軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第七十二話 父親への処分と王妃様からの要請

翌日、僕はクリスちゃんといつも行っている訓練を終えると直ぐに王城に向かった。

クリスちゃんは僕がパレードで馬に乗って騎馬隊と一緒にいたのを見ていたらしく、とてもかっこよかったと褒めてくれた。

貴族関係者がいる席にいた人たちは揃って僕のことを褒めていたらしく、逆に軍人なのに馬に乗れない父親はあり得ないと非難の目で見られていたという。

町の人たちも同様の反応で、父親に対する非難の目が殆どだという。

しかし、父親は大きなトラブルを起こした事には違いない。

どんな話が出るのか、僕は溜息をつきながら馬車に乗り込んだのだった。

「アーサー様、メアリー様、結婚おめでとうございます」

「わざわざありがとう」

「クリスちゃん、ありがとうね」

王城の応接室に案内されると、王家の方々が揃っていた。

僕と一緒についてきたクリスちゃんも、アーサー様とメアリーさんにお祝いの言葉を言っていた。

「ケン君には、昨日は色々なことをしてもらった。まさか、大教会の中があんなに綺麗になるとは思わなかったよ」

アーサー様がニコリとしながら話してくれたが、実際には生活魔法の範囲指定を間違った結果だった。

僕としては大失敗なので、ちょっと複雑な気分だ。

そして、さっそく父親の話となった。

「ギャイン騎士爵は、ただの打ち身だ。ポーション一本で元気になった。とはいえ、元々の素行も良くない。再度の特別訓練を課すが、結果次第では国境に送られる。今回の強制訓練は、勉強も含むことになる」

ルーカス様が、父親の処分を教えてくれた。

上級官僚研修時に立ち寄った際に、父親が仕事をサボった上に僕に怒鳴ったのも良くないという。

様々なことを加味しての判断だった。

「再訓練になっているギャイン騎士爵の長男も、周囲に威張ってばかりで訓練の意味がない状態だ。相当頑張らないと嫡男とは認められないのに、本人は自分の置かれた状況が分かっていない」

ルーカス様曰く、このままではギャイン騎士爵家は騎士爵を取り上げられてただのギャイン家になるという。

もちろん貴族でも無くなるし、様々な特権も剥奪される。

現在も、処分と並行してかなりの特権が制限されている。

本人たちは自分たちは偉いんだと思っているから、平民になるのはあり得ないと思っているだろうね。

「軍も、ギャイン騎士爵を含む貴族主義勢力のなかでも過激的な贅沢派の対応を始める。何かしらの問題を起こしたら、即処分となるだろう」

ヘルナンデス様も、もはや処分は待ったなしと言っていた。

僕も同じ思いだし、スラちゃんたちも同様だった。

これで、父親への処分の話は終わり、次にスラちゃんたちの話となった。

「引き続き、スラちゃんたちを貸して欲しいのよ。実は貴族主義勢力がアーサーたちに怪しい贈り物をしてきて、スラちゃんが見抜いたのよ。盗聴機能がついた時計よ。数日は貴族からの贈り物が届くだろうし、全てチェックをしないといけないのよ」

王妃様からの要請に、僕よりも先にスラちゃんたちが頑張るぞとやる気を見せた。

本来ならご祝儀などで十分なのだが、わざわざ贈り物をする貴族がいるらしい。

中には、本当に意味のないものを贈ってくるものもいるという。

そんなことをすればどうなるのか、直ぐに分かると思わないのかと思った。

「結婚式への参加を禁じられた貴族から、贈り物が届いた事もあったわ。流石に、中身を開けずに返送したわ。何とか王家との関わりを作ろうとしたのだろうけど、そもそも結婚式へ参加する事を禁止されているのだから贈り物の送付も禁止だわ」

王妃様は、かなり呆れた様子で話をしていた。

王太后様も同様の表情をしていて、勝手なことをした貴族に嫌悪感すら示していた。

相手のことを考えずに自分の欲だけで動いているから、このような結果になるのだろう。

僕でも、直ぐに分かりそうな結果だった。

「取り敢えず、話はこれで終わりね。この後、大教会に行って昨日のお礼を言いに行くわ。ケン君とクリスちゃんも一緒についてきてね」

そして、王妃様からほぼ決定と言わんばかりにこの後の予定を告げられた。

クリスちゃんはニコニコとしていたが、僕は思わずガクリとしてしまった。

因みに、父親の処分はエレンお祖父様にも伝えられた。

エレンお祖父様も、処分は妥当だと話をしていたという。