軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第641話 大地の迷宮RTA⑩ステータスお化け

アレンたちは大地の迷宮攻略アイテムである「爆炎草」を手に入れるため、20階層の階層ボス攻略を目指す。

攻略を練るため、アレンはクワトロに速やかに指示を出す。

「クワトロ、『鑑定眼』を使え!」

『はい。分かりましたわ』

柔和な女性の声でクワトロは返事をした。

【名 前】 なし

【年 齢】 6660

【種 族】 霊獣

【体 力】 100000

【魔 力】 0

【霊 力】 110000

【攻撃力】 150000

【耐久力】 50000

【素早さ】 150000

【知 力】 130000

【幸 運】 0

【攻撃属性】 毒

【耐久属性】 無

アレンたちの目の前には1体の巨大な蛇がとぐろを巻き、掲げた頭から無数の鳴き声を上げる。

本体である体は、手足のない巨大で長い体は渦を巻いており、掲げた頭の毛が無数の蛇となっている。

何十体もの蛇がこちらを睨み、敵意をむき出しにしている。

(ふむふむ、ステータスはそんなにないが、デカすぎるな。む? この頭の蛇たちは……)

階層ボスの霊獣たちは皆、形、大きさ、ステータスにばらつきがあり、クワトロの特技「鑑定眼」と体つきなどから入っている情報で、速やかに攻略方法を組み立てなければいけない。

亜神級の霊獣はステータス10万から20万弱くらいまでの者が多く、この階層ボスはそこまで脅威の個体とは言えない。

アレンは分析に何秒もかけていないのだが、こちらを睨みつける霊獣が動き出した。

『シャアアアア!!!』

『シャアアアア!!!』

『シャアアアア!!!』

(メデューサタイプか。む! 伸びてくるぞ!!)

霊獣本体の頭部から伸びるように百を超える蛇がアレンたちに迫る。

『無数の敵攻撃を視認しました。後衛へのフォローに回ります。後退弾!』

タムタムが霊獣の頭の蛇の動きを機能「人工知能」で計算する。

肩に備え付けられた砲身から発射された弾頭は、頭の蛇たちめがけて向かっていく。

蛇たちの先頭の集団に達する寸前で、弾頭は爆発し、爆風と炸裂した破片と高熱と共に、蛇たちを後退させた。

(ノックバック機能は助かる。攻めるだけが戦いではないからな)

「ふう、助かったよ! って、少し漏れちゃった!」

『いえいえ』

機能「人工知能」を搭載したタムタムが後衛への危険を察知してくれたと、メルルは安堵する。

しかし、頭の蛇たちは正面からだけではなく、上下左右にいったん散ってから、こちらを攻めてきたようだ。

タムタムの機能「後退弾」を免れた10本近い蛇たちが後衛を攻めてきたようだ。

「ルバンカ!」

後衛の護衛役につけていたルバンカが、背後を庇うように動き出す。

『任せろ、ふん! 五月雨拳!!』

全長30メートルに達する鍛えぬかれたルバンカの両の腕、脇下の1組の腕、肩甲骨から生えた6本の腕が無数の拳を繰り出す。

ロザリナや精霊たちのバフが効きまくったルバンカの拳が目にも止まらぬ速さで繰り出されるルバンカの特技「五月雨拳」で、タムタムが逃した蛇たちを砕いていく。

「私たちもいくって、ハク!? 邪魔よ!!」

狙われた後衛のセシルは黙っていなかった。

しかし、活躍の機会が訪れることはなかった。

セシルの視界を遮るように巨大な翼の被膜が突如として現れ、非難の声を上げた。

『ギャウ!! 僕も!!』

全長30メートルのハクが、興奮して翼長100メートルを全開にした。

おかげで、セシルたち後衛たちの視界から霊獣の姿は完全に消えた。

翼をはためかせたと思ったら、ハクは一気に前進して距離を詰める。

『シャアアアア!!!』

『シャアアアア!!!』

『シャアアアア!!!』

タムタムとルバンカによってかなりの数の霊獣の頭の蛇たちは砕かれたが、まだまだ数百の蛇が健全であった。

囲い込むようにハクに迫る。

『ぐる!』

スキル「獣帝化」しているシアを含めた前衛たちも、ハクが躍り出たことで進行方向をふさがれ踏みとどまってしまう。

たった1体で前進したハクを、霊獣は好機と判断したようだ。

ハクの全身におびただしい数の蛇たちが群がり、人の大人ほどのサイズの牙で噛みついていく。

無数の蛇たちの牙がそれぞれ必死に食らいつくのだが、ハクの鱗の一枚を砕くこともない。

ハクの圧倒的な耐久力によって、霊獣の攻撃が通じることはなかった。

(蛇1本1本のステータスはそこまでないな)

『ギャウ!!』

ハクは霊獣の攻撃など意に介さず、そのままオリハルコンの爪を装備した腕を大きく振り上げたかと思ったら、おもむろに振り下ろした。

グシャ!!

