軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第194話 ロザリー「まあ! ウナギだなんて!」

ルリは頬を緩ませながらピザを選んでいる。

「そういや2人は何を話していたの?」

以前は目すら合わせなかった2人だが、折り合いがついたようで今は普通に話している。

「例の温泉について話してたんですよ。必要なものとかをリストアップしています。こっちの方が便利な道具が多いって言いましたが、電気がないじゃないですか。だからこっちの道具で使えそうなものと向こうの魔道具を照らし合わせているんです」

へー……

キョウカも温泉が好きって言ってたし、結構前向きだな。

「いけそう?」

「大丈夫だと思います」

道具については2人に任せた方が良さそうだな。

ほら、センスがね……

「いい感じのをよろしく」

「はい」

キョウカがスマホを見だした。

「モニカ、舗装工事は始まった?」

「はい。今朝より開始しています。それとですが、その道の工事が終わったら村の道にも舗装してはどうでしょう? 技術を得られるわけですから村の人達でもできます」

なるほど。

それは良いな。

「じゃあ、それでお願い」

「かしこまりました。温泉も含めて、計画を練ります」

「わかった。それで週末の王家の謁見はどうなってる?」

「昼にマリエル様と話をしました。土曜日に謁見、日曜日に王妃様主催のお茶会が開かれます」

やっぱりそうなったか。

「当然、キョウカもだよね?」

「はい。というよりも主役はキョウカさんです」

上級悪魔を倒したのはキョウカだしな。

「キョウカ、頼むよ?」

「任せてください」

よし、信じよう!

「モニカは?」

「謁見はご一緒できませんが、お茶会にはキョウカさんのお付きの侍女ということで参加します。まあ、キョウカさんの後ろに控えるだけです」

いてくれるだけでも助かるか……

「ミリアム、ミリアム」

コタツをめくり、ミリアムを呼ぶ。

「何?」

丸まって寝ていたミリアムが顔を上げた。

「週末、王都に行くんだけど、キョウカについてくれない?」

王家の人に会うのに悪魔はどうなんだと思わないでもないが、ミリアムは姿が消せるし、どうとでもなるだろう。

「わかったにゃ。アホなことしそうになったら止めるし、アドバイスしてやるにゃ」

「お願い」

ミリアムはまたも丸まりだし、スヤスヤと寝だした。

「キョウカ、ミリアムの言うことをちゃんと聞いてね」

「はーい。過保護な夫ですねー」

君の普段の言動のせいだよ。

「まだ若いから心配なんだよ」

「わかりましたよぅ……」

「お姉ちゃん、このベリィチーズケーキが食べたくないですか?」

ルリがキョウカにチラシを見せる。

多分、食べたいのは自分。

「お姉ちゃんに走れと? いいでしょう。走ります」

その後、ルリが選んだピザとケーキを注文し、皆で食べた。

食後はゆっくりしながら休み、遅くなる前にキョウカを家に送り届ける。

そして、家に戻ると、風呂に入り、モニカに付き合ってもらいながらストゼロを飲み、ルリと一緒に就寝した。

正直、あの写真が頭にこびりついており、夢にも出てきそうだなと思っていたが、普通に良い夢を見ることができた。

翌日、ミリアムに朝ご飯を要求されたルリが起きたので俺も起きる。

すると、モニカがすでに来ており、コタツに入っていた。

「あれ? モニカ、早いね」

時刻は8時すぎである。

モニカは仕事がない時は朝から来ることもあるが、それでも10時前後だ。

「今日はルリさんとお出かけすることになっているんですよ。ほら、昨日、キョウカさんが話していた道具を見に行くんです。キョウカさんは学校なので途中で合流です」

なるほどね。

ということは丸一日出かけるわけだ。

「車を出そうか?」

「いえ、タツヤ様も午後からとはいえ、仕事がありますし、歩きと電車で向かいます。昨日、ピザとケーキを多めに食べちゃいましたので少し歩きたいですしね」

モニカは太ってないと思うけど、こういうことは本人が決めることだろう。

多分、キョウカも走っているだろうし。

というか、むしろ、走るべきは35歳で絶賛下り坂の俺だな……

「そっか。気を付けてね」

「はい。タツヤ様もお仕事頑張ってください」

俺達はルリが作ってくれた朝食を食べ、コーヒーを飲んだ。

すると、10時前にはルリとモニカが出かけたので昼までテレビを見ながらゆっくりと過ごす。

「ルリとモニカがいないとなんか寂しいね」

モニカはいない時も多いが、いつもいるルリがいないのはちょっと寂しく感じてしまう。

「私がいるじゃないか。お前のためを思って、寝てないんだぞ」

いつもコタツの中にいるミリアムは膝の上にいてくれる。

「ありがとうねー。ルリもいないし、昼御飯は外で食べようか。何がいい?」

「ウナギ」

魚が好きだねー。

しかも、高いの。

「じゃあ、それにしようか。ミリアムにお願いされたら断れないよ」

「にゃー」

ミリアムがすり寄ってくる。

めちゃくちゃ可愛いです!

「じゃあ、ちょっと早いけど、準備して行こうか」

「レッツゴーにゃー」

俺は自室に戻ると、準備をし、車で調べたウナギ屋に向かう。

ウナギ屋に着くと、店員に2人前も頼むのかと聞き返されることもあったが、ミリアムとうな重を食べた。

そして、約束の1時前には協会に着いたので地下の駐車場に車を停め、受付に向かった。