軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第592話 獣Sの召喚獣

アレンが聖獣ルバンカを召喚獣に誘い、この場に沈黙が生まれた。

睨みつけるルバンカにアレンはさらに話を進める。

「アルバハル様にお声をかけたところ、直接交渉してほしいと聞いております」

直属の上司には声をかけたぞとアレンは言う。

『そうか。簡単にそのような話に乗るわけにはいかぬな。獣神ガルム様に認められ……』

「なるほど、『仲間にしたければ我を倒せ』ですね」

アレンは地面に置いていた剣を握り、その場で立った。

「ちょっと、アレン!?」

隣に座るセシルが場の空気の緊張が高まる中、声を上げる。

『どういう意味か聞いても良いか?』

ルバンカも立ち上がり10メートルに達する巨躯で、2組の腕をそれぞれ組んで睨みつける。

「私はアルバハル様の許可は取ったといっております。それでは『回答』になりませんか?」

なぜここで、さらに「獣神に認められよ」となるのか疑問符でアレンは返す。

(無理やり召喚獣にしても、揉めるだけだが、やること多いから急いで仲間にしないとな)

アレンたちは現在、仲間たちが大地の迷宮など複数の神域で修行に励んでいる。

さらに、原獣の園にやってきたのも、シアを手伝い、セシルのために魔法神イシリスが必要なものを得るためだ。

やることが多く、原獣の園の情報も欲しい。

いつもに増して、交渉を急いだ形だ。

さらに言うと、聖獣ルバンカが召喚獣になると手に入る聖珠は、恐らく体力、攻撃力、耐久力、素早さなどが上がることが予想される。

マクリス、グラハン、クワトロの聖珠を分析したところ、ルバンカなら待望の前衛用の聖珠の腕輪が手に入るはずだ。

仲間たちの試練越えのためにも、ここは強気で行くべきだと、剣を握りしめアレンはルバンカを見つめ返す。

『我は、人族に手伝うつもりはないぞ』

「結構です。己のためにご判断ください」

『獣神様の意向に沿うと、獣人のためになるということか』

目を瞑り考え込むルバンカは、断る理由はないことが分かっていたようだ。

先行したシアからも、アレンたちとの人間世界の活躍は聞いており、断るなら自らの立場も否定することになる。

(断りたいけど理由はないとかそんな感じなのか。酷いな、アルバハルはこんなに協力的なのに。だけど、ルバンカはアルバハル獣王国で信仰されているんだっけか。徳の高い聖獣だっけ)

「失礼な物言い申し訳ありません。私たちはルバンカ様のお力が必要です。御助力お願いしたいです」

剣から手を離し、頭を下げ、下手にも出てみる。

これで、ここに集まる獣人たちも、アルバハルも人族の願いを聞いて手を貸した形になるはずだ。

ルバンカは、今でこそ神界に身を置いているが、三獣とも呼ばれ、聖獣としてアルバハル獣王国にいたころは、獣人のために魔獣を狩るなど、獣人から信仰を集める存在だったとメルスから聞いたことがある。

元は獣人だが、獣神ガルムと契約して聖獣になったルバンカは、アレンと行動を共にすることも獣神のためになると説得する。

『そうか。ふむ、では、1つの問いを出そう。それに答えてくれ』

「分かりました」

『何を求め、我の力を望む』

「随分ざっくりとした問ですね」

『お主の器が知りたいとも言える。貴様の器を見せてくれ』

2組の両腕をほどき、パンパンに張ったゴリラの胸板を張り出す。

(なるほど、クワトロも器が知りたいと言っていたし。この辺が落としどころか。我の器を覗いてみるがよい)

「私は世界を冒険したいと考えております!」

『はぁ? 世界を冒険……。それで?』

アレンが語気を強め、自らの欲望を語り出したので、ルバンカも含めて困惑が広がる。

「そのために、人類の敵となる魔王は邪魔です。原獣の園を冒険する上でも、魔王を倒すためにも是非御力を借りたいです」

『なるほど……。結果、獣人たちは救われると。道すがらであったか。はっはっは!!』

ルバンカの笑い声が大広間に轟く。

自らの存在も、獣人達の存在も、全てはアレンの欲望の過程にあったと呆れながらも、笑いが止まらない。

(なんか笑いのツボに入った感じか。さっきまで怒っていたんだけど)

