軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

見つからない宝

翌日ですぞ。

「着きましたぞ」

最初の世界でお義父さんが領地にしていた地の村に到着しました。

女王のお陰で村の奴隷達はわんさか集まっておりますぞ!

色々とやる事はありますが、最初の世界でお義父さんがやった通りに開拓を行って行けば万事OKでしょう。

ちなみに近々女王と共に三勇教が密かに隠している砦に赴いて証拠をバッチリと掴む予定ですぞ。

許可は既に取っております。

「やっと……戻ってこれた」

お姉さんがポツリと呟き、廃村となっている村を見渡しました。

「今日からここを開拓して行く事になるんだね」

「そのようだな。拠点になるかは怪しそうだが……」

「元康さんの話では行動しやすい場所らしいですから、がんばっていきましょう」

「当面は食糧調達になるのかな? 余裕があったら家の補修……立て直しをしたり」

「そういえばバイオプラントの調達が遅れていましたな」

前回はタクトの残党の所為で失われてしまったバイオプラント。

最初の世界でお義父さんが有効活用しておりました。

主治医の協力さえあれば色々と出来るそうですぞ。

前回のような暴走をさせずに主治医をこの村に移籍させられるか打診するのが良いでしょうな。

「後で取ってきますぞ」

「じゃあ元康くんにお願いしようかな」

「勇者殿、未来の事を知っているというのは本当なのであろうな?」

そうそう、すっかり忘れ気味でしたがエクレアが同行しておりますぞ。

今朝、村へみんなで行こうとした時に女王に紹介されました。

自己紹介は面倒なので省略しますぞ。

規則正しく礼をしたエクレアが女王の命令で領地の復興をする俺達と共に行動するとの事でした。

「エクレールさん達は隣町の方をやるんだっけ?」

「うむ。父上の屋敷に戻って急いで復興事業に取り組む予定だ。女王の指揮の下、人員と援助も潤沢にある。メルティ殿の協力もあるしな」

「もちろん手伝いますわ」

婚約者が大人しいですな。

最初の世界ではピーチクと騒いでいた覚えがありますぞ。

おや? サクラちゃんと手を繋いでいますぞ。

だからサクラちゃんと仲良くしてフィーロたんを蔑にするのは許さないと何度言えばわかるのですかな?

「がんばってね。元康くんが取って来たバイオプラントもいずれ分けに行くからね」

「感謝する」

そう言って一緒に来た兵士と共にエクレアは隣町の方へと行きましたぞ。

「盾の勇者様、開拓をするうえで欲しい物があったら仰ってください。急いで母上に連絡しますわ」

国から得られる物資が多い様ですな。

これは最初の世界よりも復興は早いかもしれません。

「うん、ありがとう。とりあえず……Lvが高い子達を筆頭に開拓の手伝いをお願いするね」

お義父さんの指示にお姉さんや友人を筆頭にキールが雄たけびを上げますぞ。

ちょっとうるさいですな。

まあやる気があるだけマシでしょう。

「メルティちゃんも結構Lvがあるし、手伝いを頼める?」

「もちろんやりますわ。ね? サクラ……お姉ちゃん」

「うん。なんか嬉しいー」

婚約者をサクラちゃんが後ろから抱き締めます。

婚約者は微笑み返しました。

そういえば前々回の周回で婚約者は大きくなったサクラちゃんを姉の様に慕っていました。

姉妹みたいですぞ。

ならばまだ許してやっても良いですかな?

浮気じゃないようですからな。

「低い連中はどうする? 俺達でLv上げに行くのか?」

「お願い出来るかな? 無理しない範囲で基礎能力が高ければ効率も上がるし」

「でしょうね。まずはLv……次に資源、これは元康さんが取ってくるみたいなので任せたとして、今日は雨風を凌げる施設の建設ですね」

「あらー……じゃあお姉さんはどうしようかしら?」

お姉さんのお姉さんが奴隷達をあやしながらお義父さんに尋ねますぞ。

「みんなのケアと言うか、目を離さない様にお願いします。特にラフタリアちゃんががんばりすぎない様に見ていてください」

「わかったわー」

ちなみにフィロリアル様達も開拓の手伝いをしてくれていますぞ。

そんなこんなで一日目は問題なく過ぎていきました。

俺はバイオプラントを調達し、改造して植えましたぞ。

これで食糧事情は着実に解決して行くはずですな。

そういえば村の魔物はフィロリアル様達だけではありませんでしたな。

後で購入するとしますかな?

