軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

グレンジャー館へ

次の日、お父様とヘンリーを同行して先ずはグレンジャーへ向かう。

勿論、パーシバルも一緒だよ! 今回はお父様が一緒なので、どこでも泊まれるんだ!

常に一緒に来て欲しいけど、書斎が大好きだから難しい。

本当はナシウスも一緒に連れて行きたいけど、今は期末テストの最中! 仕方ないよ。

その代わり、短いけど冬休みに……あああ、その時はソニア王国へ行くんだ!

春にグレンジャーホテルをオープンする時は、絶対に連れて行こう!

そう、先ずグレンジャー館に行くのは、ホテル開業の準備のチェックと研修所に泊まりこんでいるロマノ大学生との話し合いが目的だ。

それに、冬休みになったので、教授達も研修所に来ておられるからね。

お父様も学生達のフィールドワークには興味があるみたい。学長として頑張っているのかも?

鮭と海老の養殖を引き続きして下さっているベッカム教授。内緒で私は真珠の養殖をしているけど、ちょっとあれで良いのか心配なんだ。やはり、一度、相談したい。

パーシバルの疑念も分かるから、一度相談してからだね。

ライトマン教授は、砂防ダムにどのくらいの土砂が溜まったのかチェックして、結果次第では浚渫工事をしなくてはいけないと張り切っている。

あの強力なポンプを他の領地でも使いたいみたい。その件は、作ったゲイツ様に丸投げしよう!

それと、冬場は領民に、街道の整備や崩れた防衛壁の工事などをさせるのだけど、その監督を学生達が引き受けてくれたんだ。

これには、新領地の館の改築をまたラドリー様がするのでは? って思惑が潜んでいそう。確かに参考にしたいよね! 凄技だからさぁ。

ラドリー様、独身なのはグルメ過ぎるからかな? ゲイツ様程は傲慢じゃ無さそうなんだけど……アビゲイルはどうかな? いや、いや、仲人おばさんをする気は無いけど、友だちには良い結婚をして欲しい!

結婚後も付き合える相手だと良いなぁと思っちゃうんだよね。ラドリー様は、ずっとエバに執着しそうだから、縁は切れそうにないんだもの。

植物学科のリンネル教授の研究室メンバーは、今は北部でトレント狩りの真っ最中かも。去年、どのトレントが甘い樹液を蓄えているのか調査したけど、あまり多くなかったみたい。

でも、今年は種類が分かっているから、それを集中的に討伐して甘味を作りたいそうだ。

今回は、メアリーとカミュ先生とジョージとルッツをお供に連れて行く。それと、初めてワイヤットを王都から連れ出せるんだ。

屋敷を後にするのを渋っていたけど、お父様が「一度、グレンジャー館を見てやって欲しい」と言ったからだ。

お父様は、グレンジャー館をホテルにすると聞いてから、執事のワイヤットに見落としをチェックして貰った方が良いと考えていたみたい。

これまでの無関心なお父様とは大違い!

それにミッチャム夫人と家政婦見習いもいるから、ワイヤットも王都から出る決意をしたのかもね。

グレアムは御者兼護衛。サンダー、ジニーは 馬の王(メアラス) と 金の鬣(グルファクシ) の世話。

騎士は、今回はエルビス卿が王都に来ていたので、護衛の指揮を取ってもらう。

若いエルビス卿だけど、ベリンダとの連携も上手いし、頼りにしておこう!

護衛どころか、門番もいなかったグレンジャー家だけど、今は八人雇っている。でも、半分は王都に置いていくよ。

モラン伯爵家から残りの護衛は借りるんだ。パーシバルも一緒だからね。

それに 金の鬣(グルファクシ) の群れを護る為に第一騎士団からも騎士と見習い騎士が派遣されている。

金の鬣(グルファクシ) の群れの雄は全て王家に譲る事になった。この中の一頭がパリス王子にプレゼントされるそうだ。

前の 馬の王(メアラス) の群れの雄は、それぞれ引き取られた後だからね。

そして、家には雌を五頭残して、 馬の王(メアラス) の子馬を増やすとサンダーが張り切っている。

えっ、 金の鬣(グルファクシ) のお相手は? 前に王家に譲った雌を五頭返して貰うんだ。お腹の子が生まれてからね。

金の鬣(グルファクシ) の群れの雌の三頭は王家に譲る。この交渉、サンダーと新しい王家の馬頭と凄い熱戦になったそうだけど……私はサンダーに丸投げ! 馬の良さなんて分からないから。

それと、 馬の王(メアラス) と 金の鬣(グルファクシ) に種馬になってもらいたいと、あちらには弱みがあるから、かなり強気な交渉になったみたい。

残念な事にエバは、マーガレット王女のソニア王国訪問の為のチョコレート作りと、王宮料理人に海産物の料理を教える為に屋敷に残っている。

グレンジャーホテルの新メニューとかエバと相談したかったのにね。まぁ、これはソニア王国から帰って考えても良い。

朝早く王都を出て、途中で二度休憩してグレンジャー館に着いた時は、昼過ぎだった。

宿で昼食を取ったけど、私はもう疲れていた。今回は、 馬の王(メアラス) と 金の鬣(グルファクシ) を二頭連れて来たから、私が一人で 馬の王(メアラス) に乗る場面も多かったんだ。

ヘンリーは私の代わりに乗りたいって目で見ていたので、途中から二人乗りに挑戦したよ。

本当は、ヘンリーだけでも乗れるのだけど、街道で子どもがスレイプニルに乗っているのは悪目立ちしそうだからやめておく。

グレンジャー館にモンテス氏も来ていて、私は苦手だけど、使用人勢揃いのお出迎えの儀式があった。

「ハープシャー伯爵、お帰りなさい」

そうか、子爵から伯爵になったんだね。パーシバルに 馬の王(メアラス) から抱き下ろして貰って、挨拶を受ける。

ヘンリーは軽々と飛び降りていた。身体強化をもっと習わないといけないね。

領民の使用人、前は貴族との接し方ができていないとモンテス氏とアダムが嘆いていたけど、パッと見た目はちゃんとしている。

背筋もピンとしているし、お辞儀の角度も揃っている。かなりアダムに鍛えられたみたい。

馬の王(メアラス) や 金の鬣(グルファクシ) の世話は、サンダーとジニーに任せておけば大丈夫。

屋敷に残っているスレイプニル達は、第一騎士団と下男が世話してくれている。