軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

戦闘技術考案

「飛行船や飛行機の開発もされていて、戦車……とかも所有していますな」

「そんなに発展しているんですか? ゲームだと蒸気機関程度だったと思うんですが……」

「そういう意味でもゲームと違うんだろうね」

「みたいだな。で、拠点としてはそれなりに人気があるんだが、大きすぎてな……」

「ネットゲームとかだと首都なのかな?」

「初期の首都であるのは間違いないな。ただ、物価の高め設定が付与されてから寂れた」

「あー……あるね、そういうの。謎のアップデートで過疎化する所。俺の知っているゲームだと街の形状が変わって、溜まり場にする人が減ったのを見た事があるよ」

錬や樹は大分馬車に慣れてきた様ですな。

それでも時々気分を悪くさせているようですが。

薬で症状を抑えるのも程々にすべきですぞ。

「各国の代表とかも滞在してるらしいし、勇者の悪用は結果的に難しいんじゃないかな?」

「そうなるか。で、波に関しては到着するまでは問題ないと」

「僕達はメルロマルクの波で呼び出されることに……なるんですよね?」

「後三週間以上はありますからフォーブレイに辿り着いてフォーブレイの龍刻の砂時計で登録をすれば良いですぞ」

そんな感じで話はまとまりました。

揺れる馬車の旅、なんとものどかな空気ですな。

そんなこんなでユキちゃん達に馬車を引かせて数日経過しました。

道中で魔物の生息する地域へ立ち寄り、素材集めやLv上げをして行きますぞ。

お義父さん達は順調に成長して行っていますな。

「大体、俺達が知る強化方法は覚えたな」

夕方、お義父さんが手際よく料理している最中に錬が俺に言いました。

「そうだね。正直言って、遭遇する魔物の殆どが俺を傷つけることが出来無くて無視されそうになるくらいだよ」

「確かにイワタニ殿は不自然なほどの防御力を所持している。私もそう思うぞ」

「だから掴んで足止めとか、スキルで守ったりとかするけどね」

「サクラがんばったー」

「うん、サクラちゃんのお陰だね。エクレールさんも」

「私は最近、実力不足を感じて来ている。アマキ殿やカワスミ殿と一緒に狩りを経験して痛感した」

と言いながら、エクレアは錬と稽古をしておりますぞ。

錬も剣を攻撃力の低い木刀に変えてエクレアと戦っておりますな。

時々エクレアに一本取られますぞ。

ま、錬は未熟ですからな。俺と稽古すると露骨にわかりますぞ。

「技術はまだ勝てていると思うのだが……」

「……そうだな。最初は悔しいと感じていたが、元康とエクレールに何度も負けていたら諦めもついた」

「最初は何度も負けて無いとか連呼してたもんね」

錬は俺は元より、エクレアに負けそうになるとスキルを放ちました。

さすがに俺や樹、お義父さんに、負けそうなのを認めたく無いからと逃げてはダメだと注意された所で、諦めた様ですが。

「うるさい。これでもブレイブスターオンラインでは自信があったんだ」

「ゲーム内で強い方だったんだ?」

「……」

おや? 錬が顔を逸らしましたな。

まあゲーマーのプライドという奴でしょう。

昔の俺も似たようなモノを持っていたので少しはわかりますぞ。

「一対一の決闘ではな」

「へー」

「とあるゲームで有名な奴にも勝った」

「……別のゲーム?」

お義父さんが錬の言葉を聞いて、不思議そうに呟きました。

すると錬は何度も咳をしますぞ。

「アレじゃないですか? 尚文さんに雰囲気が似てるって人ですよ。尚文さん、あんまり触れない様にしてあげましょうよ」

「ああ……知り合いだから、張り合っちゃってって事か」

「生温かい目で俺を見るな!」

ははは、錬は相変わらずですな。

「どっちにしても元康くんの槍さばきには敵わないよ」

「ずいぶんと戦っておりますからな」

スキルによる強引な攻撃もありますが、ループした時間を総合すると一年以上は戦い続けている自覚はありますぞ。

自然と体の動きも良くなりますな。

最初の世界でお義父さんの指導の元、訓練をしていたのが生きているのでしょうな。

「当面の課題はエクレールと元康から一本取ることだな」

「羨ましいですね。僕や尚文さんは一本とか取れませんからね」

「そうだね。俺なんて関節技すらNGだから精々組み付くとか掴むとかしか出来ないもの」

樹は遠くから矢を放つだけですからな。

精々足運びくらいですかな?

