軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

ルプミリナとオーロラ

ルーが女の子を生んだ。

ルプミリナ。

命名はルーだが、相談して決めたから問題なし。

俺も喜んでいるが、ルプミリナの誕生を一番喜んでいるのがアルフレート。

出産まで、アルフレートはちょっと複雑な感じだった。

まだまだ甘えたい年頃なのに、ルーがお腹の子を意識しているのを感じていたのだろう。

だが、生まれた妹を見て一変している。

俺よりも大事にしそうだ。

あまりかまい過ぎると、ティゼルが怒るぞ。

次に喜んでいるのが始祖さん。

嬉しいのはわかるけど、生まれたばかりなので嫁入りの話とかはしないでほしい。

うん、村の外に出す気もないから。

ルプミリナの出産祝いだなんだと数日わたわたしていると、ティアが産気付いた。

ルーに比べて少し長かったが、無事に出産。

妖精女王が踊りながら祈ってくれたからだろうか?

遊んでいるだけにも見えたが……

いや、ありがとう。

こちらも女の子。

名前はオーロラ。

命名はティア。

ルプミリナが生まれた時はアルフレートに遠慮して大人しかったティゼルが、大喜びしている。

グランマリアたちが順番に様子を見にきている。

抱っこするのはもう少し落ち着いてからな。

キアービットが、俺とアルフレートを見比べながら怪しい視線を送ってくるのはなんだろう?

いや、あの視線は知ってる。

雌(メス) が 雄(オス) を狙う目だ。

赤ちゃんを見たから刺激されたか?

アルフレートのために防波堤になるべきか?

……

アルフレートの防波堤にはウルザがいるな。

アルフレートとキアービットのあいだに、ウルザがポジショニングしている。

羨ましい。

俺とキアービットのあいだにポジショニングする者は……ザブトンの子供か。

ありがとう。

ただ、身長がちょっと足りないな。

気持ちは嬉しいぞ。

ああ、キアービットを縛らなくて良いから。

ははは。

よしよし。

キアービットが糸から逃れる前に、移動しようか。

現在、他にハイエルフが二人、山エルフが三人、獣人族の女の子が二人、俺の子を妊娠中だが……こちらの出産はまだ少し先のようだ。

無事に生まれて欲しい。

……

しかし、本当に俺の子だらけになりそうだな。

子供が増えるのは良いことだけど、大半が自分の子だと少し考えてしまう。

もう少し、節操を持ちたい。

いまさらか?

いまさらだな。

流されない強い意志を持とう。

うん、これだ。

よし、強い意志。

俺は覚悟を新たに、周囲をみる。

俺から距離をとってはいるが、いたるところから送られる女性からの視線。

うんうん、キアービットと同じだな。

赤ちゃんを見て、刺激されたと。

わかるわかる。

だが、男は赤ちゃんを見ると逆にHなことを考えなくなるんだ。(俺の意見)

頭脳と下半身は別?(女性陣の意見)

……

子供ガードを要求する!

アルフレート、ティゼル、誰でもいいから助けて!

む、胸を押し付けられても、強い意志をもった俺はくじけないぞ。

ルプミリナとオーロラの誕生で村は祝賀ムード。

来る者たちが祝福してくれるのは嬉しい。

調子に乗ってしまいそうになるので、気を引き締める。

油断大敵。

幸いなことに村では赤ちゃんが大きな病気や怪我をしてはいないが、なにが起こるかわからないのが世の中。

対処しようがないと言えばそれまでだけど、やれることはやっておく。

つまり、神頼み。

社(やしろ) の掃除。

創造神の像と、農業神の像の掃除。

毎年やっているけど、やはり汚れる。

しかし、この像っていつまで光るのかな?

フーシュが祈ってから、ずっと光りっぱなしなんだよな。

像を掃除することで、輝きを取り戻すから直視しにくい。

まあ、汚れている場所はわかりやすいけど。

掃除が終わったあと、カーテンで隠す。

このカーテン。

ザブトンが新しく作ってくれたカーテンで、とても薄い。

なので透けて見えるのだけど、光はやんわりと抑えてくれるのでありがたい。

しかし、薄いカーテンで姿がぼんやりと見える感じは……なんだか高貴な像っぽい。

満足。

さて、その上で……出産、子育てって誰に祈れば良いんだろう?

大地母神とかかな?

どんなのだ?

想像できない。

【万能農具】に任せるか?

俺は大樹の傍で、大きめの木材を前に、ノミに姿を変えた【万能農具】を構える。

あとは無心。

……

妖精女王の姿になってしまった。

しかも、美人度と大人っぽさが五割増し。

たぶん、俺が作業している横で妖精女王が子供たちとリンゴやナシを食べていたからだろう。

見学は構わないが、それなりに賑やかだった。

それで俺が無心ではなくなったのだろう。

失敗だ。

しかし、出来は悪くない。

妖精女王を知らない人に、女神と言って見せたら信じるかもしれない。

そんなことはしないけどな。

子供たちと妖精女王に像の感想を聞いてみる。

「そっくり」

……

子供たちよ。

気を使わなくていいんだぞ。

「もう少し胸のサイズを大きく」

妖精女王よ。

木彫りだ、盛れない。

削る方向ならできるぞ。

大地母神はまた今度にしよう。

妖精女王の像は……創造神の像や農業神の像と並べるのは抵抗があるな。

しかし、野ざらしは本人に悪い気がする。

自分で彫ってなんだが、出来はいいんだ。

飾りたい気持ちがある。

よし、少しだけ飾ってから、倉庫に放り込もう。

飾る場所は……屋敷のホールで構わないか。

……

妖精女王の像が、子宝を授ける像のように扱われている。

拝む、祈る、お供えをする。

駄目とは言わないが、そうしたいなら本人にすれば良いんじゃないか?

屋敷の一部屋で寝てるんだろ?

まあ、本人にするのは迷惑か。

俺だって拝まれたり祈られたりお供えされたら嫌だ。

しかし、あとで倉庫に放り込むとは言い出せない空気。

誰かに引き取って欲しいとか言うと揉めそうだな。

衣装小屋を作る時に、一緒に妖精女王の像を納める社を作ろう。

うん、そうしよう。