『ア、アアア!!』

霊獣の血が辺り一面に吹き上がり、ハッキリと分かるほどの致命傷だ。

だが、まだ戦意を失っていないようで、霊獣本体の口の巨大な牙をゆっくりとハクに向けようとする。

『ギャウ!!』

まだ倒されなかったことに気付いたハクが巨大な口を開き、霊獣本体の頭に噛みついた。

グシャリ

頭は噛み砕かれ、胴体から離れたかと思ったら、胴体は力なく倒れる。

アレンの目の前にはログが流れるのだが、レベルアップをすることはなかった。

アレンのパーティーの中で最もステータスが高いのはハクだ。

メルスも高いのだが、試しの門で試練を超え、転職を繰り返したハクは圧倒的なステータスをもつ。

(これでまだ、精霊神の祝福がかかっていない状態だからな。ロザリナのバフもまだまだ成長途中だし)

アレンは改めて魔導書でハクのステータスを確認する。

・ハクのステータス

【体 力】 181224

【魔 力】 141358

【神 力】 141358

【攻撃力】 251915+60000(武器)

【耐久力】 212124+60000(防具)

【素早さ】 231016

【知 力】 233169

【幸 運】 175076

【ハクにかかっているバフ】

・火の大精霊カカ:攻撃力10000、ダメージ10パーセント増

・毒沼の大精霊ムートン:体力10000、毒耐性強、マヒ耐性強

・時の精霊クイック:素早さ10000、クールタイム半減

・闇の大精霊ダーク:魔力10000、知力10000、闇属性付与

・水の大精霊トーニス:知力10000、魔力秒間100ずつ回復(神界は効果なし)

・雷の大精霊ジン:素早さ10000、マヒ耐性強

・空間の大精霊ジゲン:幸運10000、非クリティカル率半減

・光の精霊ライト:体力10000、攻撃力10000、光属性付与

・氷の大精霊:知力10000、霊力秒間100ずつ回復(人間界は効果なし)

・金の卵 全ステータス3000

・ヘルミオスPTタバサ:聖光壁〈6〉 耐久力1・3倍

・十英獣テミ:星之奇跡〈6〉 幸運18000+1・3倍

・マクリス:ロイヤルガード(能力省略)

・マクリス:ロイヤルオーラ(能力省略)

・ロザリナ:真応援〈7〉 体力7000、素早さ7000

・ロザリナ:真行進曲〈7〉 素早さ7000

・ロザリナ:人魚の歌姫〈6〉(能力省略)

・ロザリナ:天翔乱舞〈4〉(能力省略)

・ロザリナ:高吟放歌〈4〉 攻撃力40000、知力40000

仲間たちの圧倒的なバフがハクにかかる。

(バフかけまくって亜神の域を越えまくっている件について。神級の精霊獣神とも互角に戦えそうなんだが。ロザリナの高吟放歌もスキルレベルアップごとに1万もステータス上昇するし)

・高吟放歌の効果(スキルレベル4)

【スキル使用者】ロザリナ

【スキルの種類】神技、バフ

【消費魔力(霊)】全霊力

【エフェクト】高らかに歌うと拍手喝采と共に光が降り注ぐ

【効果】攻撃力と知力が40000増える

【射程】使用者を中心に10キロメートル

【成長性(効果)】レベルアップごとに10000ずつ増える

【持続時間(秒)】消費霊力/100

【発動時間】1分

【クールタイム】1日

【必要スキル経験値】スキルレベル2になるまでに1万必要、以降10倍必要

【その他】仲間と認識していない者には効果がない。

「もう、駄目じゃない。ハク、そんなに前に出たら!」

陣形や作戦を無視して勝手な行動に出たハクに、セシルが注意する。

陣形を守るのは、仲間の安全を守りつつ、最大効率を出して、敵を殲滅するためだ。

1体の行動が仲間の危機を増やすことに繋がりかねないことを仲間たちはよく知っている。

『キュ~ン』

ハクがうな垂れて、まるで何かを探すように目が泳いでしまう。

「セシルさん、そんなに言わないで上げてください。よしよし、ハクも次からは上手くやれますよね」

ソフィーがうな垂れて下がったハクの鼻先を優しく撫でてあげる。

(ハクはクレナに褒めてもらいたかったみたいだな。最近会えなくて、明らかに元気ないし)

クレナにベタ慣れしていたハクは、最近の作戦でもどこか暴走しがちだ。

強くなったことを自慢したいのだが、そのクレナは現在、剣神セスタヴィヌスの下で、天騎士目指して修業中だ。

アレンがセシル、ソフィー、ハクのやり取りを見ている間に、ロゼッタは既に現れた討伐報酬の下へ駆け込んでいた。

「あったわ! 『爆炎草』が2つも!」

【20階層・残り18:56】

・鍵2個

・鉄のスコップ2個

・鉄のツルハシ1個

・鉄のハンマー1個

・ヒヒイロカネ玉鋼1個

・ミスリル玉鋼3個

・爆炎草2個

・備超炭3個

・体力回復薬(超)1個

・体力回復薬(大)3個

・魔力回復薬(超)2個

・魔力回復薬(大)

・魔導袋(中)1個

※アイテムの単位は全て「個」で統一

「よし、あとは『アダマンタイト玉鋼』で50階層を攻略できるぞ! テミさん、店は『アダマンタイト玉鋼』があるときだけ案内お願いします。ただ、階段近くの店については補給しておきたいのでお願いします」

(アダマンタイト玉鋼以外にも必要なものはあるけどな。だが、店に行けば必要なものは全て強奪する予定だし)

ついでに盗むから問題ないという作戦だ。

【大地の迷宮攻略メモ⑥】

・50階層までにアダマンタイトのツルハシが必要

・アダマンタイトのツルハシには、「アダマンタイト玉鋼」「爆炎草」「備超炭」が必要

・工房じゃないと材料からツルハシは造れない

・星4つ以上の才能が必要

・鍛冶職人がエクストラスキルだと失敗しにくい

テミの占いは優先順位を決めて占うことができる。

店の中身まで占ってもらって、必要なら立ち寄る。

「階段近くの店は、泥棒も容易よね」

悪の道に染まってしまったセシルも同意する。

「皆して……。注文の多い占いだ。こんなことに私の占いが使われることになるとは精進が足りぬか」

「よし、陣形を守って出発するぞ!」

アレンは掛け声と共に、仲間たちに隊列を組むよう指示を出す。