軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第234話 橘ライオン?

異世界のことで土日を使い、翌日の月曜日にはセメントをネットで注文した。

これで週末にはいよいよ温泉作りに入れるだろう。

この日はその後、ルリとミリアムと魔法の研究をしながら過ごしていく。

そして、夕方になったのでミリアムと共に車に乗り込み、キョウカとユウセイ君が通う学校近くのファミレスまでやってきた。

そのまま待っていると、キョウカとユウセイ君が一緒にやってきて、それぞれ助手席と後部座席に乗り込んでくる。

「お待たせしましたー。ミリアムちゃん、おいでー」

「うぃーす」

キョウカがミリアムを膝の上に置き、ユウセイ君が身を乗り出してきた。

「お疲れ。昨日の今日で悪いね。特にキョウカは土曜も付き合ってもらったのに」

「いいですよー。今日はテスト返却と解説ですしね。あ、ミリアムちゃん、おかげさまで良い点が取れたよ。なんと66点もあった!」

「良かったにゃ。頑張ったにゃ」

「せんせー!」

キョウカがミリアムを抱きしめたが、このくだりいつまでやるんだろ?

「山田さん、今日はどうする?」

さすがはユウセイ君。

スルースキルが高い。

「いつもの低級悪魔を狙ってもいいけどねー……」

ミリアムを抱きしめているキョウカを放っておき、2人でスマホのアプリを見る。

「多いよなー。ちょっと気になるのがこの学校のやつ」

んー?

「学校?」

「そう。俺らの学校じゃなくて、隣町の小学校に悪魔らしき目撃情報があるみたい」

ホントだ。

確かにある。

でも、悪魔の関与率20パーセントはかなり低い。

「20パーだよ?」

「小学校は子供が目撃者のケースが多いから勘違いやイタズラが多いんだ。でも、マジだったらヤバいだろ」

まあ、確かに。

「やる?」

「行った方が良くないか?」

「まあねー……キョウカはどう思う?」

ミリアムと遊び始めたキョウカに確認する。

「良いと思います。子供を狙うなんて許せません!」

良いことを言っているんだけどなー……

夜の学校なんだけど……

「ユウセイ君、協会に電話して、調査できるように申請してもらって」

「わかった」

ユウセイ君は下がっていき、電話をし始めた。

「キョウカ、良い点が取れて良かったね」

「はい! 頑張りました! 友達も彼氏ができたら変わるんだねーって言ってました」

おい……

「そういう話はしないようにね」

捕まりはしないけど、なるべく避けてほしい。

「いやー、女子間でそれは難しいですよ。正直、『あ、この子、彼氏できたな』ってすぐにわかりますもん。もちろん、タツヤさんのことは言ってませんよ?」

そんなもんかねー?

男子の場合は自慢するからわかるんだが、女子の世界は知らんからな。

「ちなみにだけど、なんでバレるの?」

「んー? 雰囲気? あとはクリスマス後に見覚えのないネックレスをしてきたり、こんな感じでおしゃれをしだすことですかね?」

キョウカが爪を見せる。

「あー、それって最近だったんだ」

「そうですよー。少しでも良く見られたいじゃないですか。まあ、まったく気付いてくれませんでしたけどね」

ごめん……

「俺はちょっと疎くてね」

「まあ、男性はそんなもんでしょう。多分、ウチの兄弟や父も気付いてませんし。お母さんは良いねーって言ってくれましたけど」

そんなもんだよ……

でも、気を付けよ。

ウチにはルリやモニカもいるし。

「山田さーん、8時からなら大丈夫だってさー。どうするー?」

ユウセイ君がスマホを離し、声をかけてくる。

「それでお願い」

ユウセイ君は再び、電話をし始めた。

そして、すぐに電話を切る。

「山田さん、8時から入っていいことになった。それまでどうする?」

今はまだ4時すぎだ。

「別の低級悪魔を狩ろう。これだけ多ければ当たるでしょ」

「了解。じゃあ、これかな?」

ユウセイ君がスマホを見せてくる。

「わかった。じゃあ、行こう」

車を発進させ、河川敷に向かった。

そして、そこでしばらく張っていると、高架下に低級悪魔に憑りつかれたヤンキーがたむろしだしたので討伐し、調査員を呼ぶ。

そんな感じで2件の低級悪魔討伐依頼をこなし、ファミレスで夕食を食べた。

「そろそろ行こうか」

時刻は7時45分。

車で行けば8時くらいに着く。

「上級悪魔が出ないことを祈るわ」

ホント、ホント。

俺達はファミレスをあとにすると、車に乗り込み、目的地の小学校に向かう。

そして、小学校に到着すると、裏口から入り、教員用の駐車場に車を止めた。

「ほら、キョウカ、灯りが点いてるよ」

学校は誰もいないのだろうが、灯りが点いており、明るい。

「本当だな。これなら怖くない。まあ、そろそろ夜の学校には慣れたものだけどね」

かっこつけてるけど、暗示をかけて人斬りキョウカちゃんになっている時点で怖いんだなーっていうのがわかる。

俺達は車から降りると、正面玄関の方に回り、校舎を見上げた。

「小学校か……」

「山田さん、魔力は感じるか?」

「いや……ミリアムは?」

「今のところ感じないにゃ」

空振りか?

いや、まだわからない。

隠密性の高い悪魔かもしれないし、小さすぎてわからないのかもしれない。

やはり校舎に入って、調査した方が良いだろう。

「キョウカ、いける?」

へっぴり腰で俺にしがみついているキョウカに確認する。

「も、も、問題ないさー……」

ドラゴンスレイヤーの称号を欲しがった君はどこに行ったのさ?