軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

修了証書、いただきました!

水曜は午前中は授業、そして気を使う 上級食堂(サロン) での昼食、昼からの古典は真面目に授業を聞いたよ。ペイシェンスは合格できるけど、私は勉強が必要だからね。

初等科の歴史は簡単な時代の流れを習うだけだけど、私は全部知らないからね。

前世で小学校でも大まかな歴史の流れを勉強して、中学でもう少し詳しく習って、高校ではもっと詳しく何故そうなったかとか習う感じ。初等科1年は小学校程度。そして初等科2年3年は中学程度かな。

家政はルイーズと一緒なんだよ。そんなに側仕えになりたいなら、寮に入って欲しいよ。無い物強請りはやめて。

2年生の家政は流石に真っ直ぐ縫うだけでは無かった。

「春学期は化粧ケープに刺繍をして貰うの。飛び級した貴女達は少し遅れているけど、春学期中にできれば良いから安心してね」

キャメロン先生は、おっとりとした話し方で、安らぐよ。確かに2年生は1週目から化粧ケープに刺繍を始めているけど、まだほんの少しだけだ。

「図柄は自由なのですか?」ルイーズは積極的に質問してくれるから、そこは楽だな。

「ええ、でも春学期の終わりには展示しますから、あまりに単純な模様だと恥ずかしいですわよ」

ルイーズは先生の言葉で燃えたようだ。早速、化粧ケープに複雑な模様をチャコで描き始めた。私は、マーガレット王女の髪をとかす時に使おうかなと思い、単純な発想だけど、ケープの裾全体にマーガレットの花と葉っぱをぐるりと描いた。

春学期中で仕上げたら良いのだとは分かっていたが、こういう作業って夢中になっちゃうんだ。気がつけば、完成していた。途中で無意識のうちに生活魔法を使っていたようだ。やっちゃったよ。

「あら、貴女はペイシェンス・グレンジャーね。生活魔法のジェファーソン先生とは友達なの。聞いてはいたけど流石ね。私が教えることは何も無さそうだわ」

ハイッと修了証書を手渡された。お婆ちゃん先生とは相性が良いのかな? あっ、ルイーズからメラメラ燃える視線を感じるけど、そんな事より自由時間が増えたのが嬉しい。

魔法実技の月曜と木曜、そして家政の水曜が4コマ目が免除になる。家から靴下を持ってきて内職しても良いし、数学の復習や国語や古典や歴史や魔法学の勉強に当てても良い。ルンルン!

学習面はダンス以外は問題ない。ダンスも練習すればいけると思う。真剣に中等科に飛び級を考えよう。

初等科と違い中等科は単位制だ。その上、騎士コース、文官コース、魔法使いコース、家政(花嫁修行)コースに分かれる。多分、マーガレット王女と学友は家政(花嫁修行)コースを取ると思う。私は、持参金は無いし、弟達が自分で稼げる様になるまでは面倒を見たい。つまり、異世界的には行き遅れ決定なのだ。それに、ナシウスが結婚した時に小姑として邪魔をしたくはない。(あっ、ナシウスが結婚って考えただけで涙が出そう)

『職業婦人になるしかない!』

そう、ペイシェンスも女官になりたいと言ってたんだよね。そりゃ、グレンジャー家では、結婚なんて金持ち親父の後添ぐらいしか無さそうだもん。そんなの誇り高いペイシェンスには堪えられないよね。私も親父趣味はないから嫌だなぁ。

あっ、でもお金を自由に使わせてくれる相手ならスイーツ店とか開けるかも?『痛い!』めちゃ、ペイシェンスが怒っている。身体はペイシェンスのだもんね。ごめん!

「文官コースをとろうかしら」ペイシェンスも賛成みたいだ。やれやれ、頭痛攻撃はやめて欲しいよ。

でも、法律とかの授業ばかりだと退屈だな。校則には、コース別の履修要項は載って無いんだよね。中等科に上がる時に説明されるんだろう。

困った時はケプナー先生だよ。午後からは実技が多いから職員室におられると良いなぁ。

「おお、ペイシェンス? あれっ、家政の時間じゃなかったか?」

修了証書を見せると、驚き、喜んでくれた。

「そう言えば、音楽クラブに入ったと聞いたぞ。きっと音楽も修了証書が貰える筈だ。音楽クラブのメンバーは全員が貰っているからね」

あのメンバーなら有り得る。

「まだ練習が足りないと言われていますから、どうでしょう。それより、中等科の文官コースとはどの様な履修内容なのでしょう」

ケプナー先生は少し驚いたけど、納得して頷いた。

「女子はほとんど家政(花嫁修行)コースを取るけど、やはりグレンジャー家は違うな。文官コースは難しいがやり甲斐があるぞ」

あっ、そんな立派な志望動機じゃないんです。オールドミス決定と小姑になって弟の結婚生活の邪魔をしたく無いだけなのですと言い訳したくなった。

「文官コースの履修要項……あっ、全てのコースのしかないけど、これで良いか」

家の事情を詳しく話す事もできないし、中等科の履修要項も手に入ったので、部屋に帰る。