軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

犬?

子犬たちが産まれてから三十日。

子犬たちは、かなり大きくなり、顔付きもクロやユキに似てきた。

そして、新たな発見。

子犬たちの額から角が伸び始めていた。

……

クロやユキを見ると、額の部分に骨の折れた跡っぽいのがあるのがわかる。

気付かなかったのは、子犬たちはともかく、クロとユキは背中は撫でさせてくれるが頭は触らせてくれなかったからだ。

子犬の角が出始めたあたりから、頭を撫でさせてくれるようにはなったが……

折れた跡が痛々しい。

生え変わるのかな?

そして、犬ではなかったか。

まあ、角が生えているぐらいでは、特に気にしたりしない。

ここは異世界だ。

角ぐらい生えていても問題は無い。

ジャレられた時に痛いのを我慢する程度だ。

ははは。

角は鉱石で作ったナイフのような形をしているので、結構な勢いで頭から突進してくるのは止めてほしい。

畑の作物はスクスク育っている。

そのほとんどが実をつけ、イチゴとトマトが収穫できそうなぐらいに赤くなり始めていた。

ニンジンやジャガイモも良い感じで葉を茂らせている。

そろそろ収穫できるだろう。

畑の中で区分して手の入れ方を変えた件だが……

結果として、手を入れれば入れただけ成長が早かった。

つまり、水をやって肥料を与えた方が成長が良かった。

次に、肥料を与えた作物。

その次に水を与えた作物。

最後に何もしなかった作物。

しかし、何もしなかった畑でもそれなりに作物ができている。

この世界ではそうなのか、それとも【万能農具】のお陰なのか?

ともかく収穫だと思ったが、困った事態に直面した。

収穫物が多過ぎることだ。

【万能農具】でカマやナイフ、ハサミを使って作物を収穫するから疲れないとしても、軽く眩暈を覚えるレベルで多い。

さすがにクロたちが収穫を手伝ってはくれないだろう。

俺一人で収穫する。

嫌ではない。

嫌ではないが……

やるしかないか。

頑張った。

畑一面の収穫に半日、畑十二面で六日掛かったが、なんとか収穫を終えた。

木の幹を食料の保管場所にしようと考えていたが、入りきらなかったので自分の住居にも置き始めた。

問題その一。

トマトが熟し始めたので、急いで食べないといけない。

幸いにも、トマトはクロたちも喜んで食べるのでなんとかなかった。

問題その二。

イチゴも同様に熟し始めたので、急いで食べないといけなかった。

これはクロたちにも好みがあった。

喜んで食べるのはユキとクロサン。

メスが好み、オスは好まないようだ。

俺は良い感じで食べた。

問題その三。

こんな感じで収穫物が傷むので、早く食べなければいけない。

問題その四。

調味料が無い。

問題その五。

調理道具が無い。

ふふふ……

一次産業だけでは、豊かな生活はできないんだなぁ。

とりあえず、塩を手に入れないとトウモロコシを茹でたりできない。

そして、次は米を作ろう。

うん、米なら炊けば食べられ……調理道具……くっ。

問題が山積みだ。

収穫を終え、収穫物を食しながら俺が始めたのは調理道具の作成だ。

とりあえず、カボチャは生のままじゃキツい。

焼くための鉄板ならぬ、石板を作る。

これは大きい岩を【万能農具】で切り、引っ掛けて運び、下から熱することができるように配置した。

見た感じは背の低い石のテーブル。

【万能農具】で岩を薄く切るのは可能だったが、岩が自重で割れるので、その限界を見極めるのが難しかった。

そして完成したのだが、それなりに長時間、石板を焼かないと駄目だろうなぁと思う。

今はこれが限界だろう。

次に包丁。

【万能農具】で作物を切ることはできるが、【万能農具】で大きな肉を軽くしている時とかに切る包丁が欲しいので作ってみる。

これも石だ。

程良いサイズの石を包丁の形に削り、刃の部分を削れば完成。

兎の肉を簡単に切断できるので、問題無いだろう。

予備を考え、三本ぐらい作っておく。

そして鍋。

大きな岩から削りだして作る。

木だと燃えるからだ。

【万能農具】で作成するのは簡単だが、重い。

いつか、粘土を発見して土鍋を作るべきなんだろうな。

ともかく、鍋は完成した。

良い感じの石の蓋も作ったが、開ける時に熱いんじゃないかなぁと想像して放棄。

蓋は木で作ることにした。

クロたちが新しいフライングディスクかと興奮し始めたのが少し困った。