、それが一度に数十や数百に達してしまう。

みるみる体力が削られてしまい、このままでは全滅を免れない。

『分かっているぜ。って、おい、また馬鹿でかい砲撃が来るぞ!!』

吹き飛ばされた先で体勢を立て直していたガンディーラ改は攻撃の準備が済んでいた。

腹に取り付けられた巨大な砲台に魔力が集められ輝きを増す。

『超メガロン砲発射!!』

『超メガロン砲発射!!』

『超メガロン砲発射!!』

ドオオオオオオオオン

『くっ!! 電磁巨壁!!』

超神合体ゴーレム目掛けて発動した超メガロン砲に割って入るようにメルスが天使B「大盾」の覚醒スキル「電磁巨壁」を発動する。

『雷壁!! む、無理だ。盾が消える。早く攻撃だ!!』

再召喚してダメージ10万まで持つ電磁を帯びた光る障壁は端からすごい勢いで消えていく。

さらに特技「雷壁」を重ね掛けしたのだが、何秒も持ちそうにない。

だが、メルスが躍り出たおかげで、今度は超神合体ゴーレムの攻撃準備が完了した。

『右腕ども! やっちまえ!!』

『うん! グランレイザー!!』

迷宮神ディグラグニから報酬で貰った「陽電子砲用石板」の石板による超強力なビーム砲を発射した。

ガンディーラ改は超メガロン砲を放っている状態のため、動くことができない。

『両足部門よ! 急いで退避せよ!!』

『む、無理です。超メガロン砲のため、足は固定されています』

ガンディーラ改は超メガロン砲の威力で自らが後方に吹き飛ばされないよう、足の裏が地面の氷床を貫き、岩盤目掛けて杭を打ち込んでいる。

それが裏目に出て、避けることができない。

ドオオオオオオオンッ

胸の辺りに直撃した「グランレイザー」は、そのまま貫通し、ガンディーラ改の頭部を吹き飛ばした。

勢いよく吹き飛ばされた先の頭部はSランクの魔獣を数体、捻り潰す。

さらに、足元の杭が抜けるほどの威力で貫通したため岩盤から杭が離れ、ガンディーラ改は円を描くように陣を引く魔獣たちの中へと吹き飛ばされた。

『よし、やったぜ。……よし、両足役たちは接近し、腕役たちは敵を叩き潰せ!!』

『は!! 前進!!』

両足役たちは足が数メートルジェット噴射で浮いたかと思ったら、さらに踵の部分から魔力を推進力に氷と岩の大地をガンディーラ改目掛けて進む。

「いくよ!! 皆!!」

さらに右腕役のメルルは残り4人と共にガンディーラ改に止めを刺そうとするのであった。