軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第243話 欲求不満でーす!

「タツヤさん、ロザリーの話をどう思います?」

ロザリーがいなくなると、キョウカが聞いてくる。

「多分、嘘はついていないと思う。それに間違いなく、俺達が会って話をした王妃様はロザリーだ」

「私もそう思います。王妃になった理由は何とも言えませんでしたけど」

まあね。

悪魔の中でもある意味で最悪なロザリーが王妃なのはどうなのかと思うが、本物のヴィオレットは幸せに生きているらしいし、王様も納得しているのなら良いんじゃないかと思ってしまう。

「マリエル様にこのことを言います?」

「うーん……言わない方が良いと思うね。というか、関わらない方が良い気がする。ロザリーと関わっても良いことなんてないし」

たまーに良いアドバイスをくれるけども。

「基本ふざけてますしね。ミリアムちゃんが言うように悪魔ってどこか私達とは違い、感覚がズレてます」

確かになー……

「キョウカ、ケーキを食べ終わったらどこかに出かけようかと思ってたけど、帰ってもいい?」

モニカの意見を聞きたい。

「ええ。相談すべきです」

「悪いね」

「いえいえ。もうすぐ春休みですからいつでも会えますし、デートもできます。今は先に今後のことを話し合うべきでしょう。悪魔教団のことはともかく、王妃様があれっていうのは大ニュースです」

正直、知らないままでいたかった。

「じゃあ、食べたら帰ろう」

「ええ……それとモニカさんにスマホを買ってあげた方がいいのはそう思いますよ」

うん……

俺達はケーキを食べ終えると、ホテルを出て、帰宅する。

家に帰ると、ルリはテレビを見ており、モニカはパソコンの画面とにらめっこしていた。

朝出た時とまったく変わらない光景だ。

「ただいま」

「ただいまー」

俺とキョウカが声をかけると、2人が振り向く。

「おかえりなさい。早かったんですね」

「どうしました? まだ昼すぎですけど」

今日は夕方に帰ると言ってあったので2人が首を傾げた。

「ホテルにロザリーが出た」

「え?」

「あの上級悪魔ですか?」

2人が驚く。

「うん。それでちょっと相談したいと思ってね」

「わかりました」

「ミリアムー、起きてー」

モニカがコタツにやってきて、ルリがミリアムをコタツから引っ張り出したので俺とキョウカもコタツに入った。

そして、ロザリーがホテルに現れたことから実は王妃様だったことまで、今日あったことをすべて話す。

「えーっと……」

「王妃様がロザリーですか……」

「何してんだ、あいつ?」

まあ、そう思うよね。

「悪魔教団のことを聞きたかったんだけど、それ以上のインパクトがある話だったよ」

「うーん、そりゃなー……しかし、本当か? 私も前に見たが、人間にしか見えなかったぞ」

「ロザリーがミリアムでも看破は無理だって言ってたよ。相当、認識阻害の魔法に自信があるんだろうね」

俺もあんなに存在感がないのにそれに対してまったく違和感を持っていなかった。

よく考えたら変な話なのに。

「パーティーで悪魔に襲われた際に気絶してたんですけどね」

確かに……

上級悪魔なんだから自分で戦え。

「動いたらバレると思ったから気絶したふりをしたのだと思います。その場にタツヤ様とキョウカ様がいたわけですし、どうにかなると思ったんでしょう」

モニカが予想してくれるが、多分、それだろう。

俺の回復魔法を返してほしい。

「モニカ、どうする? 王様はロザリーのことを知っているようだけど」

「我々にはどうしようもありません。王妃様では相手が悪すぎます。しかも、王様も承知の上なら告発してもこちらに勝ち目はありません」

不敬罪で捕まるのは俺か。

「ロザリーは倒せないしなー……」

「やめた方が良いにゃ。魅了魔法の真の恐ろしさは同士討ちを誘発することにゃ。特にお前は魅了魔法に弱いから危ないにゃ」

ごめんね、エロくて……

「放っておくでいいのかな?」

「私が仕留めてきてやろうか? 城がなくなるかもしれんが」

「やめて」

君の仕事はコタツで丸まることでしょ。

「タツヤ様、このことは胸の内にしまっておいた方が良いと思います」

やっぱりそう思うか。

「そうだねー……幸い、ロザリーは自称だけど、人を傷付ける悪魔じゃないしね」

傷付くのは俺の自尊心……

ハァ……なんであんなに簡単に魅了にかかるんだろう?

魔法を使ってないらしいのに……

「それでいいと思います」

「マリエル様には?」

「言わなくても良いでしょう。もちろん、ラヴェル侯爵にもです。陛下には強力な護衛がついていると前向きに考えましょう」

しかも、エロい。

良いご身分だわ。

まあ、王様なんだけども。

「わかった。まあ、そんなに王妃様に会うこともないだろうしね」

もうパーティーにも参加しなくても良いし、王都に行くとしてもマリエル様のところだ。

「だと思います。たとえ、あっちの世界で会ったとしてもスルーしてください。向こうも騒ぎ立てる気はないと思います」

そうか?

「すげーマリエル様との不倫を勧めてくるんだけど……」

「無視です、無視。私も以前に脳内で何かが聞こえてきたこともありますが、無視したらすぐに聞こえなくなりましたよ」

モニカにまで呼びかけてるし……

チラッとキョウカを見る。

「あの女がタツヤさんに絡んでくるのはタツヤさんが反応するからだと思いますよ。無視したらすぐに消えますもん」

やっぱりキョウカもか……

「頑張るわー」

俺はなんで反応しちゃうんだろうな……