軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

婚約パーティで親戚大集合

土曜は、サリエス卿とユージーヌ卿の婚約パーティだ。

やはり、十歳以下のヘンリーは招待されていないけど、ナシウスは社交界デビュー前なのに行くんだ。

何故なら、サリエス卿にはずっと剣術指南をしてもらってきたから。サミュエルも招待されているから、二人で話したりできるだろう。

お父様、私、ナシウス、メアリーを伴って、モンテラシード伯爵家に行く。

今回は、モラン伯爵夫人の実家になるので、パーシバルはそちらと行動する。でも、パーティの間は、一緒だよ。

「アマリア伯母様もホッとされるでしょうね」

お父様は、苦手な姉の話はスルーする。

「去年は、ルシウス様が結婚されたのですよね? サリエス卿は、いつ結婚されるのですか?」

ナシウスの質問に、私も知りたいと思っている。

「新居はできたと聞きますわ。でも、これから新生活の準備をしなくてはいけないのかしら?」

こちらの結婚事情に詳しくない。でも、お父様も無知みたいだから、これはアマリア伯母様や他の伯母様方に聞いた方が良さそう。

「ご婚約、おめでとうございます」

お父様もマナーは身についているから、モンテラシード伯爵夫妻とサリエス卿に丁寧に挨拶する。

私とナシウスもね! ああ、パーシバルが私をエスコートしに来てくれた。

ナシウスは、サミュエルと応接室で話すみたいだから、私はパーシバルに若い親戚達に紹介してもらう。

「こちらが私の従兄弟のミッシェル・オーエンです。こちらが、私の婚約者のペイシェンス・グレンジャー」

わぁ、婚約者として紹介してもらったよ! 頬が赤くなっちゃう。

「ああ、パーシバルからよく聞いています。でも、話よりももっと素敵なレディだ」

ミッシェルは、口も上手いね。

こちらは、若い人が集まっている。殆どが、ロマノ大学生みたい。

「夏休みの間、ペイシェンス様の領地で、フィールドワークが盛んだったと聞きました」

ミッシェルの友だちの何人かが、グレンジャーでフィールドワークに参加したようだ。

「ミッシェル様は、何を専攻されているのですか?」

なんと、ザッカーマン教授に師事してるんだって! その割に、暇そうな印象だけど?

「私もザッカーマン教授に指導教授になって頂きたいと思っているのです。あのう、面接とか……どういった感じなのでしょう?」

他の若いメンバーに笑われた。

「普通は、入試を心配されるのに、指導教授との面接を心配されるのですね?」

パーシバルも私も学科試験は大丈夫だと自信を持っているけど、違うの?

「ははは、学長の娘さんだけあるよ。グレンジャー家は学問の家系だから」

そこから、ザッカーマン教授の曲者振りをミッシェルから教えて貰ったけど、やはり自由にさせて貰えるのも確かみたい。

「教授から、課題を出される事は一年に一つぐらいなのだ。だが、それが凄くややこしくて……まぁ、クリアできたら、成長できるのは確かなんだけどさ」

ふぅ、自由なのは、かえって難しいよね。細々と指示してもらう方がやり易いのかも?

少し雑談している間に、招待された人達が揃った。

ここで、主役の登場だ。他の人達は、ユージーヌ卿がドレスを本当に着るのか、少しドキドキしているみたい。

特に、マキシム子爵の親戚達は、顔色が少し悪い。ルシウス様の結婚式に、近衛騎士団の礼服で参列したのは有名だからね。

「わぁ、お綺麗ですわ!」

私は、夏休みに試着も見ているから、安心していたけど、本当にユージーヌ卿は素敵だよ。それに、エスコートするサリエス卿も背が高くて、ハンサム。グッドカップルだね! 青いスッキリとしたドレス、やはり背が高いと素敵だよ!

髪は短いけど、綺麗に纏めてあり、麗しい顔がよく見える。

「ユージーヌ・マキシム嬢と息子のサリエス・モンテラシードが婚約しました」

モンテラシード伯爵が披露して、パーティの始まりだ。

今回は、食事会、そして舞踏会? ユージーヌ卿がダンスできるのかしら? 前に、ルシウス様の結婚式ではアンジェラと踊っていたけど……リード役だったよね?

今回の婚約披露パーティで、アマリア伯母様に頼まれて、マッドクラブやグレンジャー海老などを提供している。

それと、これが上手くいけば、特産品店の宣伝にもなるしね。

ただ、アマリア伯母様は、ケーキは伝統的な方が良いと思ったみたい。砂糖ザリザリなんだ。結婚式とか婚約披露パーティのケーキは、縁起が良いから、女の人には良いお土産になるみたいだからね。

マッドクラブを使った前菜、それとグレンジャー海老のテルミドール、どちらも好評だった。肉料理は、ビッグボアのステーキ! これは、大きくて半分しか食べられなかった。

食事の後の舞踏会は、最初はユージーヌ卿とサリエス卿だ。二人とも身体能力が高いから、とても素晴らしいダンスだった。心配しなくても良かったよ。

「ペイシェンス、踊りましょう!」

途中から、ルシウス様とサマンサ様が参加したし、パーシバルに誘われて、私も踊る。

ただ、結婚式の時ほどは長い時間は踊らない。というか、ユージーヌ卿は我慢の限界なのかもね。

主役が踊るのをやめても、何曲かは続いていた。

私とパーシバルも、二曲で踊るのをやめて、食堂で話をすることにした。だって、ナシウスの事が心配なんだもん。

「ナシウスは、サミュエルと楽しく話していますよ」

パーシバルには笑われたけど、二人が座っている所へと向かう。

ただ、その前にユージーヌ卿のお母様に捕まったんだよね。

「ペイシェンス様、本当にドレスを作って下さり、ありがとうございます」

それは、良いんだよ。料金も貰っているんだから。

「ユージーヌ卿は、とてもお綺麗ですね」

大きな溜息! これは、マキシム子爵夫人から逃げようが無いのかも?

「結婚式のドレスもペイシェンス様に依頼してあると言うのですが……本当でしょうか?」

それは、聞いているから頷く。

この後、延々と結婚準備についての話になって、横のパーシバルは退屈だったんじゃないかな?

「マキシム子爵夫人、私も心配していますの」

アマリア伯母様が参戦したので、パーシバルには「ナシウスの様子を見てきて下さい」と言って解放したよ。

私は、色々と参考になる話だから、メモを取っておきたい気分。マキシム子爵夫人の愚痴、参考にさせて貰おう!

長話に付き合っているのを、見かねたリリアナ伯母様が、解放してくれたけどね。刺繍の内職で、ナプキンまで用意するのは知っていたけど、本当に細々した物まで花嫁側が持って行くんだ。

これは、ミッチャム夫人に任せよう! 本当に家政婦がいなかったら、困ったと思う。