翌日ですな。

「元康くん、今日はどうしようか? 予定だと資材の調達って事になるんだけど」

「そうですなー……」

えっと……俺は前回のお義父さん達に指示されていた事情を思い出しますぞ。

そうでしたな。

「ゼルトブルへ行きますぞ」

「え? あの国に何か用事でもあるの?」

「資金調達をするのも良いですが、今回は別件ですぞ。前回の女王に頼まれた事でしたからな」

「じゃあ女王様に会って行く? 俺達も一緒に行くべきだよね?」

「そうですな。治療施設を貸してもらえるようにお願いしますぞ。今回は俺だけでも問題が無いですぞ。お義父さん達はお姉さん達と共に開拓をしていると良いですな」

そんな訳で俺は女王に一度謁見してから……ゼルトブルの魔物商人の所へ行きました。

錬や樹やパンダ等から経緯を聞き、女王の願いですぞ。

大きなコロシアムの地下市場へと足を運びました。

「これはこれは初めてのお客様ですよね? ハイ。初めまして、私の奴隷市場へようこそ」

「フィ――」

おっと、脊髄でフィーロたんと言い掛けてしまいましたぞ。

我慢ですぞ。

ここにフィーロたんはおりません。

俺は魔物商に女王が斡旋した業者からの紹介状を見せますぞ。

「ほう! 槍の勇者様でございますか! 私の奴隷市場にどのような用件で来られたのでしょうか? ハイ」

ゼルトブルの魔物商が若干興奮気味且つ、揉み手で言いますぞ。

「奴隷を買いたいのですぞ」

ここにいるのはわかっていますからな。

「ハイ。ではどのような奴隷がお望みで?」

「ハクコ種の兄妹ですぞ。妹は病弱と聞きましたな」

こうして俺はハクコ種の兄妹を購入し、妹の方に半ば強引にイグドラシル薬剤を服用させました。

俺が近寄ると『禍々しく狂おしい程の愛の渦を纏う方』と妹の方は言ってましたな。

そう……俺は愛の狩人、フィーロたんへの愛で狂ってしまいそうですが、自我を保っているのですぞ。

兄貴の方は当初うるさかったですが、仕事と薬を恵んだので傭兵として従うと、妹を背負って来る事になりましたぞ。

美味しい話には裏があると言いながら治療院に妹を預ける事と、心配ならずっと一緒でも良いとの事で交渉は成立しました。

メルロマルクの治療院にハクコ種の兄妹を預けてから村に戻り、金稼ぎとばかりにユキちゃんと山奥へと狩りへと行く事にしましたぞ。

ですが、行けども行けども山奥でドラゴンや宝が見つかりませんでした。

おかしいですな?

今まではいたのに、いませんでした。

しょうがないので他国の山奥で稼いで運ぶ事にしました。

この資金でフィロリアル様は元より、開拓する村の活動資金にする事になったのですぞ。

で、他国からフィロリアル様と共に馬車で戻ってきたのが二日後ですぞ。

「あ、元康くんおかえりー」

順調に、且つ着実にお義父さん達が開拓を進めておりますぞ。

「あ、槍の兄ちゃんが帰って来たー」

おや? キールが犬の姿に戻っております。

やっと戻ったのですな。

「どうだ槍の兄ちゃん! カッケーだろ?」

「ルナちゃんが喜びますな。キールの事がいろんな意味で大好きでしたからな」

「ルナちゃんって誰だよ!? つーかいろんな意味って何だ!?」

キールが身を守る様に両腕で丸まります。

ルナちゃんはルナちゃんですぞ。

そんなルナちゃんはキールを大切にしておりました。

前回はモグラでしたがな。

そう言えばモグラの方はどうしますかな?

後でエクレアに注意しておきましょう。