軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

女子勉強会?

マーガレット王女とは、王宮で少しだけ会ったけど、1週間も側仕え無しで大丈夫だったのか気になっている。

「メアリーも疲れたでしょう。早く屋敷に帰って休みなさい」

メアリーは、服や下着などを片付けてくれていたので、労って帰らせる。

「ふぅ、マーガレット王女はちゃんと勉強されているかしら?」

中等科2年生からは、文官コースの勉強もすると意欲を見せていたけど、王妃様は家政コースの単位を多く取らないと駄目だと言われたみたい。

「ペイシェンスです」と言ったら、マーガレット王女がドアを開けてくれた。

「ペイシェンス! 貴女は、とても大きな魔物を討伐したのね!」

ああ、ビッグボアが学園に運ばれたのだ。

「あれは、ゲイツ様が横におられたから、安心して魔法を撃っただけですわ。それに、気分が悪くなってしまったのです」

マーガレット王女は、くすくす笑う。

「ペイシェンスは、相変わらず自分の評価が低いわね。キースから学生チームのトップだったと聞いたわ。それに 雪狼(ニックスルプス) を何頭も討伐したし、フェンリルも追い払ったのでしょう。素晴らしい活躍だわ! それに 馬の王(メアラス) やスレイプニルの群れも捕まえたのよね。それで 女子爵(ヴァイカウンテス) に叙されたのですもの」

ああ、あの我儘な 馬の王(メアラス) について、マーガレット王女にちょっと説明しなくてはいけないのだ。

「ええ、それに関しては陛下に感謝しておりますわ。ただ 馬の王(メアラス) は、まだ人に慣れていませんし、スレイプニル達も野生のままです。私がいないと暴れてしまうのです」

マーガレット王女は、元々、スレイプニルは好きではなかったみたいなので、怒られるかな? 少し言い出し難い。

「朝は 馬の王(メアラス) の世話と運動をさせないといけないみたいなのです」

あっ、と驚かれる。

「ペイシェンスは、乗馬は苦手なのに大丈夫なの?」

ふぅ、全員が私の乗馬が下手なのを心配してくれるよ。

「ええ、何とかパーシバル様も乗る事を承諾させたのですが、まだ私と一緒じゃないと駄目みたいなのです。なるべく、パーシバル様だけで乗れるようになって欲しいですわ」

マーガレット王女は、少し考える。

「朝、ペイシェンスがいないのは、少し困るけど、なるべく私もリュミエラ様も自分で髪の毛を整えるわ。美容の修了証書を貰わなくてはいけないから、その練習だと思うことにしましょう」

ええ、凄い自立心だよ。前は起こさないといけなかったのに!