「当然、魔王討伐後も私は世界を冒険したいと考えております。魔王討伐後も、世界を回るため御協力願います」

アレンは夢見る少年のような輝く瞳で自らの欲望を口にする。

アルバハルも獣人たちも、アレンの言葉に意識が吸い込まれそうになっているようだ。

『そうか。分かった。我の迷いが馬鹿のようであったか……』

「では、仲間になっていただけますか?」

『こっちが我の答えであったということだな。では、仲間になろうぞ』

(ん? なんだか進路に迷った社会人か学生のような感じがするな。おっと、だが、そんなことを考えている場合じゃないぞ)

気が変わらぬうちにとアレンは聖獣石を急いで魔導書から出した。

直径30センチメートルのドッジボールサイズの水色の水晶の玉は、魔王軍が聖魚マクリスを取り込むために造ったのだが、商人ペロムスが盗み、アレンの手にある。

Sランクの召喚獣の素体となる者たちを取り込むために使われる。

「どうぞ。私の召喚獣になってください」

『聖獣ルバンカはアレン殿と共にあろう』

言い切ると、ルバンカの体が光る泡となって崩れていく。

光る泡はアレンが両手でかざす聖獣石の中に取り込まれていく。

パアッ

『聖獣ルバンカを取り込みました。召喚獣として、肉体及び魂の再構築を行います。……再構築が完了しました。獣Sの召喚獣の封印が解除されました。本体の取り込みに成功したため、聖珠ポイントを消費せず、獣Sの召喚既に可能です』

「やった。やったぞ!!」

(グラハン以来、久々のSランク召喚獣の開放だ)

シャンダール天空国の霊獣たちが跋扈する森の中でグラハンを霊Sの召喚獣にして2か月ほどであるが、随分時が経ったように思える。

アレンは意気揚々と自らのステータスを確認する。

【名 前】 アレン

【年 齢】 16

【職 業】 召喚士

【レベル】 230

【体 力】 29765+32000

【魔 力】 47580+30000

【霊 力】 77580

【攻撃力】 16656+28800

【耐久力】 16656+39400

【素早さ】 30939+46800

【知 力】 47590+68400

【幸 運】 30939+15000

【加 護】※体力超回復、魔力超回復、回避率上昇(強)、心頭滅却(状態異常無効)、飛翔、クリティカル率アップ、物理耐性(強)、ブレス無効、破邪、ダメージ軽減

【神 技】 創生①〈5〉

【スキル】 召喚〈9〉、生成〈9〉、合成〈9〉、強化〈9〉、覚醒〈9〉、成長〈9〉、拡張〈8〉、共有、収納、高速召喚、等価交換、指揮化、王化、〈封〉、神技発動、剣術〈5〉、投擲〈3〉

【経験値】 約1億/1京2900兆

・スキルレベル

【召 喚】 9

【生 成】 9

【合 成】 9

【強 化】 9

【覚 醒】 9

【成 長】 9

【創生①】 5

・スキル経験値

【生 成】 約220億/1000億

【合 成】 約220億/1000億

【強 化】 約330億/1000億

【覚 醒】 約200億/1000億

【成 長】 約120億/1000億

【創生①】 約9000万/1億

・取得可能召喚獣

【 虫 】 封ABCDEFGH

【 獣 】 SABCDEFGH

【 鳥 】 SABCDEFGH

【 草 】 封ABCDEFG封

【 石 】 封ABCDEF封封

【 魚 】 SABCDE封封封

【 霊 】 SABCD封封封封

【 竜 】 封ABC封封封封封

【天 使】 SAB封封封封封封

【 - 】 SA封封封封封封封

・ホルダー(全90枚)

