軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第247話 頼りになる村人

牧場予定地にやってくると、コーディーさんが平地を眺めていた。

「コーディーさん」

声をかけると、コーディーさんが振り向く。

「おう、山田さん」

「どうしました?」

「いや、ちょっと木材の計算をしていた」

そういうこともできるようになったのか。

「大丈夫そうです?」

「それは余裕だ。山田さんが大量の木材を提供してくれたからな。要は余った木材の輸出がどれくらいになりそうなのかを考えていたんだ」

あ、そういうことか。

「そういうこともしているんですね」

「そのくらいはな……山田さんは当然として、モニカやダリルさんの負担を減らしたいと思っている。俺らでできることはやるさ」

こういう人達だからこそ、なおのこと頑張っていきたいと思える。

「ありがとうございます。舗装は良い感じでしたよ」

「外の工事をやったばかりだからな……あ、そうだ。ダリルさんからモニカの新しい家や風呂の施設を作れって言われているんだけど、どうする? 手は空いてるぞ」

おー、ついにか。

「牧場の方は?」

ここは結界が張ってあるものの、まだ柵も牛舎もない。

「まだ牛の目途は立ってないから大丈夫。それにそういうのを作るのは得意中の得意なんだよ」

さすがは木材のプロフェッショナルだ。

「じゃあ、お願いします。ちょっと来てもらえます?」

「おう」

俺達は牧場予定地をあとにすると、村に戻り、執務室を抜ける。

そして、平地に向かった。

「コーディーさん、この平地にモニカの家なんかを作ってほしいんですよ」

「ここか……この線通りでいいのか?」

コーディーさんが地面に描いてある線を見る。

「ええ。それとこれが簡単な設計図です」

紙を取り出し、コーディーさんに渡した。

すると、コーディーさんが紙に描いてある図面と平地を見比べる。

「へー……なるほど。ここがモニカの家であそこが温泉施設か……それでそこを繋げるわけだな?」

「ええ。また色んな施設や家を作って繋げる予定ですが、とりあえずはそれを作ってほしいんです」

セカンドハウスは構想中だし、他にもいっぱいアイディアが出ている。

「木材を使ったログハウスでいいわけだろ?」

むしろ、そっちが良いと思っている。

セカンドハウスなんだから自然を感じられる方が良い。

「はい。それでお願いします」

「窓なんかも買わないといけないし、灯りや冷暖房の魔道具もいるだろ? それらも仕入れた方が良いか?」

「ええ。資金はこちらで出しますので」

当然だ。

まあ、リンゴや整髪剤、さらにはネックレスが高価で売れているからお金はいっぱいある。

こういうところで使わないと損だ。

「ふむふむ……この研究室って何だ? そんなものあったっけ?」

あ、結界、結界。

「こっちです」

研究室まで戻り、結界を解く。

「あれ? いつの間にか家が……」

コーディーさんが研究室を見ながら首を傾げた。

「ここが俺の家なんですよ。ここを繋げてほしいんです」

「へー……さすがは大魔導士様だなー……まあ、わかった。こことモニカの家、それに温泉施設まで繋げばいいわけだな?」

「ええ。お願いします」

「だったらいっそのこと、執務室まで繋げないか?」

コーディーさんが振り返り、先にある執務室を指差す。

「いけます?」

距離的に100メートルはある。

「木材は余ってるしな。どうせならやった方が良くないか?」

うーん……それはありがたいが……

いや、さっきモニカが言っていたが、仕事を与えて、給金を渡した方がいいか。

「じゃあ、お願いします」

「任せとけ。山田さんの家だし、良いものを作るぜ」

ありがとー。

「どれくらい時間がかかるものです?」

「全部は結構かかるな。優先順位は?」

「モニカの家かな?」

まずはそこだろう。

「家ならすぐだな。温泉の方も併せて1週間くらいでできるだろう」

早っ。

「じゃあ、それでお願いします。その後に廊下とかを作ってください」

「わかった。じゃあ、早速、人を集めるわ」

「魔道具なんかを買ってきましょうか?」

「いや、大丈夫。今日、木材を売りにハリアーに行く便があるんだ。ついでに買ってきてもらうわ」

あの新品の馬車を早速、使うわけだ。

「わかりました。では、お願いします」

「おう!」

コーディーさんは頷くと、執務室の方に走っていった。

「モニカ、自分の家の内装とかはどうするの?」

「自分の家もですが、温泉施設なんかも細かいところは指示します。ですので、今週はほぼここで監督をしようと思います」

それがいいか。

一緒に考えたし、モニカは詳しい。

「家ができたら家具屋とか行く? 空間魔法があるし、いくらでも持ち込めるよ?」

本来ならタンスやベッドなんかの大物は業者に頼まないといけないが、業者をここに連れてくるわけにはいかない。

でも、空間魔法があればそういうことを考えなくてもいい。

「そうしたいですね。ちょっと考えておきます」

「うん、そうしな。お金はいくらでも出すから自分が住みやすいような部屋にするといいよ」

「ありがとうございます」

よし、電波や電気を繋ぐために研究を進めよう。

俺達はモニカを残し、家に戻ると、ルリとミリアムと共に話し合いながら魔道具の研究をした。