「それに、ペイシェンスも 女子爵(ヴァイカウンテス) になったのだから、乗馬ぐらいできないと困ると思うわ。練習しなさい」

うっ、その通りなのだ。

でも、朝食の7時までには、寮に戻るつもりだし、ちゃちゃと髪の手直しはできそう。

「お勉強をなさっていたのですね!」

机の上には、家政数学の教科書が置いてある。

「ええ、リュミエラ様も頑張っていらっしゃるし、負けられないもの」

やる気は良いけど、パリス王子を諦めてくれた方が、私的にはホッとするのだけどね。

夕食までにリュミエラ王女と一緒に勉強しているのを見ながら、私はロシアン帽を縫う。

ふう、やはり2人分は無理だから、 雪狼(ニックスルプス) の毛皮が届いたら、パーシバルのも縫おう。

それと、毛糸のパンツも編まなきゃね! 今のドロワースも要改善だよ。何とかゴムみたいに伸び縮みする素材を見つけて、可愛いパンティにしたい。

でも、毛糸のパンツも冬は穿くけどね! 前世の薄くて暖かい素材の一分丈パンツが懐かしいよ。

あっ、無ければ作れば良いのだ! ふぅ、やりたい事や、しなくてはいけない事がいっぱいありすぎる。

それと 馬の王(メアラス) の世話にどのくらい時間を取られるのか、さっぱりわからない。

ブラシを掛けたりしなくても、生活魔法でピカピカにはできるけど、スキンシップというか、精神的に繋がる事を求められている気がする。

普通の馬とは、そんな繋がりは感じた事は、私は無かったのだけど、ユージーヌ卿とかパーシバルは少なくとも自分の戦馬と信頼関係を結んでいる気がする。

それにオーディン王子は、 勇者(アンドレイオス) との絆が強そう。

なんて事を考えながら、2人の勉強を見ていたのだけど、私も、そろそろレポートを纏めたりしなくてはいけないのだ。

「今夜は、ペイシェンスも疲れているでしょうから、夕食後はリュミエラ様と勉強会をするわ」

確かに疲れているけど、夕食後も 馬の王(メアラス) の所に行かないといけないのだ。

本当に、パーシバルが一緒に行ってくれるのだけが慰めだな。

夕食の鐘が鳴ったので、食堂に降りる。

「ペイシェンス、早く食べて 馬の王(メアラス) の所に行かなくては!」

ああ、パーシバルのやる気が眩しい。

「まぁ、夜も行かないといけないの?」

マーガレット王女が呆れている。

「ええ、 馬の王(メアラス) がここの馬房に慣れるまでは、寝る前に落ち着かせた方が良いと言われたのです」

パーシバルと急いで夕食を取って、特別馬房に急ぐ。

「その帽子、可愛いですね」

ロシアン帽を褒めてくれるパーシバル、とても優しい。

「寒いから、温かい帽子が必要だと思ったのです。パーシー様のも作りたかったけど、手持ちの毛皮がもうなくなってしまったの」

パーシバルは、自分は大丈夫だと笑うけど、夜になって凄く寒い。朝はもっと冷え込むのだろう。

「ブヒヒン!」『遅い!』と文句を言われたよ。

「夕食ぐらい食べさせてよ!」と言い聞かせておく。

「綺麗になれ!」と掛けると、元々、ピカピカだったのが、余計にピカピカになったよ。

「綺麗なスレイプニルですね」

パーシバルがうっとりとした目で 馬の王(メアラス) を称賛している。

「パーシー様、馬の手入れとは、ブラシを掛けたりするのかしら?」

「こんなに綺麗ならブラシを掛ける必要はありませんよ。でも、スキンシップには良いかもしれませんね」

そんな事を話していたら、サンダーが良い案だと助手のジニーにブラシを持って来させる。

「いつも、ペイシェンス様が生活魔法を掛けて下さるから、 馬の王(メアラス) はブラシを掛けた事がないのです。ブラシ掛けに慣らした方が良い」

私は、パーシバルに教わりながら、ブラシを掛ける。

「もっと強く擦っても良いのですよ」

ふう、パーシバルはテキパキとブラシを掛けていくけど、かなり疲れる。

「 馬の王(メアラス) 、気持ち良い?」

「ブヒヒン!」『もっと強く!』だってさ。

「マッサージして貰っている気分なのかしら?」

ブラシで擦ると気持ちよさそうに目を瞑る。

「さぁ、私が騎士クラブで当番していた時は、汚れや抜け毛をブラシで取り除いていましたが、 馬の王(メアラス) の場合は綺麗ですからね」

だよね! でも、まぁ気持ち良さそうなのは良かったよ。

「そろそろ寝る時間でしょ? 私も部屋で寝るわね」

ブラシ掛けが気持ち良かったのか、 馬の王(メアラス) はうとうとしている。

「ブヒヒン!」と許可が出たから、パーシバルと寮に帰る。

「寒いですね!」

ゆっくり話しながら帰りたいけど、そんな事をしていたら凍えちゃうよ。

「走りましょう!」

パーシバルに手を引いて貰って走る。ペイシェンス、走るのも遅い!

はぁはぁ、息が上がったけど、寮に戻ってホッとした。

「 馬の王(メアラス) は元気か?」

食事は終わったのに、何故かパリス王子とオーディン王子とアルーシュ王子とキース王子が食堂で待っていた。

「ええ、私は朝早いから失礼しますね」

スレイプニル愛の深いオーディン王子と長話はしたくない。

討伐から帰って、本当に疲れているのだ。

「パーシバル様、おやすみなさい」

ふふふ……、寮の前でおやすみのキスはしたから、簡単に言って部屋に上がる。

ゲイツ様に貰った腕時計のタイマーを4時に合わせて、眠るよ。

やれやれ、明日からこの時間に起きなきゃいけないのかしら? はぁぁ……。