軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

161.あっという間ですね〜

王妃様と前世で知り合いだったことや、元魔物討伐団員のダンさん一家のゴタゴタやら色々なことがあってから、あっという間に4回年を越した。

エイブさんは盛大な結婚式を行い、今は2才になる娘のパパさんだ。王都の屋敷で料理長をしつつ、イクメンパパになっている。

私はと言うと、あと3日で10才になる。

4年間で、お祖母様の鍛練もレベルが上がり今では私兵団の鍛練にたびたび参加するほどだった。

王妃様との関係については、お祖父様とお祖母様に相談して10才の誕生日を迎えた後に、陛下や家族に話すことに決まった。

春の季には学院に入学する。ノエル兄様は18才で魔術科の最高学年。ジーン兄様は16才で騎士科に在籍している。フーゴとライラは4才になり、色々と出来ることが増えて毎日のように走り回っている。それを専属メイドとなったメーガンと新人従僕のダイが追いかけている。

従兄弟のアラン兄様は20才になり学院卒業後近衛隊に入隊して忙しくしているらしい。ヴィーは春から騎士科に進むと手紙がきた。

王都のカフェで出会い友達となったベルとは、あれからずっと手紙のやり取りをしている。内容はお互いの領でどう過ごしているか、どこまで鍛練が進んだかで恋バナなんて一切ない。

学院に入学したらその時にはまたカフェに行ったり鍛練したりしようと約束をしていて、早く入学出来ないかなと毎日のように考えている。

10才になったら、ずっとやりたかったこと……それは、冒険者登録。ルーとデニス君は既に登録してランクGの冒険者として頑張っている。今、ノエル兄様はランクE、ジーン兄様は有言実行のランクD。

だから私は誕生日の翌日に、早速冒険者ギルドに行って登録する予定。

私が契約しているスノーは番を見つけて、子供も2頭いるお母さんになった。しかも、子供のうち1頭はなんとペガサスとして生まれスノーと同様に私と契約した。オスで名前はブラン。スノーと同じように優しい……というよりフェミニストに育った。馬面のイケメンさんである。ちなみにスノーの番は、ジーン兄様の愛馬のゼクスという名の黒鹿毛。なんでも、スノーが入厩した時から色々と気にかけて教えてくれたところからラブラブになったの〜と、スノーが惚気てくれた。ゲフッ…。

パールは成獣になり、大きさが自由に変化出来るようになった。普段はゴールデンレトリバーの成犬サイズ、騎乗する時はライオンよりも一回り大きいサイズ、そしてたまに私に甘えたい時は出会ったときの仔犬サイズになる。

私の作った料理も人間のように普通に食べ、なかでもスイーツが大好きで食べたくなると仔犬サイズで上目遣いをしておねだりしてくるあざとさを身につけた。その攻撃に、未だ誰も勝てた者はいない……。

*****

今日は昨日からの雪が未だに降り続き、いつもより一段と冷え込んでいる。

それでも日課となった朝練はかかしていない。寒いと言っても、全天候型の演習場で行っているので寒いのはせいぜい演習場まで。でも私は、演習場まで転移してるから全然寒くない。

頑張るところは一生懸命頑張るけど、楽できるところは楽しないとねぇ〜。疲れちゃうわよ。

いつも通り、6刻前に起き演習着に着替える。

この演習着は、メーガンに無理を言って作ってもらったオーダーメイド。見た目は黒装束で忍者のよう。

本当は孫たちが着ていたようなジャージ素材が良いけど、さすがに 異世界(こちら) にはないからねぇ〜。

第一弾のもんぺも良かったけど、動き易さは断然こちらの方が良いわねぇ〜。

さっ、行きますかと思った時……トントントンと扉がノックされる。

ん?こんなに早朝に誰かしらねぇ〜。

はーいと返事をすると、扉が開いてジーン兄様が顔を出す。

「あれ?ジーン兄様?どうしたんですか?」

「今日は、俺も……って、何?その格好。」

「メーガンに作ってもらったんです。動き易いんですよ〜。」

「へぇー。確かに動き易そうだな。……あっ、で、朝練一緒行こうと思って。」

「じゃあ、行きますか。はい。」

と、手を出すとジーン兄様がぎゅっと握ってくれる。

「行きますよ……【テレポート】。」シュン……。

シュン……。

「やっぱり便利だな。雪の中歩かなくて良いしな。」

「あっ、もしかしてそれで私の所へ?」

「い、いやいや、朝練を誘おうと思って?」

「へぇ〜。まっ、良いけど。ジーン兄様、私と打ち合いして下さい。」

「良いぞ。どこまで強くなったか、俺が見てやるよ。」

「はい、お願いします。」

ストレージから模擬刀を出して、先手必勝とばかりにジーンに切りかかる。それをジーンに難無く受け止められる。チッと舌打ちをし、後ろに飛び距離を取る。

「舌打ちかよ!でも甘いな。俺だって、ジョーの闘い方の情報は入ってるんだよ!っと。」

ジーンからの攻撃をかわし、トム爺に作ってもらったクナイを投げる。

「っ!!《風壁》!!危ねっ……。」

ジーン兄様がクナイを防ぐのは予想していた私は、投げると同時にジーン兄様の背後に回り込む。音を立てずにジャンプしジーン兄様の肩に座る。いわゆる肩車状態。

「うわっ!!ジョー?何処から!?」

私はジーン兄様の首に両足を絡ませて絞める。つまり三角絞め、今回は立ちバージョン。

「くっ……ヤバッ……。ギブ、ギブ……。」

私の膝をバシバシとタップして、ジーン兄様はギブアップした。パッとバク宙でジーン兄様の肩から飛び降りた。体操選手のように着地して両手をピッと上げてフィニッシュポーズを決める。