お義父さんは受け止める事を意識するのですから戦い方を習得するのは中々難しいでしょう。

「未来のお義父さんが言うには盾の戦いとして相手のインパクトを逸らすとおっしゃっていた気がしますぞ」

前回のお義父さんも自然と習得していた様ですな。

「インパクトか……アレでしょ? 例えばエクレールさんが剣を突く場合、一番強い力で突く前に受け止めるとか、逸らすとか、逆に引くとかして空振りさせる感じ」

「ですな。俺もその辺りはやっていますぞ」

「ではイワタニ殿は良く見ていてくれ、私がキタムラ殿に突きを入れてみせる」

「うん」

「アマキ殿も参考にするのだぞ」

「わかっている」

俺はエクレアが来るのを槍を構えて待ちますぞ。

エクレアは深呼吸をした後、剣に手を添えてから、素早く俺の懐へ飛び込む勢いで接近しましたな。

公平性を出す為に敢えて弱い槍で相手をしております。

ステータス付与の関係でどうにも対処出来てしまうのが難点ですが、それでもエクレアの動きは速いでしょうな。

俺は反射的にエクレアの突きを槍の穂先で弾いてから返す剣を紙一重で避け、槍の棒の部分をエクレアの胸に当てる直前で止めました。

「はー……」

料理をしているお義父さんがその様子を見ながら声を出します。

むしろよそ見をしながら料理が出来るお義父さんを錬と樹は見習ってほしいですぞ。

「このように私の攻撃をキタムラ殿は逸らし、それでも攻撃する私の剣を見切って避ける。そこで生じた隙を私は突かれてしまったのだ」

「なるほどね」

「……ふん」

拍手をしていた樹がその様子に質問してきますぞ。

「接近された場合の良い対処になりそうですが……僕の場合はどうするべきでしょうね?」

「弓という特色からカワスミ殿は相手を見切る事を前提にすべきではあると思うのだが……」

「弓道で対人を意識した流派って聞いたこと無いしね……モンスターをハンティングするゲームみたいに避けるしかないのかな?」

「前衛に任せるとかも手だな」

「そもそも弓兵が近付かれる状態まで追い込まれている時点でダメなのかもしれないね」

まあ樹の場合、スキルなどで逃げるのが理想的なのでは無いですかな?

今までのループから近距離用の攻撃もあるはずなので、これからの鍛え方次第ですな。

「元康さん、未来の僕はどうしていました?」

「仲間に前衛を任せていましたな」

「完全に僕だけ修業をして無い感じじゃないですか」

樹が何やら仲間はずれであるかのように言いますぞ。

まあ樹は弓の勇者ですからな。

遠距離から連続して攻撃する事に意味があると思いますぞ。

それこそ近付かれる前に倒す位強くなってもらえれば良いと思うのですがな。

「楽が出来て良いな。しかも異能力でほぼ命中するんだろ? まさしく修業せずに強いチートだな」

「く……異能力で仲間はずれにされるとは屈辱ですね」

「矢を味方に当てず、素早くほぼ確実に敵へ当てられる弓使いという時点で驚異的だと私は思うのだが……」

「うん、そうだよね。そこは評価される所だと思うよ。そもそも弓兵って組織化した運用で雨みたいに沢山撃つのが理想的なんじゃないの? スキルを使っているけど、それを事実上一人で出来る時点で相当だと思うよ」

「じゃあ近付かれない方向で考える事にしますね」

「今はそれで良いと思うよ。ところで樹って、元々居た世界で未来からロボットとか来てそうだよね」

お義父さんが時々樹の事をそう呟く時が増えましたぞ。

アレですな。勉強をすると、樹が俺達の中で成績が悪い所を見て言っているのですな。

「尚文さん、僕を蔑むのはやめてください。どうせ何かの漫画やアニメを参考に僕を分析しているのでしょうけど、さすがにそんな奇天烈な経験はしてませんよ」

「蔑んではいないよ……だけど樹の話は寝る前の娯楽で面白いんだよ」

「実は俺もそう思っている」

そういえばお義父さんと錬が樹に夜になると色々と質問していましたな。

異能力のある世界ではどんな事件があったのか、とかドラマや漫画等の概要を聞いておりました。

どれも樹からすれば当たり前の事なのでしょうが、俺達からすれば興味をそそられる内容でしたな。

「完全に僕の世界が娯楽にされてる!?」

「異能力犯罪をどうにかする異能力者の話とか、また聞きでも面白いもんでしょ」

「不公平です! 錬さんや尚文さんの世界はどうなんですか!」

「これだけ変わった日本から来たっていうみんなと一緒に居たら俺のいた日本も疑うけど……」

お義父さんは錬、樹、俺をそれぞれ見ますぞ。

おやおや、サクラちゃん達がお義父さんの料理を今か今かと待ちわびています。

完成した料理を流れ作業で盛りつけるお義父さんを、錬も樹も、エクレアも若干呆れ気味に見返します。

「俺としては特に無いかな」

「きっと料理漫画の世界から来てるんですよ」

「ありえるな。VRの無い時代の感性を推理して尚文を分析してもおかしい点はあるしな」

「料理漫画の世界って……そんな変わった学校とか無いよ? 料理対決、みたいな話は新聞とかでの特集でも見ないしなー……」

言い得て妙ですな。

日常生活を表すサブカルチャーアニメでしょう。

俺も昔、オタクと呼ばれる豚と仲良かった頃に聞きましたぞ。

それでは何でも該当してしまうのではないですかな?

「ちなみに前回のお義父さんは俺の事を――」