【 虫 】 計8枚 A1、B1、C1、D1、E1、F1、G1、H1

【 獣 】 計9枚 S1、A1、B1、C1、D1、E1、F1、G1、H1

【 鳥 】 計34枚 S1、A15、B1、C1、D1、E10、F3、G1、H1

【 草 】 計7枚 A1、B1、C1、D1、E1、F1、G1

【 石 】 計6枚 A1、B1、C1、D1、E1、F1

【 魚 】 計6枚 S1、A1、B1、C1、D1、E1

【 霊 】 計15枚 S1、A10、B1、C3

【 竜 】 計4枚 A3、B1

【天 使】 計1枚 A1

【 - 】

【武器】オリハルコンの剣:攻撃力10000、攻撃力5000

【防具①】甲竜の鎧:耐久力8000、物理攻撃ダメージ半減

【防具②】闇竜のマント:耐久力4000、魔法攻撃ダメージ半減

【指輪①】知力5000、知力5000

【指輪②】知力5000、知力5000

【腕輪①】魔力回復1パーセント、耐久力5000、知力5000、

【腕輪②】魔力回復1パーセント、耐久力5000、知力5000、クールタイム半減

【首飾り】知力3000、知力3000

【耳飾り①】物理攻撃ダメージ7パーセント、知力2000

【耳飾り②】物理攻撃ダメージ7パーセント、知力2000

【腰帯】闇防御耐性、体力10000

【足輪①】素早さ5000、転移、回避率20パーセント

【足輪②】素早さ5000、転移、回避率20パーセント

※前回よりレベルが10アップ

※ステータス欄に加護を追加(神加護と分けるため、ステータスの下)

※ステータス欄の加護は、上位加護のみ表記する

例:耐性強と無効耐性では無効耐性のみ表記

※成長レベル9の召喚獣は1体までという制約があるため、最低1枚の召喚獣を生成及び創生している

※大地の迷宮及び原獣の園での攻略や捜索のため、鳥系統の召喚獣は多め、続いて、情報の共有及び連絡要員で霊系統が多い

※ホルダーは90枚上限のため、メルスは大地の迷宮において、鳥や霊系統を、削除生成を繰り返しながら、魚系統のバフを仲間たちにかけている

(うしうし、さすがSランクの召喚獣だ。ステータスの加護もかなり上がるぞ)

【種 類】 獣

【ランク】 S

【名 前】 ルバンカ

【体 力】 50000+30000(幻獣化)+3000(金の卵)

【魔 力】 40000+30000+3000

【攻撃力】 50000+30000+3000

【耐久力】 40000+30000+3000

【素早さ】 40000+30000+3000

【知 力】 40000+30000+3000

【幸 運】 40000+30000+3000

【加 護】 体力5000、攻撃力5000、体力超回復(毎秒1%回復)

【特 技】 五月雨拳、阿修羅突、完全防御、地殻津波、獣の血

【覚 醒】 幻獣化、聖珠生成、〈封〉

(やばい、気になることが多すぎる。特技は前衛系がやはり多いな。っていうか、体力超回復ついたぞ。常時バフで、体力が自然回復しちゃうんだが。神界でも体力は自然回復してくれてうれピッピ。あとは霊力超回復もそのうち欲しいッピ)

ルバンカのステータスを見ていて、気になることが多いが、加護に体力超回復が付いている。

これで、アレンはマクリスの加護の魔力超回復だけでなく、体力も超回復が付いたことになる。

最近、霊力回復リングを手に入れたアレンの欲望は、留まるところを知らない。

「出てきて見てくれ」

『うむ』

アレンはカードの状態になっているルバンカを召喚した。

ズン

「おおおおお!!」

獣人たちからも大きな歓声が上がる。

ミシミシ

「ちょっとデカいな。30メートルくらいか」

巨大な広間だが、それでも30メートルに達した獣Sの召喚獣「ルバンカ」には小さすぎるようだ。

頭が天井を破壊する前に、ゆっくりと腰を下ろす。

ルバンカの見た目は、茶味かかった黒色の毛皮に覆われており、首筋から背中にかけて、シルバーの毛並みが輝いている。

毛皮に覆われてもはっきりと分かるガッチリと鍛えられた筋肉が躍動し、肩と脇腹に腕がそれぞれ伸びているのだが、肩甲骨付近からもう1組の野太い腕が生えている。

(なるほど。百裂拳か。1体の敵に無数の一撃を与えるのか。獣系統は敵単体相手に相性がいいな)

「ちょっと、アレン。そろそろいいかしら。みんな見ているわよ」

待望のSランクの召喚獣の契約に、心躍らせるアレンをセシルが現実に戻したのであった。