軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

342.プレオープンとチャーリーズエンジェル

ーーー夕方。

「では、ジョウ商会の更なる向上と、ジェネラルの更なる発展に……乾杯!」

「「「「「「「「「かんぱーーい!!」」」」」」」」」

お父様の音頭で、高々とグラスを上げる。

プレオープンでは、商会のスタッフ以外、今日が初めて新店舗に足を踏み入れる為、まずは店内の案内をした。サンルーム風のテラスやカウンター横の透明冷蔵庫には、皆んなが驚いてくれた。それは特殊ガラスが、まだ一般的ではないから。通常のガラスは、値が張る上に割れやすい。でも、この特製ガラスは割れにくい、前世のプラスチックのような物だった。ちなみに、コレを作成したのは、同級生のマッさん。マッさんのスキル【調合】と【合成】を駆使したモノだった。プラスチックに似た物がほしくてマッさんに相談したところ、この特殊ガラスが出来た。ちなみに、原材料はスライム。今は、同じ要領で特殊ガラスの食器を作れないか研究してくれている。

案内が終わると、テラスのテーブルに料理が並べられた。今回のメニューは、商会で販売しようとしている新メニューだ。その為、家族以外の参加者はテーブルに並んでいる新メニューから目が離せなくなっている。

その、メニューは『おにぎり』と『肉まん』『ナポリタンパン』。もちろん、その他にも商会で販売していた既存の軽食なども準備している。

「これは『おにぎり』です。米と言う穀物を炊いた『ご飯』に色々な具が入ってます。今回の具は、こちらから……オウメのハチミツ漬け、シャーモンの塩焼き、おかかチーズ、牛ゴンボ、ジャイアントスネークのウナギまぶし、焼きおにぎりです。商会での販売は、日替わりメニューで、その時に在庫のある具を入れる予定です。」

「コレが……あの米……美味い!!」

商業ギルドのギルマス、マイローさんは、米のことを知っていた。でも、恐る恐る食べたマイローさんは、満面の笑み。

「『肉まん』は、中に具の入った蒸しパンです。熱いので気をつけて下さいね〜。」

「あふっ、あふっ……でも、美味い。グビッ……エールに合うな。」

マーティン兄で、鍛冶屋のスティーブさんは、肉まんを頬張りエールで流し込んでいる。キンキンのエールに合うように、中身の肉の味は濃いめになっている。

「『ナポリタンパン』は、スパゲティという小麦から作られた麺をケチャップで味付けした物をパンに挟みました。」

「うん、コレはサンドウィッチよりも食べやすい。それに、このナポリタンという麺も初めて食べるが美味いな。片手で食べれるのが、また良い!」

テイマーギルドのギルマス、ダンブルさんが言う。

「ダンブルさん、食べながら仕事とかしないで下さいよ?休む時は休まないとダメです!」

「……善処します。」

私が注意すると、肩をビクッとさせる。案の定、仕事しながら食べる気だったようだ。

「ジョアン様、この度はありがとうございます。」

商会の店長、グレッグさんとケイトさんが近寄って来てお礼を言う。

「いえいえ、これから使っていって使いにくい所はちゃんと報告して下さいね。……レウ君、美味しい?」

「うん、おいしーの。」

ケイトさんに抱っこされ、おにぎりを頬張っているのは2人の長男で2才のレウス君。ちなみに、長女で5才のリオちゃんは従兄弟のネイサンとザックの所でドーナツを食べている。

「スタッフだけじゃなく、子供達の子守りまでありがとうございます。」

今回、店舗スタッフだけではなく、子供達の子守り専門のスタッフも雇った。いわゆるベビーシッター。2階の休憩室でケイト夫妻が仕事中に、リオちゃんとレウス君の面倒を見てくれる。

「はーい、お食事中のところすみませーん。一度、こちらに注目して下さーい。……えーっと、商会のリニューアルオープンに合わせて、新しいスタッフを紹介しまーす。こちらから、チャーリー、ドリュー、ルーシー、そしてベビーシッターのキャメロン。じゃあ、チャーリーから自己紹介を。」

「はい。ジョウ商会で働くことになりました、孤児院出身のチャーリーです。えーっと、冒険者をやってて、商会にはよく来てました。一生懸命働きますので、宜しくお願いします!」

緑色の髪で茶色の瞳の童顔で年下に見られやすい、18才の青年。孤児院では、ルーやデニス、メーガンと同じ年。ルーとデニスが私兵団に入ったが、チャーリーは冒険者として生計を立てていた。でも、足を負傷して復帰が難しくなり、孤児院の用務員的な仕事をしていたところ、院長の勧めもあって商会で働くことになった。

「私は、同じく孤児院出身のドリューです。ここに来る前は、王都の食堂で働いていました。宜しくお願いします。」

赤茶色の髪の毛で垂れ目の女性。孤児院を出た後に、王都で働いていたが、店の客や同僚からのセクハラにあい嫌気がさしてジェネラルに戻って来た。その後、孤児院で厨房を担当していたが、チャーリーと同じく院長の勧めで商会へ来た。

「私は、ルーシーと申します。孤児院出身で、ドリューやキャメロンと同じ年です。以前は、王都のある貴族のお屋敷で奉公しておりましたが、訳あって戻ってくることになりました。よろしくお願いします。」

黒髪ストレートロングに切長の黄色の瞳の女性。実は、先日処分された伯爵家で掃除メイドをしていたが、伯爵家が取り潰しになりジェネラルに戻って来ていたところをスカウトした。

「最後は私ですね。えーっと、ベビーシッターのキャメロンです。孤児院で子供達の面倒を見て来たので、子供が大好きです。子供達と一緒にいるだけで、住む所もお給料も頂けるなんて、本当にジョアン様ありがとうございます。」

ふわふわのミルクティーのような髪を緩く結び、ソバカスの可愛い女性。本当に子供が大好きで、孤児院で子供達の世話をしていた。この前、院長にお願いしに行った時に、子供達と元気に遊ぶ姿を見て、ベビーシッターにとお願いした。

「……と言う事で、リニューアルしたジョウ商会と新しいスタッフを宜しくお願いします。」

「「「「お願いします。」」」」

私と新人スタッフ4人、チャーリーズエンジェルが頭を下げると、皆んなから割れんばかりの拍手をされる。

明日は、ジョウ商会リニューアルオープン。

お客さん、いっぱい来てくれると良いなぁー。