軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第260話 完成?

ユウセイ君に代わってもらい、乗馬を楽しんだ後は軽く村を見て、研究室の方に戻る。

そして、研究室の手前で右に曲がると、すぐそばにあるログハウスの前にやってきた。

「ここがモニカさんの家?」

キョウカがモニカに聞く。

「そうですね。まだ、村の方に住んでいますが、準備ができたら引っ越します」

「その時になったら言ってください。手伝いますんで」

モニカは空間魔法を使えないからな。

「お願いします。それとこちらが温泉になります」

モニカがさらに歩いていくと、もう1つのログハウスの前に立つ。

ログハウスの横には板の壁が設置されており、中が見えない。

「外観的にはできているように見えるけど……入ってみようか」

俺達は扉を開け、中に入る。

中は完全に脱衣所といった感じで棚が置いてあった。

「ここについてはあちらの世界で購入する鏡などを設置する予定です……それ以外はできているように見えますね」

あ、そうなんだ。

「――んー? 山田さんじゃないか」

奥にある扉が開き、コーディーさんが顔を出す。

「あ、どうも。あらかたできたと聞きましたので見に来たんですよ」

「あー、そうなのか。あらかたというかもうできたぞ。今、最後の調整をしてたところだ」

あ、できたんだ。

「モニカの家の方は?」

「それもできた。ほれ、モニカ、鍵だ」

コーディーさんがモニカに鍵を渡す。

「随分と早いですね……」

さすがのモニカもびっくりだ。

「暇だからなー。トランプなんかも楽しいが、やっぱり仕事が欲しいわ」

これはまた仕事を作らないとな……

「コーディーさん、ありがとうございます。通路も良かったですよ」

「良いってことよ。あ、ちょうどいいし、使い方を教えるよ」

「お願いします」

俺達はコーディーさんと共に奥の扉から外に出る。

外は俺達が作った石とセメントの露天風呂だった。

当然だが、まだお湯は張られてない。

「まあ、使い方って言っても簡単だけどな。こっちの蛇口からお湯が出て、こっちの蛇口から水が出る。熱さは自分で調整してくれ。あと、使い終わったら栓を抜けばいい。適当なタイミングでチビ共が掃除する」

掃除までしてくれるの?

「いいんですか?」

「ガキ共は外に出さないと延々とトランプかリバーシで遊んでいるんだよ。だからといって、今の時期は畑仕事もないし、ちょうどいい」

俺も小さい時は子供は外で遊んでなんぼって言われてたなー。

「じゃあ、お願いします」

「ああ。シャワーとか灯りはわかるだろ? あとは適当に使ってくれ。じゃあ」

コーディーさんはそう言って手を上げると、帰っていった。

「もうここも入れるのか……」

「コーディーさんはああ言ってましたが、皆さん、タツヤ様のために頑張ってくれたんだと思います」

そうだったら嬉しいね。

「モニカ、また仕事を作ろうか。やっぱり働いてもらって村人に還元しよう」

与えるだけではダメになるし、やはり仕事を作るべきだ。

「良いと思います。ダリルさんと相談してみますね」

「お願い」

俺はもうバーベキュー場しか思いつかない。

でも、それは木を切って平地にするだけだから村の人達の仕事にならない。

「モニカさん、温泉も家もできたんだったら買い物に行きませんか? 明日はマリエル様のところですし」

キョウカがモニカを誘う。

「キョウカさんとルリさんは大丈夫ですか?」

「春休みなんで余裕です」

「帰りにスーパーに寄って頂ければ」

キョウカとルリが頷いた。

「では……タツヤ様、少し出かけてきます」

「うん。車は?」

「電車で行くので大丈夫です」

それもそっか。

「わかった。何でも買ってもいいけど、大きいものはウチに配送するようにしてね。そこからなら空間魔法で運べるから」

「わかりました。では、行きましょうか」

女性陣は風呂から出ていき、帰っていく。

「楽しそうだな。しかし、本当に露天風呂を作ったんだな。すげーわ」

ユウセイ君が感心する。

「魔法のおかげだよ。ユウセイ君も入る?」

「いやー……なんとなくやめとく」

ユウセイ君が苦笑いを浮かべた。

「そう? あ、悪いけど、ちょっと手伝ってくれない?」

「いいけど、何するんだ?」

「たいしたことじゃない。延長コードをウチからモニカの家とここまで繋げるだけ」

コードはすでにいっぱい買ってある。

というか、空間を繋げる魔法や魔道具がまだできてないのだ。

それだけ村の人達が頑張ってくれた。

「繋げるの? ここ異世界だぜ?」

「それができるんだよ。ちょっと来て」

「んー?」

俺達も温泉を出ると、研究室に戻った。

「スマホを見てみて。圏外でしょ」

そう言うと、ユウセイ君がスマホをポケットから取り出して、見る

「だな。前もそうだった」

「ちょっと待ってね」

扉の方に行き、ゆっくりと開ける。

「ん? あ、電波が入った」

「でしょ。ここを開ければ電波も入るし、延長コードも通れるんだよ」

もちろん、電気も通る。

「へー……」

「本当は空間を繋げる魔法なり、魔道具を研究中なんだけど、仮設でこうすることにした。温泉ではドライヤーがいるし、モニカもスマホを持っているしね」

ルーターも買っていいと言ってある。

「なるほど……つまりここが開けっ放しになるわけか」

「とりあえずね。まあ、結界があるし、村の人もよほどのことがない限り、ここまで来ないから大丈夫」

何かあってもまずはモニカを通すだろうしね。

「家の増築が無限にできるな。まあ、離れって感じか」

「キョウカからそういう意見をもらったから採用したんだよ」

「あいつも協力的なんだな。夫人に持ち上げられて、良い気になったか」

ノーコメント。