軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

143.お出掛けの報告

あの後、陛下たちの元へ戻り、別れの挨拶をして屋敷に戻ってきた。

その日は、そのまま転移扉でランペイル領のお屋敷に戻り、お母様やウィルお祖父様、リンジーお祖母様に王都での話や王城での話をした。

「そう、王都はそんなに楽しかったの。お友達も出来たみたいで良かったわねぇ。ちゃんとお手紙書かないとね。」

「はい。ベルと約束したから、あとでお手紙書きます。あとで、間違いがないか確認して下さい。」

「ええ、いいわよ。」

「ありがとうございます。お母様。」

「あらあら、お姉ちゃんは甘えん坊ね。」

お母様をハグをした私を、優しくハグする。

「でも、まさか王妃様と同郷だったなんて、偶然ってあるものなのねぇ〜。」

とお祖母様が言う。

「はい、私もビックリしました。でも、初対面で意気投合しました。」

「わっははは。さすが、ジョアンじゃな。」

「ええ、さすがに私も驚きましたよ。1刻以上も戻って来ないし、戻って来たら手を繋いで帰って来るしで。まあ、私よりも殿下たちの方が驚いてましたけどね。」

「それで、ノエルとジーンはスノーに乗って帰ってくるのか?」

「はい。スノーがノエルが主導権を握るなら、ジーンも一緒でも良いと。夕方、出発すると言っていたので

早ければ、朝方には到着すると思います。」

*****

バンッ。

「「うおっ……。」」

「あっ…えへへ。」

「えへへ、じゃねーよ。お嬢。最近はなくなったと安心させといて、これだ。」

「本当っすよ。マジで心臓に悪いんで勘弁して下さいよー。」

エイブさんとベンに怒られた。

「ごめんなさい。もう、しま……気をつけます。」

「ん?なんで言い直した?」

「えーっと、もうしないとは言い切れないから?」

「すんのかよ!」

「それは、その時にならないとわからない!」

「あー、だめだ。料理長、これ、ジーン坊ちゃんが言ってたジョアンちゃんの屁理屈っすよ。」

「あー、アレか。」

解せぬ……。

へ、屁理屈じゃないわよ。嘘つきたくないからよ〜。

「で、どうだった?初めての王都は。」

「すごかった。ジェネラルのマーケットより大きいし、色んなお店があったよ。串焼きとフレッシュフルーツジュースとジェットブルサンド食べてきた。あっ、あとグレイのオススメのカフェでリップルパイを2つ食べた。」

「何か、食ってばっかりっすね。」

「失礼な!雑貨屋でレターセットとスケッチブック、本屋で伝説の生き物の本も買ったもん。そんな事言う、ベンには美味しかったからお土産に買ってきたジェットブルサンドあげなーい。」

「あっ、いや、すんません。ジェットブルサンド食べたいっすよ。」

「がっははは、ベンの負けだな。でも、そんなに街で食べてたら屋敷の料理食べれなかっただろ?王都のやつら、張り切っていたのに。」

「えっ?ちゃんと食べたよ?王都の味付けなのかな?こちらの料理とはちょっと違った。美味しくて食べ過ぎちゃった。」

「マジで!?だって最後にリップルパイ2つ食べてから、夕食までそんなに時間経ってないっすよね?」

「うん。だから、カフェから走って帰ったよ?」

「「はーーー!?」」

あら?どうして驚くのかしらね?

リップルパイも食べたいけど、王都のお屋敷のご飯も食べたかったから、食べた物消費するには運動でしょう?

「お嬢の言う、グレイさんのオススメのカフェって、あれだろ?水上テラスの所の。」

「うん、そうだよ。」

「あれ?そこのカフェって、確かマーケットの中間ぐらいっすよね?」

「うん、そうそう。マーケットは人が多かったからマーケットの外れからだから、大した事ないでしょ?」

「いや、お嬢。貴族エリアは坂の上だったろ?あそこを走ったのか?」

「うん。ジーン兄様も。……あっ、あと従僕さん2人もだ。」

「「従僕2人?」」

「うん。たぶん護衛だったんだと思う。」

「「………。」」

「えーっと……ジョアンちゃんは、その2人に気付いてたんんすか?」

「うん、でも気付いたのはカフェに入った時だったけどね?」

「ちなみに、どんなヤツ?」

「どんな?んーっと、濃緑色の髪の1つ結びの人と紺色の短髪の人。名前は挨拶の時にいなかったから、わかんない。」

「……なんでお嬢は、屋敷の従僕だって思ったんだ?」

「だって、帰る時に私たちの後ろをついて来たのに、門扉くぐって振り返った時にいなくて。他のお屋敷の人かな?って思ったけど、もしかしたらってお屋敷の裏門の方に周ったら水道で頭濡らしてたから。」

「「あーーー。」」

あれ?どうして2人共、項垂れているのかしら?

「も、もしかして、その2人に話しかけたりとか?」

「したよ。一緒にあの坂走ってもらっちゃったから申し訳なくて、お疲れ様って言って水と塩飴を渡したよ?」

「はははは……。や、優しいっすね。」

「お嬢。ちなみに聞くが、その従僕のこと誰かに話したか?」

「ん?……あっ、湯浴みの時にマーサに。走って来た事話した時に、あの2人もすごいんだねーって。」

「マーサは、何か言ってたか?」

「え?えっと…あっ、『さようですか、鍛練してますからね。きっとこの後も鍛練ですね。』って。」

「「あーーーー。」」

マーサ、他にも何かブツブツ言ってたけど、小さくて何言ってるかわからなかったのよねぇ〜。

「……よりによって、マーサにバレるとは不運だな。」

「不憫でしゃーないっす。」

「え?」

「いや、なんでもない。楽しかったようで良かったな。」

「うん。」

エイブとベンが顔見知りの従僕2人を、不憫に思うのも仕方ない……。

王都の屋敷のメイド長マーサ。

彼女の経歴は、元冒険者でランクAパーティの1人だった。【水】属性で弓矢の名手。二つ名は『氷の射手』。

そして、家令のリアム。彼もまたマーサと同じランクAパーティの仲間だった。【火】属性で瞬足の持ち主。二つ名は『烈火の剣』。

ジョアンから従僕2人の失態を聞いたマーサは、従僕2人に愛のある言葉を小一時間囁き、その後リアムから愛ある指導を。……それは、夜遅くまで続いた。